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第一話『異海潜り(アウト・ザ・ダイバー)』

7月30日にアルトザダイバーが書籍化されます!っていうか書籍化予定の書き下ろしを投稿している感じです!

https://gcnovels.jp/book/1926

出版社:GCノベルズ

イラスト:ミチハスさん

こちら表紙です

挿絵(By みてみん)





『よべんばんばスーパームーンじゃったけカゴンマのみなんしもよう見えちょったばっけん、今朝かぁぅみんなかよいわっぜ危なかイオが出てきちょっが、やっけなことじゃっじ近づかんごとしてチェスト待たんね』



 船舶用ラジオからエンジン音に負けない大音量で司会者の声が聞こえてくる。同じ船に乗っている同業者……人種は様々だが、そいつらが首を傾げた。


「なんだこのラジオ放送?」

「翻訳機の故障か?」


 ざわざわと連中が囁く声を耳のインカムが拾って俺の頭蓋骨に響かせる。うるせえ。


「ねぇねぇアルトくん。さっきのラジオってなんて言ってるんだい? お姉さんに教えて欲しいねぃ」


 同業者の一人、顔見知りのやつが腹ごしらえに握り飯を食っているオレに聞いてきた。この船の用心棒をしている元傭兵のガッディラ・ミスカトニック女史(アフリカ系アメリカ人女性。通称ミス・ゴジラ。霊長類に属する)だ。ヘビー級ボクサーみたいな体型をしている女で、いつもニコニコしながら人を撃ち殺すことに躊躇がない。

 面倒くさいので適当に返事する。


「聞きゃわかるだろ。たしか手前、日本語できただろうに」


 こいつは元米軍で、沖縄だか横浜だかで長い事働いていたとか前に聞いた。雑な返事にミス・ゴジラは肩を竦めて言う。


「多少はわかるけど方言まじりだと難しいねぃ。なんでここの放送はラジオなのに共通語じゃないんだい?」

「そういうコーナーだからだろ。いつも薩摩弁丸出しじゃねえぞ。たぶん」


 方言を残そう的な活動でやっているコーナーなのか? あんまりラジオ聞かねえから詳しくは知らんが。

「昨日はスーパームーンだから海の魔物(・・)が増えるんで、冒険者がチェストするまで気をつけろって海沿いの地元民への注意喚起だろ。普通に」

「危なかイオってイオナズンかねぃ?」

「危ねえ(いお)って言ってんだ」


 俺の適当な翻訳にミス・ゴジラは首を振って言う。


「通じないねぃ……っていうかそうか、鹿児島の沿岸にも魔物が出るんだよねぃ。海、繋がってるもの。危なくないのかい? どうしてるんだい、現地人? 銃器で武装?」

「銃なんて女々しいもの使うやつはいねぇよ。地元の血気盛んな漁師共がチェストしてんだよ。枕崎なんてデスカツオが回遊してくるからそれを死ぬ気で獲ってデスカツオブシとか作ってんだぞ。超高級品だが」

「マジかい。デスカツオって結構危ないやつなのにねぃ」


 シンプルな名前通り、普通に死ぬからなデスカツオとマトモに戦ったら。頑張れ枕崎の漁師。


 ──ここは鹿児島の南に位置する海域、鹿児島本土と種子島屋久島の間にある大隅海峡だった。


 五年前、そこにある鬼界カルデラ周辺の海底が隆起して大地震が起こり、奇妙な遺跡が発見された。ついでに湧き出してきたのが、人や船舶へ襲いかかっては甚大な被害を及ぼす海洋生物──通称『魔物』。

 それらを退治し、或いは海底遺跡『異海ダンジョン』を探索する職業が『冒険者(ダイバー)』だとか呼ばれている。

 平和な現代日本でわざわざ生きるか死ぬかの殺し合いを魔物相手にやらかす、一攫千金狙いの借金持ちか命知らずどもがこの海域に集まっていた。

 オレもそんな一人なんだがな。

 他にも外国からも命がけの出稼ぎに来ている連中もいて、まあここにはファンタジーの英雄様は存在しねえな。ろくでなしのチンピラ揃いだ。このミス・ゴジラも米軍辞めてこんなとこにやってきた死にたがりの一人である。


