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掌編13:『アルト・ザ・護衛任務(下)』



 三岳島での洗礼めいた騒動──バズーカをぶっ放す亀が暴れる事件に遭遇した東京のテレビ撮影チームは、一旦今後の計画を話し合うために安全な場所へ移動することになった。

 日本人街から近くて安全というので、『日本会館』へとやってきた。

 これは日本人が利用する集会所みたいなもんで、日本政府と協力企業がカネを出して維持している。日本人冒険者や商売人が利用して、いざというときの避難先や、情報共有の話し合い、盆踊りのスケジュール相談なんかを集まってやる。

 建物にはフジバヤシ・テック社製の強化ガラスや無人警備システムが採用されていて、メカルスも配備されているのでそこらの店舗の中にいるより安全だ。

 仮眠室まで備えていて、現在イカダ小屋を追い出されたオレはここに寝泊まりしていた。トビーが管理人なので今回の依頼でも宿代免除の条件が出せたわけだ。

 集会所だけあって椅子とテーブルは役場の待合室並に置かれているので、そこでTVスタッフが集まって話し合っていた。


「まさかいきなり……早朝でもないのにバズーカが乱射されるほど危険だとは……」

「どうします? スタッフの負傷程度なら誤魔化せますけど、誰か一人でも死んだらオンエアどころじゃありませんよ」

「でも良いのが撮れたのは確かだ」

「さすがにあそこまで危険な状態になるのは稀なのではないだろうか……つまり逆説的に今後は安全」

「逆説的になりませんよ!?」

「山田アナ、大丈夫?」

「私は~問題なく続けられますけれど~」

「仇村班長、次の取材予定場所はどれぐらい危険なんだ?」

『ロケットトビウオ漁師の斎藤さんはトビウオ漁40年のベテランなのです。ロケットトビウオを取り始めて1年半ぐらいですが、無事故で続けている実績はあるのです』


 できれば諦めて全員帰ってくれねえかな。そうすれば護衛任務終了になるんだが。

 スタッフの一人はKBSカメ・バズーカ・ショックで熱を出してソファーで倒れている。まあ……平和な日本から一歩踏み込んできたらいきなり町中で怪獣が暴れているんだからそうもなるわな。普通バズーカの砲撃なんて生で見ることねえし。

 昼飯には近所のラーメン屋から提供された特製三岳島ラーメンが全員分配られて、集会所で思い思いに食っていた。覆面をちょっとめくればラーメンも食える。

地味にこれ、安定供給される魔物『イソノマグロ』で作ったマグロ節で出汁取っている魔物食なんだよな。どこか懐かしさを感じる不思議な風味だ。昭和の光景が脳裏によぎる。誰かの声も聞こえてくるようだ。ネエさん。僕だよ。マグロだよ。誰だ手前。

 なんとなくラーメン食いながら物思いに耽っていると、トビーと山田アナが近くに来て話しかけてきた。


『ファファファ。アル……バナナ味殿、食べ終わったらロケットトビウオ漁に行くことになったのです。準備をお願いするのです』

「うぇー? マジで行くのか?」

「はい~問題ありませんよ~!」

 

 なにやら力こぶを作るような仕草を見せる山田アナ。半袖から見える腕は細く見えるがカッチカチでもありそうだ。結構鍛えているらしい。

 結構鍛えていても余裕で爆死させてくるのがロケットトビウオとかいう害魚の特徴なんだがな。


『警護プランとして、船を二艘借りて漁船の左右に付けておくのです。いざとなれば盾代わりにするか、山田アナを抱えてボクが飛び移り避難するのです。バナナ味殿は非常用のネット銃を提供するので警護お願いするのです』

「ネット銃かよ。フルオートショットニードルライフルとか買ってくれねえの?」


 ネット銃は様々な規格があるが、発射後一定距離で網が広がって魔物を捕獲ないし足止めするための武装だ。中型ぐらいまでなら動きを止めて仕留められるので、魔物の商品価値も上がりやすく冒険者には人気の武器ではある。

 難点として装弾数が少なく、予備弾もデカいから数は持ち運べない。直接的な殺傷力がないので大型のサメ類なんかには効果が低く、逆襲を食らう。

 チーム向けの装備だな。

 フルオートショットニードルライフル(略称FASNR(ファスナー))はその名の通り、針状の散弾を広範囲にバスバス連発できる大型ライフルだ。雑魚散らしにいいんだが弾代がクソ高い。


『日本のテレビで放送するので、あまり日本人が強力な銃器を国内で使っている映像は出せないのです』

「別に三岳島じゃなくても九州の漁港とかだと捕鯨砲使って魔物退治してるもんなんだがな」

「それも国内で批判されないようになるべく報道しないでおこうって、マスコミ各社では取り決めされているんですよ~」


 山田アナが朗らかにそう言った。

 漁港の管理者からすれば時々海から上がってくる殺人怪獣の類を撃退、ないし仕留めるために捕鯨砲や電撃銛、猟銃を使って身を守っているわけだが、無関係な安全地帯に住んでいる暇人はそれを見て「危ない人たち」とか思ってしまうようだ。

