2.エクソシスト、異世界に召喚される
日本に久しぶりに来て、日本の高校に通っている。
『守宮まりあ』という、慈愛溢れる微笑みを持つ美少女と友達になった。
あの法王様も私に慈愛のある態度を...なんて、想像したら気色悪くて寒気がした。ありえないことを想像するものではないということだろう。
今日の放課後、まりあさんと公園に来る移動販売するクレープ屋さんに行く約束をした。
その前に、養護教諭に用事があるからとまりあさんが保健室に行ってる間、時間を潰すのに少女漫画を貸してもらった。借りた少女漫画を読み終えても、まりあさんが教室に戻ってこないので、保健室まで様子を見に行こうと思う。
保健室に着くと、中から怪しい声が聞こえてきた。私は思い切って、保健室の扉を開けた。中に入ると、ベッドの頭の柵に手を縛られて、ベッド上に四つん這いになっているセクハラ疑惑のある養護教諭と鞭を片手にベッド横にいるまりあさんがいて自分の目を疑った。
とりあえず、この状況は無視してまりあさんに声をかけることにする。
「まりあさん、クレープを食べに行くのは今日だったと思うのですが...」
「あら、ごめんなさい。コイツをしっかり調教するのに夢中で忘れてたわ」
「お前、俺の状況を見て普通に会話をするなよ」
養護教諭が会話に入ってきたのだが、すかさず、まりあさんは鞭で養護教諭のお尻を思いっきり叩いた。彼は呻き声を上げたのだが、すぐに恍惚とした表情になり、
「もう少し、強く叩いてください。女王様」
「仕方ないわね。叩いてア・ゲ・ル♪」
と言って、先ほどより強めに何度も鞭でお尻を叩いていた。もはや、彼は彼に憧れる女子生徒に見せられないような表情をしていて気持ち悪い。
「とりえあず、まりあさん。何をしてるんですか?」
「これ? ほら、この男セクハラ疑惑があるじゃない。だから、調教して性格を去勢させてるの」
「三年でスタイル抜群の先輩に、本当にセクハラしてたんですね」
「そうよ。私にまでセクハラしようとしてたから、逆に開発してあげたのよ。ほら、犬にしてあげたんだから感謝なさい」
ベッドの上に乗り、四つん這いになっている養護教諭の上に足を乗せて、楽しそうに笑った。その養護教諭は、息を荒くして顔を蕩けさせて返事ができないようです。返事がないことに気を悪くしたまりあさんは、彼の背中をゲシゲシと何度も踏みつけていた。ですが、その行為は逆効果のようだ。
しばらくして、まりあさんは先ほどの女王様姿とは別人のような感じになって
「ごめんなさい。待った?」
「いいえ...」
「でも、アレを見て何も聞かれないのは初めてね」
「色々ありえないものを見てきてるので、ビックリ度としては物足りないですね」
悪魔とか魔物とかがありえない変形をして、襲いかかって返り討ちにしてきたので今更驚くことはないですねと言う思いとともに馬鹿正直に言うと、まりあさんは声を上げて笑った。
そして、養護教諭を放置して公園に向かうことにした。
公園にある移動販売のクレープ屋に着くと、
「エミリーは何にする?」
「イチゴサンデースペシャルで」
「それじゃあ、お姉さん。バナナアイスチョコ一つとイチゴサンデースペシャル一つ、お願いします」
クレープを食べるのに近くにあるベンチに移動します。
「エミリーって、日本人だよね?」
「はい」
「でも、名前は外国名なのはなんで?」
「ローマ旅行に行っていた時に、そこでDNA上の両親に置き去りにされ、捨てられたんですよ。そこで、置き去りにされた近くの教会の信心深いご夫婦、今の両親ですね。その人たちの元で育てられたんです。諸々の事情から、DNA上の両親は親になるには不適格というしか言いようがない人たちなんですよ。で、現在に至ると」
「なんか、ごめん」
「気にしないでください。あの人たちの顔自体思い出せませんし、どうでもいいですから」
クレープを食べていると、クラスにいる女子生徒二人が近くのベンチに座り、たこ焼きを食べ始めた。
しばらくするうちに、私たちを中心に眩しすぎる光が溢れ出し、次の瞬間には見知らぬ場所にいたのです。