「それにしてもアルトくん、キミ、いつもの装備どうしたんだい?」

「パチンコの借金で持っていかれたんだよ、クソが。あの店絶対遠隔やってるぞ」

「まぁた百倍レートの台に挑んだのかい。負けるのに。いつも負けてるのに」

「『大工のグェンさん』の新台でクソ負けた。もうなんか外れすぎてパチンコ嫌いになりそうだぜ」

「……嫌いになればいいんじゃないかい? そのまま止めれば?」

「パチンコ止めたら退屈すぎて死んじゃうだろ」

「退屈じゃなくて魔物に殺されそうだねぃ。そこらの新人以下の装備で」


 呆れた様子でミス・ゴジラが言う。彼女が指さした、船に乗っている別の冒険者の格好は小型のサメ程度なら歯が通らない特殊ダイバースーツに、視界に入った魔物を自動フォーカスする水中ゴーグル、初級から上級まで冒険者たちの採用率ナンバーワンの水中銃『VA-NG(ヴァング)』。電気銛に浮上装置付き採取用網籠。

 まあまあ、金をかけて堅実な装備をした冒険者といった感じだ。

 船に乗っている連中も初級から中級の連中ばかりだが(漁協(ギルド)への魔物納品量によって等級は変わる)、値段と性能の大小はあれどその一揃いを身に着けている。

 危ないからだ。ダンジョン周辺海域に生息する魔物と呼ばれる海洋生物は、雑魚のゴブリンフィッシュですら人の肉を噛みちぎってくるしクラゲスライムは呼吸器に纏わりついて窒息させてくる。

 その一方でオレの格好は。


「舐め腐った物味遊山の若者って感じだねぃ」

「るせー」


 海パンに上半身裸。装備はダイビングナイフと普通の銛一つ。海岸に漂着してそうなボロい網を幾つか腰に下げているだけだ。

 海辺に遊びに来たやつ。密猟者以下の素潜り漁師。そんな状態だった。

 もともとはそれなりに装備も充実していたんだけど、パチンコで負けなければ……!


「週イチぐらいでそんな格好した初心者が死ぬんだけど、今日はアルトくんの番かぁ」

「いいんだよ。今日はオレ、クラゲスライムと薬草昆布取ってくる依頼だから」

「マジかい。スライム退治に薬草採取とか超初心者向けの仕事じゃないの。このスーパームーン後の稼ぎ時に? 遊び気分だねぃ」

「仕方ねえだろ装備ねえんだから」


 海底遺跡が発見されてまだ五年。わかってねえことだらけなんだが、一つ判明しているのはだいたい十四ヶ月毎に来るスーパームーン……満月新月の最接近が発生すると、どういうわけか海底遺跡と周辺地形はガラッと様相が変わり、魔物の数なんかも増加するってことだ。 

 魔物狩りの冒険者にとっては稼ぎ時だし、薬草昆布みたいに危険なく手に入る生き物も増えるのでお得なんだが……もちろん魔物が増えると冒険者の死傷率も上がる。


 それでも潜って魔物をぶっ殺して死体を持ってくるっていう、馬鹿みたいにリスクの高い仕事をやめないのは稼ぎがいいからだ。例えばデスカツオなんか一匹三十万は値段がつく。江戸時代の初鰹かっての。

 上級冒険者はそれこそ日に数百万稼ぐやつもいるし、初級でも運が良ければ薬の材料とかになる激レアな魔物を捕まえれば一千万以上手に入ることもある。


 そんなわけで、年間に百人以上死ぬクソ危険な冒険者なんて仕事をやりたがるやつは後を絶たないわけだ。世界中から食い詰めた漁師がやってくる。

 日本政府は危険だから止めろって言っているんだが、もともとこの海域は国際海峡として公海扱いだったわけで。国連海洋法に則れば公海上で漁を行う自由はどの国も制限ができない。海洋資源を狙って中国や欧米の連中も冒険者派遣しそれも止められない。

 日本から限りなく近い無法地帯。それが海底遺跡周辺海域と、そこを攻略するために浮かべられた人工島『三岳島(みたけじま)』になる。

 ここじゃ人が死のうが外国の水中銃で武装しようが、パチンコ屋が違法改造した筐体でレート爆上げして遠隔操作しようが罰せられることのない場所だった。


「ま、スーパームーン後は死んだ冒険者の装備もよく見つかるからそれ拾えばいいだろ」

「自分の装備整えるためにほぼ裸で潜るやつは初めて見るねぃ……」


 恐らくこの船に乗って周辺海域を目指している三十人ぐらいの冒険者たちも、今日のうちに一人二人は死ぬってぐらいの死亡率だ。

 海底には死んだ連中が残した装備が沈んでいて時々見つかる。

 そいつを回収して中古で売っぱらう商売もあるぐらいで、運が良けりゃオレが使える装備もあるはずだ。知り合いから受けた報酬がカスい依頼よりもどっちかって言うとそれが目的で今回は来た。


「おっと──そろそろ到着だねぃ」


 ミス・ゴジラが前方を見てそう言った。これは冒険者の拠点となる人工島『三岳島』から海底遺跡近くまでの海域までを往復する定期便で、自前のボートなんかを持ってない連中が利用するものだった。もちろん有料で。