 熊退治をしている猟師や自治体に対してクレームを入れるやつらみたいなもんだな。

 

「マスコミがそんな理性を持っているとは驚きだぜ」


 オレは大きく肩を竦めてそう言った。仕事だから付き合うしかねえか。



 ******



 ロケットトビウオは言わずとしれた、腹にロケット燃料を抱えたトビウオっぽい魔物だ。人間や船に突撃する性質を持ち、オシャカにしていく天然の自爆ドローンだ。

 その生態もあってか、耐久性はカスみたいなもんで銃弾どころかパチンコ玉だって思いっきりぶつけりゃ爆死する。ついでに群れが誘爆していく。

 それ故に捕獲は割と手間だったんだが(ネット銃で纏めて捕獲しても圧迫で自爆する)、ロケットトビウオ漁師の斎藤さんが現れてからは効率的に捕獲できるようになったらしい。

 オレが詳しいわけではなく、トビーが解説して山田アナが感心しているのを横で聞いていただけだが。


 というわけでオレたちは斎藤さんの漁船『イチマル』に乗って海に出ていた。普通の漁船ではなくウォータージェット推進する結構デカい高速艇だ。周囲の水を取り込んで高圧で噴出し推進力を得るシステムで、ジェットスキーなんかと一緒だな。いざというときの速度に優れているし、外に出したスクリューが魔物にやられることもない。

 船の舵を取っている船長の斎藤さんに山田アナがインタビューしている。


「斎藤さんはどうしてロケットトビウオ専門の漁師になられたんですか~?」

「元々近くでトビウオ漁やってたんだけどよ、地震に津波に魔物もあってスッタイ儲けならんから、いっそ魔物を捕ってやろうと思うてよ!」

「危険なロケットトビウオをよく狙いましたね~」

「オイにはアイデアがあったからよ──っと、そろそろ漁場に到着するからよ!」


 

 操舵室に備えられている高性能ソナーを見ながら斎藤さんは指示を出した。他に船員が二人。息子と嫁か。どっちもいい年だ。

 オレもソナーを覗き込む。水平方向360°の浅い深度を探知していて、進行方向右側に魚群が移動しているのが見えた。


「一応警備のために聞くけど、これがロケットトビウオか?」

「よう。なあに、簡単に捕まえっが」

「頼もしいこって」


 言いながらソナーをじっと確認しておく。儲けているだけあってなかなか高性能なやつだなこれ。周囲の魚の動きが細かくわかる。


「……ん?」


一部、変な反応があるような……


「トビウオ来るぞー! 仕掛けを出せー!」


 斎藤さんの指示が飛ぶ。山田アナや撮影班、それに護衛の面々もロケットトビウオ漁の様子を見に出た。

 遠くから船に狙いを定めて、時折海面を跳ねつつやってくるロケットトビウオ。

 その群れに対して、息子らしい船員が放水ポンプみたいなので液体をぶっかけていく。


「冷たいですね~!」

「掛からないように気をつけてください。冷寒ブリの粘液から作られた特製冷却液です! マイナス190℃はあります!」

「地味にヤベえな」

 

 冷寒ブリはなにせ、海底広範囲の温度をマイナスまで下げる温暖化対策になりそうな魔物だ。ヤベえその粘液は冷たいだけではなく、周辺に冷却効果を著しく伝播して広範囲をヤバいぐらい冷やす。原発の冷媒として期待されている新物質だった。

 その割には冷寒ブリさえ養殖しとけば粘液自体は延々取れるから回収効率はいい異海物質だな。


 冷却水を浴びたトビウオの群れが動きを遅くしていき、やがて海面で氷結しだした。

 春先で雪解け水が流れ込む河口にいる魚なんかが、低温水の直撃を受けて仮死状態になることがあるがそれの強力なバージョンだな。

 群れごとシャーベット状になったところへ婆さんが投網砲を打ち込んでごっそり回収する。腹のロケット燃料も極低温で凍結されたら爆発しないようだ。


「最初は液体窒素を撒いてたんだがよ、鹿屋のブリ養殖場が冷寒ブリの養殖に成功して、そこから冷却液を分けて貰えるようになってよ」

「へえ~オケアノスの技術じゃなくて、日本の業者が作っているんですね~」

「よう。鹿児島はブリ養殖が日本一じゃっど」


 震災の影響でかなり壊滅したが、かつては日本の養殖ブリの四分の一は鹿児島で作られていた。あれ? 養殖ブリって作られるって表現でいいのか?

