本当にあった実話
後にも先にもあんな気持ち悪いことはなかった。
私は霊感など1ミリもない。
これは後から聞いた話しだが、彼は霊など全く信じておらず、ただ身の回りで起きる不可解な現象はしょっちゅうあったそうだ。
ある日のデート。
お決まりのラブホテルでのこと。
この日は何時になく混んでていて、割と大きいラブホテルなのに、二部屋しか空いていなかった。
まぁ雨だし、空いてて寧ろラッキー!くらいの感じで部屋へ入った。
Hが終わると交互にシャワーを浴びるのも定番。
彼が先にシャワーを浴びていて、私は少し眠そうにベッドで横になっていた。
出て来た彼に起こされ、重い腰を上げてようやくシャワーを浴びる。
私はアソコの毛も処理しているので、ザラつくことはないのに、洗っていると何だか変な感触がする。
手のひらを見ると、そこには白髪混じりの長い髪の毛…。
驚いた私は、気持ちが悪くてすぐに洗い流した。
気持ちが悪いのと、錯覚かもしれないという
気持ちで、出てからもすぐに彼には話せなかった。
慌てていたのだと思う。
部屋を出て車へ向かう。
車に乗ると、彼が言った。
『あの部屋入った時からなんか嫌だなぁと思ってたんだよね』
『大丈夫?』声をかけられてはっとする。
余りの気持ち悪さで言っていいものか一瞬悩んだ。
でも、怖くて『シャワー浴びてて、股洗ってたら手のひらに白髪混じりの髪の毛がついてたんだよね、怖い…』
と話した。
もう二度とあの部屋には行かなかった。
いつ行っても、あの部屋だけは空いていた。
みんな、知っているんじゃないかな。
いつ行っても、あの部屋だけは空いている。
いつ思い出しても気味の悪い話しだ。もう行くことはなかった。