 海上には目標のブイが浮かんでいて、それより先──海底遺跡の真上とかに船で移動すると巨大なサメやタコに襲われる。海上自衛隊とか某国の駆逐艦や潜水艦が既に何隻も沈められたやべえところだから、比較的安全な外側までしか定期船は近づかない。


 船がブイの前で止まると同時に食いかけの握り飯を全部飲み込んで、腰のポシェットから道具を取り出す。

 紙巻きタバコによく似たそれは空気ボンベみたいなもんだ。咥えていれば水中でも息ができるってもので、この海域にのみ生息する珊瑚の一種を加工して作られている。

 まあもちろんそんな便利な素材だから本来はちゃんとした機材に加工されて、より便利で長持ちする空気ボンベが作られているんだがこのタバコ型は安い使い捨てだ。

 なんなら海中でその珊瑚見つけて咥えればある程度は息ができるぐらいなので、緊急時に使う代物だ。もっとも、マトモなボンベを失っているオレにとっちゃ、最後の頼みの綱なんだが。


「……げっ」


 数百メートルほど離れた海面を飛び跳ねてこっちに向かってきている無数の物体を見てオレは呻いた。まだ他の連中は気づいていない。海に飛び込む体勢に入りながらミス・ゴジラに警告してやった。


「トビウオが来てっぞ! お先!」

「なんだってぇ⁉ 船長! 避けて!」


 オレの言葉に慌ててミス・ゴジラが周囲を確認し、こちらへ突っ込んでくるトビウオの群れから逃れるべく船を動かす指示を出した。

 トビウオって言ってもただのトビウオじゃない。『ロケットトビウオ』なんて雑に命名されている魔物の一種。名前の通り、体内にロケットに使われる燃料袋を持っていて衝突すると爆発する。なんのために生まれて来た生き物なのか、天然の自爆ドローンだ。

 しかも積極的に船舶や水上バイクなんかに襲いかかってきて沈めていく厄介な魔物だ。当たりゃ船に穴が開くし、人を爆死させる。


 定期船を管理している連中からすれば冒険者が何人死のうがどうでもよかろうが、船を破壊されたらたまったもんじゃない。船を避難させることを優先した。更にミス・ゴジラが近づくトビウオを撃ち落とすためにマシンガンを魔物へ向けてぶっ放し始めた。まぐれ当たりしたトビウオが小規模の爆発を起こすのが見えた。

 巻き込まれたら困るので一番先に海へ飛び込んだ。トビウオはほぼ海面にしか生息せず、二メートルも潜れば危険性はない。爆発の衝撃波には注意だが。


 飛び込んだ海は五メートルほどで海底になっている浅い海域だ。年間を通してあまり変化のない、ほどほどに冷たい水温が体を包む。オレの装備はゴーグルさえないが、限りなく透明に近い海水は慣れれば問題なく見通せる。

 周囲にも次々に冒険者たちが飛び込んでいた。そして船が牽引していた二台の大型水中スクーターが捨てるようにパージされ、持ち主が回収へ行く。海上では船が去りつつ銃を乱射しているようだった。


 あーあ。船が何発かトビウオの直撃食らって浸水している。沈むなありゃ。まあ、ここじゃ珍しいことじゃない。

 船長と船員もダイビング装備ぐらい持っているからいざとなりゃ海に飛び込んで救助を待つはずだ。運が悪けりゃ海の中で魔物に襲われて死ぬが。あいつ泳げたっけ? さよならミス・ゴジラ。


 ま、ともかくオレらはここからは泳いで、自分が選ぶ狩りの地点まで移動しなければならないが、長距離の場合は水中スクーターを使う。

 パーティを組むか事前に使用料を契約することで水中スクーターに捕まって移動することも可能だが、オレはカネがないのでスルー。一時期はオレもスクーターを所有していたこともあったが借金のカタに消えた。

 主に中級冒険者の連中が、海底遺跡群を目指して水中スクーターで進んでいった。




 この海域は主に三つのエリアに分かれている。


 船の接近限界地点に近い『周辺エリア』


 通称『ダンジョン』と呼ばれる構造物が入り乱れた『海底遺跡群』


 そして海域の中心に位置する巨大な縦穴の『深層部』

 


 中心にある深層部に近づくに連れて魔物が危険でヤバくなり、ついでに魔物の値段も跳ね上がるし落ちているお宝も多くなる。なんか海賊の宝みてえな金銀財宝とか、魔法みてえな効果がある道具があって、それらもドチャクソ高値がつく。