 オケアノスの魔物研究の弱点としては土地がねえから大規模な養殖場とか作れねえんだよな。養殖用生け簀を作るぐらいはできるが今度は管理する人間が足りねえ。集めてきたチンピラ冒険者に任せるわけにもいかない。その点、地場産業の養殖はそこそこ暇してる時期の漁師や地元の連中がバイトで管理手伝ってくれるから賄える。

 

 オッサンの解説と船に引き上げられるロケットトビウオの映像を撮ろうと、撮影班や護衛なんかも船の一方向に注目していた。

 ……オレは嫌な気配を感じて、愛用の銛を持って反対側を見た。

 ずるりと、凶悪な顔をしたこげ茶色の長デッケエ魚が船に這い上がってきていた。


「トビー! 『反響ウツボ』だ! お客さんに気をつけやがれ!」


 大声で呼びかけて銛をぶん投げる。

 反響ウツボは音波や電磁波をいい感じに吸収する体を持つ大型のウツボで、レーダーやソナーに引っかからず近づいてくる。体に纏う粘液で防護して陸上でもある程度活動できるので、こうしていつの間にか船に登ってきて油断している船員が食われることがある。

 厄介なのはウツボ特有の生命力だ。銛で突いたぐらいじゃまったく堪えず、下手に接近すると数メートルはある大蛇みたいな胴体で絞め殺してくる。

 遠距離から銃をぶっ放すのが正当な攻略法なんだが、生憎と撮影のため銃器持ち込み禁止してやがった。

 まず銛をぶっ刺して動きを止めてから叫んだ。


「チッ! 飛び道具貸せ! トビー!」

『了解なのです! そちらは任せるのです! こっちは全員一箇所に集まってください! 警備班は二人一組で、他にウツボが上がってこないか船周りをチェック!』


 トビーからポシェットのような武器入れが投げ渡された。そこにはダーツめいた細めのクナイが詰まっていた。クナイのケツに化学燃料が付いていて、海中だとそれが推進力になってかっ飛んでいくやつだ。普通に陸上でも投擲用に使える。

 三本ばっかり一気に掴んでぶん投げる。


「オラァ! 今なら三本送料無料!」


 深々とウツボの胴体にクナイが突き刺さる。毒でも塗ってりゃいいが、別に素のままでも構わない。

 ウツボは攻撃を受けたら反応として身をくねらせて縮こまる。それで銛や釣り糸なんかを絡め取って抜くんだが──


「一生縮こまってろ!」


 ネット銃をぶっ放して、ぎゅっと省サイズになった反響ウツボの全身を特殊ワイヤー製ネットが包み、船の甲板に押し付けた。捕獲完了!

 すると船長の斎藤さんが改めてソナーセンサーをチェックしてから慌てて叫ぶ声が聞こえた。


「キダカ(ウツボのこと)でソナーがどげんかしてたが、近くになにか来ちょるぞ!」

『全班員警戒! 武装自由!』

「うわこいつら自分たちだけチャカ取り出しやがった!」


 フジバヤシ・テック社のクローン忍者軍団が懐から拳銃を取り出してお互いに背後をカバーし、船の中央に集まった撮影班を警備しだした。


『ちなみにこれは強力な鎮静剤を打ち込む麻酔銃の一種なのです。麻薬取締法に規制された薬物ではないため使用制限が緩いのです』

「オレにも持たせとけよ」

『アルト殿は日本国内での鉄砲所持許可持ってないから駄目なのです。少なくともカメラの前では』

「ちぇっ」


 それって刃物振り回しても駄目なんじゃねえのと思いつつ、使い終わったネット銃を捨てて持ち込んだナイフを手に取る。水中での滑り止めハンドグリップが付いているやつで、ヴァルナ社の新型ナイフ『カゲバーラ』だ。故チェスターの刀『ナミヒーラ』を改造した技術を活かして作り出した高切れ味の道具だ。故チェスターが最近研究室からパクってきてオレにくれた。

 そんで船の縁から海を見て確認する。異海周縁海域なので海水は透明に近く、近づいていれば見えるはずだ。

 いた。

 特徴的な赤い体と細長いシルエット。大きさは五十センチほどか。


「フェニックスダツだ! 飛び上がってくるのに気をつけろ! 斎藤さんはサッサと逃げる準備!」

「わかった! だがちょっと待て! トビウオを魚槽に入れないと危なくて出せん!」

 

 船には冷却水で満たした魚槽があってロケットトビウオをそっちに入れておかないと爆発する危険がある。息子と婆さんが必死こいて半分凍ってるトビウオが絡みついた網を引き上げていた。なにせ普通の網ではなく氷がへばりついているのだから時間がかかる。

 下手に船を動かした衝撃で爆発し始めれば大変なことになる。

 フェニックスダツは船上まで飛んできて突き刺さり、燃焼毒を口吻から体内に流し込んでくる危険生物だ。1巻で出たよな。1巻ってなんだ。

 

