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7話 首都スタック

 僕たちは、首都スタックへとたどり着いた。

 首都スタックは、防壁に囲まれている東西南に首都に入る入り口があり、丸い形をしている。

 そして何より目立つのは、そびえる魔術宮廷。

 そしてその次に目につくのは4つの魔術式防衛塔だ。


 魔術式防衛塔は、500年前勇者に同行した魔術師スタックが作った防護結界である。

 平時には起動していないが、起動すればどの国の防壁よりも堅固であり、攻城兵器から、魔術まで何でも弾き返してしまうと言われていた。


 門をくぐろうとした時、遠くから青年がこちらへ向かってきた。

「ルーミットなのか?ルーミット、無事だったのか!?」


 ルーミットも走り出し、その青年にしがみつく、親族であろうか?


「ルーミット、お父さんは?」


 青年がルーミットに尋ねる。

 ルーミットは、頭を左右に振る。


 青年は、その反応で何かを察し、悲しい顔をしたがすぐに平静を装う様に表情を変えた。

「ルーミット、お前が生きているだけでも、僕はうれしいよ」


 青年はこちらに向き直る。


「僕はガラン・クディア、妹のルーミットがお世話になりました。何とお礼をしていいのやら……」

 ガランは次の瞬間、レーヌを見てハッとする。


「もしかして、あなた様はレーヌ様であられませんか?」

 ガランはひざまずく。


「ええ、私の名はレーヌ・バーイヤー。バーイヤー辺境伯の娘です」

 レーヌからは貴族の威厳が垣間見える。

「ガランさん顔を上げてください」

 レーヌの言葉でガランは頭を上げる。


「ところでガランさん、教会で何かあったのですか?魔力溜まりに対する警告や街道の封鎖が行われていませんでした……これは教会の重大な過失です」

 レーヌは深刻さをあらわにしながら言う。


「それが……ルーン・スタック教会大支部長アースルド様が先日亡くなったのです。教会は混乱している状態でして」

 ガランの言葉にレーヌは目を見開く。

「アースルド様が……そんな……」

 レーヌは驚きを隠せない様だ。


 教会大支部長、それは女神様を信仰し、治癒魔術や魔力感知による魔力溜まりの察知など国家をまたいで影響を持っている。


 その大支部長、つまりはルーン・スタック王国で一番の教会の権威である人物が亡くなったのだ。


「そうですか……後日教会には出向きましょう。まずは魔術王様への謁見が先です、参りましょう。ガランさん、お元気で」

 レーヌはそう言うと僕達をひきいて宮廷へ向かった。


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