 だがまあ、今のオレみたいな浮かれた海水浴客みたいな装備だと無理だから行かねえが。最低限強化ダイバースーツがないと音速マグロが近くを通過しただけで死ぬ。


 水中スクーターに便乗しなかった他の冒険者たちも、足ヒレやらアンカーフックやらあるからオレよりもずっと早く前進していく。裸足で泳ぐオレは海底付近に潜りながら、近くに装備落ちてねえかとか、薬草昆布生えてねえかとか見回しながらゆっくり進んだ。

 依頼を受けた薬草昆布やクラゲスライムはかなり浅いエリアに生息するやつだ。危険度は最低。クラゲスライムに殺されるやつなんて新人の十人に一人ぐらい。見つけさえすれば簡単に回収できる。


『うおっ! 見ろ! 金貨サバが群れてやがる!』

『ラッキー! 今日は大量だぜ!』

「クソどもが」


 先行した連中の喜ぶ声が聞こえてきたので耳に付けている通信翻訳機『アプサラ』の通信を切る。こいつは人工島『三岳島』で生活する上で必需品な道具で、さすがに借金があっても手放さなかった。超音波通信によって水中でも遠距離通話が可能で、日本語だけじゃなくて外国語も自動翻訳して骨伝導で伝える。

 水中でも会話ができるってのはオレら冒険者に重要なんだが商売敵が喜ぶ声も拾い上げるので範囲から離れるまで切っておこう。腹立つから。

 連中が見つけたらしい金貨サバはその名の通りサバの仲間で、金貨みたいな形をした鱗が一部についている。実際純金なので大きさにもよるがドチャクソ儲かる。あんまり浅瀬じゃ見ないタイプの魔物だ。魔物つっても、危険度はほぼゼロなんで見つけりゃ金を拾うようなもんだからありがたい。

 ……今のオレの機動力じゃ追いかけられねえけど。


 はあ。とりあえず落とし物探しつつ、地道に稼ごう。




 ******


 

 薬草昆布は比較的簡単に手に入るダンジョンの恵みだ。

 なにせ襲ってこない。危険といえば似た海藻で吸血昆布ってのが居てこっちは近づくと食虫植物みてえに絡みついて血を吸ってくるが、それに注意するぐらいか。

 名前の通り、この昆布は傷薬として効能がある成分を多く含む。日本だけでなく世界の製薬会社が研究中で、高値で取引されている。一枚で約五千が取引所の相場だが、直接企業に売りつければ高いらしい。

 同時になんか知らんが薬草昆布、めっちゃ美味いらしい。食べることによる健康効果も期待されている。高級食材として和食方面から人気だ。


 問題はこの危険な海域でしか取れないので流通量がマジで少ないことだ。新人冒険者が取ってくるんだが、冒険者も慣れると昆布より稼ぎの良い獲物を探す。

 薬草昆布自体も群生しているわけじゃないから安定した大量採取も難しい。

 しかし採取なら今がチャンスなんだよな。

 スーパームーンのときはこの海域が誰も入れないぐらい荒れて水も濁り、その翌日にはガラッと海の中が変化する。その際にそれまで取り尽くしていた薬草昆布もなんか復活している。

 多くの冒険者は稼ぎ時だとして昆布に目もくれないから、今のうちに取りやすい場所のやつを狙える。


 ダイビングナイフで昆布を根本から切って水中で折りたたみ、リールに収納した細長くて物を縛るアレ(細めのロープとも言う)を使って小さく纏めて漁網へ放り込む。

 金があるならこの収納に使う網も豪華になるんだが。水を押し出して圧縮するタイプや、最高級品はどういう作りなのか知らんが水中で背負っていて何十キログラム入れても重さを感じないらしい。


 昆布を収納して先に進むと、ゴブリンの巣穴を見つけた。

 正確には『ゴブリンフィッシュ』という雑魚の魔物だ。雑魚って言っても人間ぐらいなら噛み殺すこともある凶暴な魚なんだが。緑色の鱗をしていて大きさは三十センチほど。顔つきがキモい。数匹程度で群れて、巣穴を持つことが多い。