「──っと危ねえ!」


 まさに今かっ飛んできた。身を躱しながらナイフで切りつけて真っ二つにしてやる。


「ダツの燃焼毒はロケットトビウオの爆薬と反応して大爆発するからな! いざとなればトビーが体張って止めろよ!」

『やっているのです!』


 向こうを見ると、周囲に護衛対象がいるから刃物を振り回すわけにもいかないのか、トビーは強化アーマーの腕で飛んでくるダツを叩き飛ばして海に放り込んでいた。

 他の護衛は強化繊維で作られている背広を脱いで盾に構え、ダツを受け止める。すぐさま炎上というか酸化腐食し始める背広だったが(難燃処理されているらしい)、絡め取って動きを止めた魚に麻酔弾を打ち込んで黙らせている。いや踏み潰してもいいんだけどよ。

 

「他の船も襲われてるぞ!」


 と、誰かの叫び。隣に浮かべていた退避用の船にもダツが飛び交っていた。そちらには操舵役とサポートの警備員二人しか乗っていないので逃げ惑っている。


「そいつを寄越せ!」


 近くにいた忍者が持ったまま使っていなかった麻酔銃を奪い取る。二人から二丁ずつ。カメラなんて映像カットしときゃいいんだよ。

 両手に持って水面から飛び出る寸前のダツをそれぞれの銃で狙い撃って沈めてやった。麻酔弾は反動が少ないから片手撃ちでも楽なもんだな。

 近所の駄菓子屋にガンシューの銃コンで撃つゲーム筐体があったのでガキの頃からやって、ハイスコア取ってたからこれぐらいはできる。同級生男子もみんな二丁持ちで遊んでいた。


「うわあ……二丁拳銃でバシバシ当ててる」

「カッコいいというか現実で見るとテクニカル過ぎてキモい」

「うっせえな! っていうか覆面邪魔すぎるだろ!」


 顔を覆っていた黒頭巾をむしり取って放り投げた。四方八方からダツが襲いかかってくる状況でこんな視界遮るの付けてられるかよ。

 気まずそうに忍者どもは言う。


「いや……ぼくらの覆面はちゃんとレンズで視界確保されていて、各種センサーも内蔵されているハイテクマスクだから……」

「オレのただの布切れなんだけど!?」

『高いの渡したら売り払うからそうなるのです』


 トビーから冷淡な声が聞こえてきたが、とりあえず麻酔銃で適当に狙いを付けてぶっ放す。なかなか便利な道具だが難点として装弾数は少ないな。特殊弾頭だからか。

 数発撃って弾切れになったタイミングで、トビーの死角からテレビクルーの方向へ行きそうなフェニックスダツが見えた。

 

「クソが!」

 

 咄嗟にナイフをぶん投げる。ダツを両断して操舵室の柱にぶっ刺さった。よかったー、海に落ちないで。オレが買ったわけじゃないが、高いんだぞそれ。

 なんとか窮地は脱したがオレの武器がないので愛用の銛を拾う。ついでにクナイもポーチから出しておこう。投げるならクナイだ。落としてもトビーのものだから大丈夫だし。

 

「船を出すぞ! 落ちるなよ!」


 斎藤さんの怒鳴り声と共にエンジンが唸りを上げて動き出した。海を高速で進み出せばフェニックスダツもそう飛んでこなくなる──


「トビー! デスカツオドリが来てるぞ! 上に注意しろ!」

『フェニックスダツの死骸を狙っているのです! 班員はダツを回収して捨てるのです!』


 魔物は海産物だけではなく海鳥にも存在している。そのうちの一種がデスカツオドリだ。基本的に小型魚類系魔物を狙って食うんだが、当然のように人間にも襲ってくる。

 翼が死神の鎌みてえな形状と切れ味をしていて人間の首ぐらいは落とせる危険なやつだ。おまけに空から急襲してくるのが厄介すぎる。

 VA-NGがあれば撃ち落とせるんだが麻酔銃の射程じゃ無理がある。いやまあ、オレが避ける分にはどうにかなるがテレビクルーまではカバーできないぞ。

 思うが早いか、数羽が上空から急降下してきた。持っていたクナイでオレが一匹、トビーが両手から投げて二匹撃墜。だがまだ居る。間に合わねえなこれ。

 すると、山田アナが近くに突き刺さっていたオレのナイフを手に取った。


「──首」


 と、呟いたような気がした。一瞬、けたたましいエンジン音が消えたような錯覚と共に聞こえた。

 ナイフの間合い──デスカツオドリの羽根が人間を切り裂くのに十分な近距離まで急降下で近づいた凶鳥だったが、山田アナとすれ違った瞬間首が吹っ飛んで船の床に墜落した。

 どうやらあの姉ちゃんがナイフで首を落としたらしい。高速でかっ飛んでくる鳥の首を? 食肉加工工場で役立ちそうだ。

 

