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俺は勇者だ  作者: ごっち
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第23話「戦い済んで、日が暮れて」

第23話「戦い済んで、日が暮れて」


 戦場から帰ってくる兵士に声をかけた。


「なんで、お前らの軍勢は早めに浄化魔法、詠唱しなかったの」


「それは、多くの敵をやるためだ」

 となりにいるカンちゃんのしゃべりがうるさい。


 残兵のひとりがおしえてくれた。


「正面から攻めて、主力はおとりに使い、別働隊で砦の内部を制圧する、という作戦だったんだ・・・」


 ひでえな。


 泥沼を抜けてまともに歩けそうな道をすすんでいると、城であった貧弱な王子が街道を追い越していく。厳重な近衛兵に守られて、見事な白馬にまたがっている。

 ああ、こいつが総大将か。


 こいつの功績のために何人の兵士が死んのかな。


 カンちゃんいわく。

「ああ、よくあることね」


 一将、功なりて、万骨、枯れる。か。


 町の宿屋に戻ると。カンちゃんはためいきをついた。「ああ、今回も収穫なしだ」

 ヘコんでいるのか?

 たしかに、このところ、ゴールドもアイテムも得られなかった。


「勇者って、どこに居るのか。前は簡単にやれたんだけど、イライラする」

 そういうことか・・・歴代勇者の運命に思いをはせた。


 俺は自分の運のステータスを確認したくなる。この世界だと、勇者って、自働復活するのかんぁ・・・心配になってくる。


 とにもかくにも金がない。このままカンちゃんのヒモ生活を送っているわけにはいかない。


「ちょっと、そこらの商店に行って物を売り払ってくるわ」

「ああ? がんばれよ」

 カンちゃんはいろいろ、料理を注文しているようだ。

 ペンちゃんはつぎつぎと運ばれてくる食事に目を奪われているようだ。


「ぐぅぅ」


 腹がなった。


 夕刻の町をいき、異国の商会に足を踏み入れた。(まぁ盗品でも買い取ってくれるかな)


「これどうだろう」

 王城で盗んできた、ハイスピード轆轤ろくろを見せた。やたら、風呂敷の中で重かったので、さっさと処理したい。轆轤はどういう仕組みか、高速に回転している。


「これ、いいね。私の故郷にあったよ。生地をこねるやつだよ。5Gなら」


「さすがにそれはないだろ」


「おまえはバカ、こんなものどこにもあるよ」


「そうなのか・・・じゃあ、言い値で、5Gくらいで」俺は売りに出した。


※「このアイテムはうれません」


「ダメだ、ダメだね。これ買えないね」


 買い取り不可のアイテムだった。


「えええ。3ゴールドでもいいから、買ってくれない」


「無理無理、そういう決まりだよ」


 いまさら、RPGのお約束に行動をはばまれた。


 ダメだこりゃ。収穫なし。俺はヤケになり夜の歓楽街に行った。


 「BAR」の看板が点っているドアの前で用心棒にボコボコに殴られている酔客がいた。

 ああ、やられているな。通り過ぎようとしたとき、その酔客にしがみつかれた。


「たすけてください、そこの冒険者」戦いのあとの汚い装備からいかにも歴戦の冒険者だと思ったか。

「? 俺は勇者だぞ」酔っ払いは。「いや、いや、まさか」一発、殴ってから。

 酔客を拾い上げて「俺は勇者だ、何か言うことある?」


「なんだ、おめえ」


 すぐさま、用心棒から俺の顔にパンチが飛んできた。ゴキンと鼻が痛んだ。、鼻血は・・・でない。

「あれま、さほど、痛くない・・・」

 さすがにレベルが上がっているのか。


 けっこう、身体が動くモンだ、「BAR」の用心棒を叩きふせた。


 そのあと、その酔っ払いのおごりで、他の酒場に向かった。また、ぼったくりバーだった。そして、そのバーの酔客を助けて、紹介されたバーに・・・無限ループだ。


 顔をボコボコに腫らしての朝ぼらけの宿に戻った。残り0ゴールド。


「オマエはなにしてるんだ・・・」

「回復呪文かけますね」

 ペンちゃんの回復魔法を受けて、睡魔が・・・意識を失った。


つづく


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