 凶暴で値段が安いというカスみたいな魔物なんだが利点の一つとして、巣穴に冒険者の装備が落ちていることがある。


 よし、襲撃して奪い取ろう。

 銛を短く持って巣穴を覗き込む。奥行きはあまりないが、穴自体は人間が入れるぐらいにデカいことが多い。

 本当はこいつらの巣にぶち込んで一掃する毒とかも売っているんだが、今はない。だから一匹ずつ始末する。

 中へ潜り込むと岩陰に三匹、ゴブリンフィッシュが反対側を向いていた。その近くには白骨化した人体が落ちている。

 巣穴が広い理由がこれだ。水中で仕留めたか溺れた人間をこの魔物は巣穴に引きずり込んで食べる性質がある。こいつがめっちゃ嫌われているポイントでもある。


 やや距離は離れているが、オレは一息に銛を突き出して一匹目を串刺しにする。反射的に近くの二匹が逃げ惑うが、即座に銛を引き戻してもう一匹も刺して仕留める。 

 残った一匹が牙をむき出しにしてこちらへ突進してきた。

 銛を手放してダイビングナイフを抜いて脳天に突き刺す。これでよし。

 他の個体が居ないか警戒しながら進んで、案の定岩陰から飛び出てきたやつが出たのでこいつもナイフでサクッと始末した。

 ゴブリンフィッシュは邪悪で狡猾だが臆病な性質もあるので、仲間が数匹もやられればビビって残りは逃げる。暫く警戒していたが、もう襲ってくるやつは居なそうだった。


 それにしてもどうするか、この魚。持って帰ると多少の金にはなるんだが、人気がないんだよな。

 理由の一つが、この食性だ。

 普通にこいつらは人間をむしゃむしゃ食うわけで、人間食った魚を食いたいか? と聞かれると嫌がる人も居るのではなかろうか。

 いやまあ、世間で出回っている天然のエビだのカニだのシャコだのが、水死体を餌にしてないって保証はないはずなんだがな。そもそも、魔物のほとんどは人間を襲って食う性質を持つわけだが。


 どうすっかなー持って帰るかなー……今日の依頼は昆布とクラゲだけだから網籠に余裕あるし持っていくか。食物連鎖を深く考えたら面倒になる。

 さて、ゴブリン共を網に放り込んで巣を漁る。白骨死体の近くに幾つか装備らしいのが落ちているが、死後に時間が経過しすぎているので使えるのは少ない。

 ダイバースーツは食いちぎられてズタボロになっているし、銛はへし折れていた。瓶入りの集魚剤はゲット。足ヒレも使えそうだ。ダイビングナイフは中古屋に売れるので回収。


 四角い物体が砂に埋もれていた。こいつは『VS-G(ヴァサグ)』だな。世界的音響機具メーカーの『ヴァルナ社』が開発した水中用音響グレネード。指向性のついた爆音を発生させて魔物を気絶させる道具だ。

 ヴァルナ社は水中用兵器を多数開発しているヤベー暗黒メガコーポだが、水中で魔物と殺し合う冒険者の殆どは世話になっている。俺が耳に付けている通信機『アプサラ』もヴァルナ社のやつ。インドに本社がある。

 随分と水に浸かっていたから使えるか微妙なとこだが、三岳島にあるヴァルナ社の直販店に持っていけば引き取ってくれる。そんなに嵩張らないから持っていこう。


 ま、とにかく足ヒレは今すぐ使えそうだ。死体の持ち物という難点はあるが、既にホトケは白骨になっているわけだし気にしない。足に装備した。

 ナムアミダブツ。冒険者が海で死ぬことは珍しくねえが、せめて拝んでからその場を離れた。海の落とし物はタグでもついてない限りは拾い主の者だ。

 それを悪用し、徒党を組んで高級装備を奪おうと襲ってくるマンハンターも時々現れるんだが、すげえヘイトを買う行為なのでバレたら逆に囲んで殺される。

 疑われたくなけりゃギルドで拾い物申請しておけばいいんだがな。


 さて、足ヒレも手に入ったし次はクラゲスライムを探すか。



 ******



 クラゲスライムはその名の通り、クラゲだ。

 めっちゃ透明なのが特徴で、気がついたら頭の近くに寄ってきて口や鼻から侵入される。そのときパニックになって対処できなかった場合は窒息死だ。新人冒険者が十人に一人ぐらいはこいつに殺される。

 毒はなく刺胞のある触手で刺されても人体に影響はほぼない。なので、顔に取り憑かれても冷静に掴んでナイフでバラバラにすれば退治できる。


 問題はその透明さだ。アホみたいに透明なせいで、目がいいか感知センサーを組み込まれたゴーグルでも付けてないと、このやたら見通しのいい海でも一メートル離れただけで見えなくなる。オレは自前の視力で見つける派。

 そして要らんときに絡んでくるくせにこうして、依頼を受けて探そうってときに出てきやがらねえ。

 オレはその辺でついでにナマコスライムやメタルウニを回収しながら探していたんだが出てこなかった。


 今日のボンベは使い捨てタバコ型のやつしか持ってきていないので、潜水可能時間が短い。つっても、一般のレジャーダイビングは三十分から一時間ぐらいしか潜れないのに比べればこのタバコボンベでも三時間は持つんだが。