「カメラ回せ回せ! 危機一髪! 美人アナの魔物退治だ!」

「うおおおお山田アナ目つきが怖え!」

「たくましい連中だな、マスコミは」


 船が異海周辺から逃げ始めたがデスカツオドリの襲撃はまだ続く。カメラで撮ろうとするクルーを警備忍者が押し留めて一箇所に集め、二人が背広を上に広げて盾にし、他が麻酔銃を散発的に撃って威嚇している。それでも突っ込んでくるやつをオレとトビーが迎撃──あっ海面の警戒薄れて飛び上がってきたダツを山田アナがまた首切って落とした。やるな。名誉チェスターの名をあげよう。

 5分もすれば危険地帯から脱出して、どうにか魔物の襲撃もなくなった。


『怪我人は!?』

「班長! 大牟田のやつが刺されたって!」

『うちの社員はどうでもいいのです。お客さんと斎藤さんたちなのです』

「ひでえ」

「労災出る?」


 ともあれ、テレビクルーと斎藤さん一家はかすり傷も負っていないようだった。

 想定外の襲撃を受けたとはいえ斎藤さんたちは漁が専門でも冒険者。「なあに、こんなこともあるさ」と日常茶飯事な対応だが、テレビクルーの数人は命の危険だったというのでかなり疲弊している様子だった。カメラマンとディレクターらしき偉そうなオッサンは「いいのが撮れた!」と喜んでいるが。

 ま、とにかくここでの仕事は終わったわけだ。陸に戻るまで暇だから、船上に残っているフェニックスダツとデスカツオドリでも解体してクーラーボックスに詰めておくか。後でエリザに売っぱらおう。

 離れた場所で魚の腹を捌こうとしたらナイフが無いのを思い出した。


「すみません~これお借りしていました~どうぞ~」

 

 ──と、オレにナイフを山田アナがニコニコしながら渡してきた。ニコニコしながら魔物の首を切り落としていたんだよなこの姉ちゃん。

 受け取って刀身の具合を見る。ダツやら鳥やら切って刃こぼれしてなかろうか。思いっきり投げて突き刺したのも刀身にはあまり良くないだろう。

 

「そのナイフ、凄い業物ですね~」


 山田アナがそう感心したように言った。


「わたしの実家は刀剣鑑定もやっているんですけど~かなり理想的に重さと鋭さを兼ね備えた刃物ですね~」

「ほーん」

「作風にブラジリアン刀鍛冶を感じます~」

「ブラジリアン刀鍛冶って鑑定士に認知されてんの!?」

 

 チェスターの適当な話じゃなかったのかよ。

 ナイフを軽くそこら辺に落ちていた布切れ(オレの覆面じゃなかったか?)で拭って、鞘に戻す。まだ山田アナは笑みを浮かべて立っていた。


「しかし姉ちゃんよ、ドスぶん回して魔物と戦うなんて危ねえから止めとけって。切れ味いいんだからお手々切っちまうぜ」

「ご心配ど~も~。わたし、ちょっとだけ刃物の扱いが得意だから張り切っちゃいました~」

『山田アナは剣道女子の学生チャンピオンだったのです』

「ほーん」

『中学1年から大学4年までずっと優勝しているのです』

「もう殿堂入りかなんかにしといてやれよ」


 毎年優勝は一人だけ別ゲーやってるレベルだろ。

 

「ところで『界村アルト』さん~?」

「あんだよ」

「やっぱり! 『アルト殿』って呼ばれてましたよね~!」


 ん? あっ! 返事しちまった!

 山田アナは目を輝かせて(ずっと狐目だったのに見開いてやがる)、オレの手を握ってきた。


「甲子園最速記録の剛腕投手! 通称『日本野球界の埋蔵金』の界村アルトさんですよね! うわあ握手いいですか~!?」

「もう握ってやがる! なんだよ埋蔵金って!」

「プロ野球スカウトの人が探しても見つからないからそう噂されているんですよ~こんなところに居たんですねえ。あ、野球やらないんですか~?」

「やらねえよ! こちとら冒険者稼業で忙しいんだ!」

「そうなんですか~……」

 

 どことなくがっかりした様子。


「うちのお婆ちゃん、界村さんのファンだったんですけど……」

「なんでオレなんぞのファンが居るんだよ」

「お婆ちゃんが甲子園を見に行ったら丁度界村さんの試合だったみたいで、凄いピッチャーがいるから推しになると言っていたのに次の試合ではもう失格になっていて~」

「縁がなかったんだよ。とにかく野球なんてやらねえし、オレの顔をテレビにも出すなよ」

「ううっ~……お婆ちゃんに自慢する用に写真だけでも」

「却下だ却下」


 などと応えていると、シャッターを切る音が聞こえた。

 顔を向けるといつの間に上がったのか、船の縁にしがみついているダイバースーツのオッサンが水を滴らせながらカメラをこっちに向けている。

 グレイおっさんだ。

 

