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素直になれないのは

作者: 遥(はるか)奏汰(かなた)
掲載日:2026/09/01

すれ違いの果てにたどり着いた、ひとつの答え。

素直になれなかった日の後悔も、臆病だった自分の弱さも、すべてを抱えて踏み出すための言葉です。

ふたりだけの歪で愛おしい絆の物語を、どうぞ最後まで見届けてください

素直になれないのは貴女の所為。

素直過ぎてしまうのはあなの所為。

素直な言葉が一番素直でないのは、素直が許せぬ貴女のせい。

その時私が素直でなかったのは、

素直に傷つくことすら、怖がっていた私のせい。

だから最後くらいは、素直に言おう。

あの日交わした偽りのない言葉も、

素直になれなかった愚かな愛おしさも、

すべては貴女と私だけの、愛しい絆だったのだと。

言葉を口にした瞬間、喉の奥が熱く焼けるような心地がした。

逃げ続けてきたのは、私の方だったのだ。

拒絶される恐怖に怯え、素直さを鎧の奥へと押し込めていた。

視線の先で、貴女の瞳が微かに揺れる。

強がりで固められたその唇が、小さく震えているのを見逃さなかった。

私たちはいつも、こうして言葉の刃を突きつけ合っては傷ついてきた。

「……今更、そんな風に言われたって困るよ」

掠れた声で吐き捨てられた言葉は、けれど不思議と優しかった。

差し出されたの手は、あの日と同じように少しだけ震えている。

差し出されたその手を、私は今度こそ躊躇わずに握りしめた。

言葉にできなかった想いや、傷つくことを恐れて重ねてしまったすれ違い。

そんな不器用な二人の過去すらも優しく抱きしめ、最後の最後でようやく手にした「本当の素直さ」を描いた詩です。

互いを想うがゆえに遠回りを重ねた二人の時間に、どうか温かな愛しさを感じていただけたなら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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