 最近はダンジョン産の素材を使った機材も開発されていて、高いやつなんか深度百メートルで丸一日持つボンベもあるが、もちろんそんなの買うカネはない。

 そろそろ切り上げないといけねえんだが、クラゲスライムは見つからなかった。


 仕方ねえ。依頼は未達成になるが諦めるか。依頼主は知り合いだし、他の材料渡しながら土下座して泣きつけば許してくれるどころか追加報酬くれるだろ。パチスロ代。

 周縁部のダイビングポイントまで定期船がやってきていて、二時間置きぐらいに冒険者を下ろしたり回収したりする。

一部の金持ち連中は自前の船で好きにやってくるが、まあ一定以上ダンジョンに海上から近づけないのは同じだ。


 ポイントはGPSの座標で登録されている。オレもさすがに身ぐるみ剥がされても、腕時計タイプのスマートウォッチまでは手放していない。ダイビングするから完全防水のこいつが必需品であり、そもそも三岳島で買い物をするには独自に発行された電子マネーを使わねばならないので携帯端末を失くしたらなにもできなくなる。

 回収ポイントには二人が水深一メートルほどの海中に浮いていた。オレが乗ってきた定期船の船長と、用心棒であるミス・ゴジラさんだ。船が沈んだから、飛び込んで回収を待っているようだ。二人共最低限のダイビング装備は身につけている。船長は見るからに気落ちしている。

 さっきロケットトビウオに襲われたもんだから、海上に出るより水の中に潜っていたほうが安全だと判断したんだろう。


 短距離通信で声をかけながら近づこうとしたらミス・ゴジラさんがいきなり藻掻き始めた。ん? 溺れたか?

 目を凝らすとあの女の口元にクラゲスライムが張り付いているのが薄っすらと見える。オレは視力が良いんだ。そんで、慌てて素手で取り外そうとしているが、クラゲスライムは素手だとまるで引き剥がせないのが特徴だ。ダイビングナイフを使って粘液みたいなゼリー状の体を包む何層かの膜を切り裂いてやらないとバラバラにならない。

 冒険者はそういった対応や採取のためにほぼ全員がナイフを装備しているのだが、船上で戦うことを仕事としてやってきたミス・ゴジラはナイフを持ってないようだ。もしくは慌てて飛び込んだから落として船と一緒に沈んだか。それを見て船長も慌てているが、そっちも対処できなさそうだ。

 超雑魚なんだけれど装備がないと詰むのがクラゲスライムの嫌なところなんだよな。


 まあいい。オレが探していた魔物だ。

 ナイフを構えてミス・ゴジラに近づきハンドサインで暴れるのを止めさせる。

 そんで顔を半分ぐらい覆っているクラゲスライムを手早く裂いて引っ剥がし、散らばる前に目の細かい網に放り込んでおく。

 クラゲスライム自体はこのダンジョン周辺以外では見つからない保水素材、保湿成分なんかが注目されていろんな会社が欲しがっているんだが、依頼主は食材にするらしい。

 どうにかボンベの呼吸器を整えたミス・ゴジラから通信が送られてくる。


『助かったよ、アルトくん。ありがとねぃ』

「命を助けたんだからオレの借金の連帯保証人にサインしてくれるか」

『アルトくんがお姉さんの連帯保証人にサインしてくれるならいいぜぃ』

「……オレは借金五千万円あるんだが」

『お姉さんは借金四十万ドルあるねぃ。よーし二人で返済頑張るかい』

「オレがこの世で嫌いな女は借金持ちと奢ってくれねえやつだ」


 シッシと手を振ってミス・ゴジラを追い払う仕草をした。

 冒険者なんて命がけのカスい仕事している連中は借金持ちが多い。まあ、ミス・ゴジラは潜らない派だが。それでも海上から襲ってくる魔物を撃ち殺して回収することで稼ぎにしているらしい。

 冒険者の中では少数派だが、自家用の船やボートで魔物を釣ったり網で取ったりして稼ぐやつもいる。ただそういった連中は今回のように不意の遭遇で船を破壊されることがあり、船に金をかければかけるほど壊されたときの赤字が酷くなる。船の保険会社もこんなクソ海域での運用は適応外にするぐらいだ。


「それにしても、手前らも銃器はVA-NGにしとけよ。案の定海中だと使えねえだろ、あのゾンビでも撃ち殺すみたいなマシンガン」

『お姉さんが主に使う相手が強盗や海賊だからねぃ。水陸両用のVA-NGは威力と射程が心もとなくて』


 ミス・ゴジラは苦笑いをしてそう応えた。VA-NGは他の冒険者も持っていたが、オレたち水中で探索や魔物退治をする連中が広く愛用している銃だ。

 正式名称は『ヴァルナアストラ社ニードルガン』シリーズ。ヴァルナ社の武器部門がヴァルナアストラ社だ。水の抵抗を極力受けない細い針状の弾丸を発射するアサルトライフル型の武器で、水中だけじゃなくて陸上でも使える。