「どっから湧いて出た!?」

「写真と聞いたら私の出番だね! ツーショットを撮っておいたから山田アナに後で送っといてあげよう!」

「わあ、ありがとうです~グレイさん!」

「グルかこいつら!? 盗撮って言葉知ってるか!?」

「はっはっは。私の趣味は撮ったらいけないと言われたモノを撮影することでね! さらばだアルト青年!」

 

 言うが早いか、オッサンはザブンと航行中の船から飛び降りて海に潜っていった。新種の河童かなにかか? あの落ち着きの無さでアラフィフなのかよあいつ。

 


 ******



 連続で予定外に魔物から襲われたテレビクルー一行。さすがにフェニックスダツとデスカツオドリの襲撃で、周囲の警備が銃をガンガンぶっ放すわナイフをぶん投げてくるわで身の危険は深刻に考えたらしい。

 今日一日撮影した分を編集すれば一時間番組は作れるってんで、最後に寿司屋で寿司食って帰る予定になった。

 もちろん『魔寿司』で綺麗所を撮影しつつ山田アナの魔物寿司体験コーナーもある。

 予めエリザにオーダーで『見た目が凄く綺麗な寿司』と、『見た目がめちゃくちゃグロいけど美味しい寿司』をクルーが頼んでいた。撮れ高ってやつだな。

 また減ったクルー一同(もはやカメラマンとディレクターしか残っていない。ディレクターがマイク持ってる)は貸し切りになった魔寿司に入って、山田アナが店の紹介をする。


「この魔寿司はですね~、少し前に世界で初めて音速マグロのお寿司を一般販売したことで全国ニュースにもなった、三岳島でも最も有名なお寿司屋さんです~」


 他に寿司専門店がねえんだけどな。『海幸山幸』は一応寿司も出していたんだが、店長が魔寿司を食って心が折れて出さなくなったらしい。可哀想に。


「こちら、寿司職人のエリザ・ベルモンドさんです~お若いですね~」

「シチリア出身の19歳です! でもお寿司の専門学校は出ているんですよ!」


 証明するためにカメラがアップで寿司専門学校『マグロ・メガ・スシ社ノーブルスクール』(略称GCノブルス)の卒業証書や特級寿司職人『寿司オブザ寿司』の認定証などをアップで撮影していた。


「マグロ・メガ・スシ社は『指定寿司法人』に認定されている会社ですね~」

「え? そうなんですか?」

「はい~指定寿司法人に認定されると、被害者への救済義務、公安による監察強化、財産目録の定期的な提出、不動産売買の制限などが課せられる特別な法人なんですよ~」

「それヤバい方向に特別扱いじゃねえの!?」


 思わずオレが突っ込んだ。

 いや確かにウリンが「寿司で世界征服を狙う組織(壊滅済み)」とか言ってたけどよ!

 処分の受け方が生々しい。

 そんなFラン寿司法人出身で大丈夫なんだろうか……


「エリザさんのサポートをするゴ・ウリンさんです~」

「どうぞよろしくお願いしますワ」


 しゃなり。着飾って化粧バチバチにキメたウリンが営業ニックスマイルを見せながら優雅に一礼した。



「そんな口調じゃなかっただろ。あいたっ! つねってきた! カメラこっち!」


 無視された。おのれ。


「そしてこちら魔寿司さん専属の冒険者、センセイさんです~」

『センセイだ。強化アーマーの中から失礼する。今日は私が捕ってきた魔物を振る舞って貰おう』

「楽しみですね~」

『ハックション人魚』

「今なにか言いました~?」

『いや別に』


 カメラが他の方向に行ったのを確認してオレはセンセイに近づいてツッコミを入れた。小声で。


「ハックション人魚!? なにそれクシャミ!? そんな癖あったっけか!?(小声)」

『いや……ウリンから、いずれ人魚バレするかもしれないから今のうちに匂わせをしておけと言われて……クシャミをすると正体がつい漏れるらしい』

「そのネタ今どきの人わかるか……?」


 ともあれセンセイが人魚だってのはいつバレるかわからん。なにせ三岳島は監視カメラの数も多いしな。ちょっとした操縦席に座っている姿を解析して、足が魚だって気付かれるかもしれない。

 で、どこにバレたら一番マシかっていうと島外のマスコミなわけだ。珍獣扱いで世界的なニュースにでもなれば、その後人体実験をしようとは暗黒メガコーポも言い出しにくくなる。美人だし同情票も集まるだろ。

 しかし積極的にバラすのもタイミングってのがあるから、今は匂わせをさせてみたようだ。

 ……クシャミで?


