ピンでのネタ合わせ
フリップネタが完成しいよいよネタを覚えていく。
部屋にはツッコミの声とフリップのめくる音が聞こえる。
1時間程1人でのネタ合わせをし新たに思いついたボケを入れてネタをブラッシュアップしどんどんそれっぽいネタが完成していった。
「一人でネタ合わせ虚しすぎるやろ!」
狭い部屋でポツンとネタ合わせをする姿は虚しい。。
コンビやトリオならネタ合わせしながら話したり、ネタを合わしてる感じも出てやってる感がある。しかし一人でのネタ合わせは黙々とただネタを覚え行くしかなく余りネタ合わせしてる感じもしない。
横山泰輔は首を2回程回すとぐあぁーーっと雄叫びを上げ集中力を入れ直しまたネタ合わせを始めた。
外も暗くなり夜が近づいてきた。
横山泰輔は養成所に入る為に夜はバイトをしているのだ。
フリップを片付け始めバイトの準備を進める。
「眠すぎる。。」
独り言を言い準備が終わると家を出て駅へと向かった。
辺りはすっかり暗くなり煙草を吸いながら自転車に乗るおじさんくらいしかいない。
家からバイト先までは電車で30分程の距離にある。
駅に着き電車に乗るとスマホでピン芸人のネタを調べ始めた。
この世の中には数多くのピン芸人が存在する。
ピン芸人の日本一を決める賞レースもあり参考にすべき人は沢山いるのだ。
フリップネタをしている先輩のYouTubeを見ながらやり方やネタの感じ等を見て勉強しようとしてるのだ。
スマホをスワイプし次々にピン芸人のネタを見ていく。途中で欠伸を挟みながらもバイト先の最寄りまでピンネタを見て学ぶ。
バイト先に着き6時間程働き終わった頃には朝日が登り始め外は薄ら明るい。
電車に乗り家に着くとまたフリップで寝る前にネタ合わせをしようと思ったのだ。
先輩のネタを見て真似をしながらひたすらにネタ合わせをしていく。
手を大袈裟に前に出してツッコミを入れてみたりフリップを叩いてツッコミを入れたりとそれっぽい事をしていくのだ。
ネタ合わせをし終えると満足し眠りにつくのであった。