 確かにこいつが言うように、「一応陸でも使える」ぐらいの感じだから普通のマシンガンに比べて射程、連射力、ストッピングパワーの全てに劣るんだが、そもそも襲ってくる魔物が海中にいるわけだから船上から海中を狙う分でもVA-NGの方が良い。


『しかしお姉さんは基本的に潜らないけど考えてみようかねぃ。帰ったら武器屋寄らないといけないし』


 武器屋は三岳島にある冒険者向けの水中装備を販売しているヴァルナ社の店だ。日本近海にあるってのに堂々と銃を売っているし、カタログで頼めばエグい魚雷みたいなのも取り寄せてくれる。


「っていうか手前も借金あるなら冒険者になれば? ジーザスクライストスーパースターフィッシュを数匹見つけりゃ借金返せるぞ」

『多少は潜れるけど泳ぎ苦手なんだよねぃ。それに今まで数匹しか見つかってないレア魔物じゃないかい』


 凄まじく大層なお名前をしたジーザスクライストスーパースターフィッシュ……略称JCSSは十字形をしたヒトデの一種だ。

 その体に含まれる成分は癌・アルツハイマー・老化への特効薬になる報告が上がっている。

 マジで効くらしい。で、世の中の金持ちや製薬会社が喉から手が出るほど欲しがっている。殺し合いが起こるぐらい。冒険者同士でも奪い合って死人が出た。

 そいつが二匹ばっかし見つかりゃ、オレの借金も一気に返済できるんだが。冒険者の全員が命がけで探しても年に一匹見つかりゃいい方なんだよな実際。


「オレも依頼のカネ貰ったら銃を買い戻さねえとな……」

『そうだねぃ』

「まずパチスロ(ATM)でカネを更に降ろさないと……」

『パチスロ止めなよう。どうせ負けるんだから』

「パチスロやらなかったら退屈で死んじまうだろ……あれ? これさっき言わなかったっけか」

『何回も聞きたい台詞じゃないねぃ』


 どっちにしろ銃がないと中型魔物を退治できずに稼ぎが伸びない。銛で戦える魔物の値段なんてたかが知れている。


「自衛もできねえからなあ銃ないと。ああいうやつに襲われたときに」

『ん?』


 オレが指差すと体長三メートルほどの巨大魚が遠くからこっちに近づいてくるのをミス・ゴジラと船長が気づいて、顔を強張らせた。

 一目で凶暴だってわかるのはでっけえ口からはみ出した、他の冒険者の腕だ。血を垂れ流しながらゴリゴリ咀嚼して飲み込んでいく。


『あの豚面はオークエハタだ。大食いで肉食の凶暴なやつ。事例は少ないんだが、人間の雌を好んで襲うらしい』


 鍋料理なんかで有名なハタっぽい特徴を持つ魔物だが、顔つきは醜悪な猪に似ている。ファンタジーのオークにちなんで名付けられたようだ。

 女冒険者の数が少ないので習性が正しいか不明だが、鹿児島沿岸のビーチに時折出現して泳いでいる女を襲うことがある。力も強くタフで銃弾も少々食らったぐらいじゃくたばらない厄介なやつだった。

 こんな浅瀬に出てくることは珍しく、少なくともダイビングナイフと銛で戦う相手じゃない。オレたち三人は誰も銃を持っていなかった。


「よーしとりあえず全員バラバラの方向に逃げるか」


 オレの提案に船長が露骨に批難した。


『うわこいつ自分だけ足ヒレ付けてる!』

『ちょちょちょ、アルトくん⁉ 全員逃げたら多分お姉さんがやられるよねぃ⁉ お姉さん泳ぐの遅いし! 女だから!』

「可能性は、無限大」

『適当なキメ顔で言うな!』


 などと言い争いをしている間にもこっちにロックオンしてきたオークエハタがゆるゆると近づいてくる。

 凶暴化したミス・ゴジラから足ヒレを奪われないようにやや遠ざかりながらも逃げる以外の案を考える。オークエハタの頭蓋骨はめっちゃ固いので銛で一撃は無理だ。強化ダイバースーツもなしに噛みつかれたらまず助からない。

 完全装備の冒険者がオークエハタに出会っても、リスクを考えて(ついでにデカすぎるため、持って帰るのが困難だから)戦わずに逃げることを選ぶぐらいの魔物だった。


 安全策を取るならオレだけ泳いで逃げれば、少なくともオレよりも遅いミス・ゴジラと船長が犠牲になって逃げ切れるだろう。

 そもそもろくな武器を持ってないので逃げるのは決して悪いことではない。三人仲良く食われるよりも、バラバラに逃げた方がいいのは確実だ。なにかの気まぐれで一番泳ぐのが早いオレをオークエハタが追ってきて二人が助かる可能性だってある。