「それじゃあまず、ここでしか食べられない綺麗なお寿司を出していきますね! 虹色に発光するゲーミングラスフィッシュの握り! 青白く発光するクアンタムロアジの酢締め! オレンジ色に発光するレジェンダルマガレイのエンガワです!」

「うわ~綺麗ですね~」


 怯まないで呑気な感想述べている山田アナと自信満々なエリザを見るとなにか寿司の常識がおかしくなりそうだ。

 マジで光ってるんだけど。切り身が。本当に食って大丈夫なのか。


「全部美味しいですね~」


 あっ食ってる。躊躇いねえわ山田アナ。


「ゲーミングラスフィッシュは味も食感も七変化します~! これひょっとして一番良いところじゃないんですか~?」

「はい! ゲーミングラスフィッシュから2貫分しか取れない、一番美味しい部分を使っています!」

「クアンタムロアジっていうの、ほろほろと崩壊するように溶けていくぐらい身が柔らかいのを、酢で締めてギリギリ形状を維持できる硬さに仕上げていますね~」

「切った端から溶けていく特殊調理食材の一つなんですよ!」

「エンガワの方は凄く新鮮な歯ごたえで、口の中で宝箱が開くみたい~」

「レジェンダルマガレイのエンガワが発光するのは死後一時間以内だけで、大変貴重なネタになっています!」


 値段高そう。一つの寿司のために魔物一匹希少部位だけ使うとかだからな。一貫数万はしそうな最高級メニューだ。テレビ局はカネ持ってるからいいのか。

 

「さて、ご注文にあった魔物らしいゲテモノっぽいお寿司ですけれど、まずはお魚を紹介しますね!」


 エリザは冷蔵庫から丸々一匹の魔物を取り出してカメラに見せつけウワッグロッ。


「こちらの魔物は『ディープ・ワラスボ』ちゃんですー! 元々ワラスボちゃんは佐賀あたりで有名なエイリアンみたいな顔をしたお魚さんですけれど、ここの深海で見つかったこれは更に正気を削るような見た目をしていますねえ」

「ちょっ、ちょっと待てエリザ。そんなどこぞの魚クンみたいな口調で解説してるところアレなんだが」

「どうしたの? アルトくん」

「カメラ持ってる兄ちゃんが白目剥いて気絶した」

「あらー」


 ディレクターも両目を手で覆ってブツブツ呟いている。山田アナもスッと目を逸らして冷や汗を浮かべていた。ウリンも明後日の方向を向いているし、センセイはこちらを見ずに寿司を食っていた。

 なんでかってディープ・ワラスボがモザイクでも掛けとけってレベルで気持ち悪い造形しているからだ。もし誰かがイラスト化するときはモザイク掛かりそう。

 いや、これはグロ画像に見慣れているから大丈夫だとかそういうのじゃない。光学催眠の一種で、体のあちこちに特定のパターンを持つ形状の鱗があり、それを脳が認識すると生理的に拒否反応を示すというバグ技みたいなキモさなんだ。

 海中でこいつに遭遇して直視したばかりにゲロ吐いて溺れた冒険者も居る。

 

「っていうかエリザは平気なのかよ」

「料理人が食材に気圧されちゃいけないよ?」

「そんな心構えでどうにかなる問題か……?」


 お茶の間で流していいんだろうか。ディープ・ワラスボ。駄目だと思うな。オレは。

 さて、話が進まないのでエリザは魚を隠して、寿司を出すことにした。


「はい! これがディープ・ワラスボの軍艦巻きです!」

「生理的嫌悪感が凄い!」


 寿司にしているのにまだキモすぎる気配を感じる。直接見たくねえ。夏場でダンプに引かれて死んだ猫の死骸をカラスが啄んでいたのを間近で見ちゃった。そんな嫌な気分になりそうな見た目をしたネタが寿司の上に乗っていた。モザイク掛けてくれない?

 

「いつもの、グロい魔物でも綺麗な寿司に加工するエリザはどこに……?」

「色々工夫してみたんだけれど、これが一番見た目の嫌悪感が少ない状態なんだよ。ひと手間ふた手間を掛ければ掛けただけ、偽物の世界に迷い込んで正気を失うホラーみたいなお寿司になっちゃって……」


 鱗だけじゃなくて脂とかにも催眠効果があるのかもしれない。


「もうたぶん食材じゃねえんだよディープ・ワラスボ」

「でも味はいいんだよ!」


 食いたくねえ……と思っていたら、山田アナが深き者共の寿司を容赦なく食べた。


「あっ美味しい。身に出汁みたいな味わいがありますね~佐賀でワラスボのお寿司を食べたことありますけれど、それよりも深い味が……噛みしめると身が悶えるように動きますね~……」

「ディープ・ワラスボは生命力が強いですから!」


 切り身で動くな。生物として。

 さてそんな山田アナの正気度を犠牲にした突撃食レポだったが──カメラマンが気絶していたので、ディレクターが再度カメラを構えてもう1貫食わされていた。南無。

 


 *******



 予定ならばテレビクルーは三岳島で一泊(或いはもっと滞在)して帰る予定だったんだが、精神的負傷者多数で撮影続行が困難ということもあってその日のうちにヘリをチャーターして戻ることになった。

 オケアノスに依頼すれば夜間ヘリでも用意してくれる。ヘリポートまで見送って、オレたちの仕事は終わりになる。

 警備としては1日で終わってラッキーだったな。いや、危ない目にはあったんだがそれは日常茶飯事だからノーカンっていうか。

 すっかり疲れ切ったクルーに代わって、山田アナが警備員一人一人と握手してお礼を言って別れている。警備員の忍者どもは感激していた。

 オレとも握手してきた。


「お世話になりました~界村さん~次はプライベートで食べに来ますって、エリザさんたちによろしくお願いします~」

「タフな姉ちゃんだな……」

「はい~! 気力体力時の運だけが取り柄です~」


 割と散々な目に遭っている気がしないでもないが、テレビクルーの中で一番元気なのも山田アナだった。剣道で鍛えているからか?


「今度はお婆ちゃんも連れてきます~」

「いやこんな危ねえ島に婆さん連れて来るなよ」


 一応止めておいた。

 しんどそうにしているカメラマンもどうにか島からの帰還というか脱出の場面も撮影し、ヘリのパイロットも挨拶に出てきた。


「オケアノスのパイロット、河風(かぷう)昆太郎(こんたろう)です! 皆さんの安全を守り、送り届けさせていただきます!」


 操縦服を着た三十ぐらいの兄ちゃんが元気よくそう言って、クルーたちはヘリに乗り込んでいた。


「あー……」

『どうしたのですか? アルト殿』

「いや……一応センセイ呼んどくか……」


 念の為、センセイに連絡入れて来てもらうことにした。


「それでは皆さん~! ありがとうございました~!」


 と、山田アナが手を振ってヘリは夜空へ浮かび上がっていった。赤いランプが小さくなり、遠ざかっていく。

 

「大丈夫かな……」

『なにがですか?』

『アルト。来たが、なんの用だ?』

「いや、あのヘリなんだが」


 オレが島から百メートルぐらい離れたヘリを指さしたとき。

 ヘリのテールローターあたりが爆発して吹っ飛んだ。夜目の利くオレの視界には、海から顔を出して水を吐き出し狙撃した小型の海竜も見えていた。

 隣の二人が唖然としている間に、ヘリはふらつきながら海面へと落ちていく。どうにか落下速度は落としているようだが、着水は免れないだろう。


「やっぱりか……あの河風ってヘリパイ、オケアノスでも有名なやつでな。ヘリ飛ばすと3回に1回ぐらい落とされる運が悪い野郎なんだ」

『運が悪いで済むのです!?』

「まあ……不時着が得意で10回ぐらい落ちてもまだ生きてるあたり腕はいいんだろうが……助けに行く?」

『ええい、仕事なのです!』

「しゃあねえか。センセイ、行こうぜ」

『了解した』

 

 そういうことになって、オレらは海に落ちたヘリの救助へ向かうのであった。

 センセイを呼んでおいたお陰で、現地にて救助ボートも作成できて、怪我人はともかく死人は誰も出なかったのは幸いだった。


 えらく感謝はされたんだが──安全面のコンプラ問題もあって、今後テレビ業界は三岳島へ取材に来ることにめちゃくちゃ慎重になったとかなんとか。


 暫く後に、この撮影を編集して出した番組をディレクターが強行して報道したようだが。

 一般的な日本人がドン引きする危険さと、ディープ・ワラスボのモザイクを貫通する気持ち悪さに番組を見た人が全国で一万人ほど吐いたとかなんとかで大問題になったという。

 本当にこれ魔寿司の宣伝になったんだろうか。

 オレは気にしないことにして、貰ったメシクーポンでマグロラーメンを食うのであった。中島! 僕だよマグロだよ! 誰だ手前。



 *****


 

『アルト殿、東スポから三岳島に河童を探しに来るからって警備を依頼してきたのですが……』

「やらねえよ! いつもどおり屋久島で探しとけよ!(東スポは数年に一度ぐらいの頻度で屋久島で河童発見……か?の記事を出す)」


 まったく、護衛任務は懲り懲りだぜ。





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よかった、激しく明滅して視聴者に「部屋と気分を明るくしてTVから精神的にも思想的にも離れて見ようね!」って警告文が出るような魚が出てこなくて
故チェスターなのに生きている・・・? おのれ暗黒メガコーポめ!
CAPCOMのヘリは落ちる これ常識
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