『うう……せ、せめてナイフを貸してくれないかい?』

「……ったく。一か八か抵抗してみっから、助かったら奢れよ」


 いかにも覚悟を決めた様子で言うミス・ゴジラ。熱線とかは吐けないようだ。目覚めが悪くなりそうなので、最後っ屁ぐらいは残してやろうと思った。


「VS-Gをぶん投げる。海底で拾ったやつだから鳴るかわからんが……」


 腰からキューブ状の音響爆弾を掴む。水中で投げて前方へと強力な音波を放射する兵器だ。投げたときの慣性と音波発生時の振動で上手いこと音が目標へと向かうように作られている。ただし素人が適当に扱うと近くにいる他の冒険者へ被害が出ることから、武器屋での購入は講習を受けないとできない。オレは大丈夫だ。


「どっせい!」


 爆弾の安全装置を解除し、思いっきり振りかぶってキューブを投げつけた。水中での投擲動作は水の抵抗もあって大変だが、それでも三十メートルは先に届く。


『おお、やるなアルト』


 船長が感嘆の声を上げた。


「これでも高校時代は一回だけ甲子園で投げたことあんだぜ」

『マジかよ』

「宿舎近くのパチンコ屋で打ってたらチームごと失格喰らったけどな」

『最低な上にすげえ転落人生だな』

「うるせえ」


 寄ってくるオークエハタの近くまで推進したVS-Gが無事に起動する。これで不発だったら二人が死のうがマジで逃げていたぞオレは。

 安全装置の解除と進行方向へ投擲した水圧を感知して(実際は専用のランチャーで射出するんだが)VS-Gがキューブ状から変形。小型のパラボラアンテナみたいな形になって指向性を付与した音波を打ち出した。

 瞬間的に近くの水を沸騰させんばかりの振動波を生み出してオークエハタを飲み込む。人間が効果範囲に居たら良くて気絶、悪けりゃ脳みそがパーンってなる兵器だ。中型のクジラでも逃げ出す威力を持つこいつがダンジョン周辺の海域ではグレネードとしてそこそこ利用されている。

 直撃を受けたオークエハタは気絶してか完全に動きを止めていた。VS-Gの音波が消えたのを確認し、オレは近づいてダイビングナイフをエラから差し込んで心臓を潰しトドメを刺した。これでよし。


『ふー。なんとかなったな』

『ありがとうねぃアルトくん。危機一髪だったよう。今日はついてない』

『そうか? 冒険者稼業なんていつもこんなもんだろ』

『……なる気が失せるねぃ』


 それはそうと、思わぬ収穫だ。オレが仕留めたわけだからこのオークエハタはオレの物ってことになる。いつもならこんなクソデカ魔物、倒しても持って帰るのに水中スクーターが必要なんだが幸いなことにここは定期船の回収ポイント。小型クレーンもついた船でこいつを引き上げて貰える(有料)ってわけだ。

 正直なところ、ダンジョンの魔物についてはまだわかってないことだらけだ。特に大型の魔物は捕獲、採集数が少なく、食材として使えるのか薬として使えるのか研究が進んでいない。だからこうして丸ごと持って帰れるのは貴重で、良い値がつく。

 

 こうして今回の冒険は浅瀬でチャプチャプしていた割には、稼ぎの良い結果になったのであった。


 定期船で帰りながら聞いたが、海底遺跡群まで先に進んだ冒険者の半分ぐらいは想定外の魔物に襲われて死んだらしい。今日だけで百人は帰ってこなかった。


 マジかよ。行かなくて良かったぜ。装備がしょぼくてラッキーだったか? 


 今夜はこの幸運を活かすためにパチに行かねえとな。



主人公のアルトくん(21歳)

挿絵(By みてみん)

職業:チンピラー

特殊スキル:投擲A モノを投げるとだいたい狙い通りにあたる。射撃の場合は必中ではないがプラス補正が働く 


Web版は半年以上前に書いたβ版初稿です。後から出る書籍版だと加筆・描写増加・設定追加・パロネタ変更など様々な違いがあってイラストもついて実際お得

是非読んでいただければ!

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― 新着の感想 ―
投擲ができるアルトくん… あっちの続編書いてもええんやで
これは新刊でまとめて読みたいな >ただ…割と作者の作風慣れてる人じゃないとネタが通じないのではないかと今更不安に… 作者の作風慣れてる人しか読まなそうだから無問題(問題しか無い)
書籍化おめでとう! 今から読もうと思う。 面白かった(錯乱
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