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「おはよう」の歌

「おはよう」の歌

作者: ななな
掲載日:2022/05/02

「おはよう」

なんて毎日

あなたに言っていたのは

当たり前の儚さを痛感していたから


「おはよう」

今日もいい天気だね


あなたは言う


「おはよう」

そうね良い天気ね

あなたの「おはようは」綺麗なのね



でも最近

なんだか遠くを見つめるあなたが

とても小さく見えて


消えたら嫌だな



命が儚くて

咲いた花は散って

降った雪は溶けて

当たり前のように消える


明日もこのまま溶けて

無くなってしまうくらいなら

明日なんていらないからさ

今日だけでいいからさ


【おはよう】


 ◇

「おはよう」

今日はいつもより

あなたの声が穏やかで

だから私もなんだか嬉しくて

今日は“大丈夫”って思っていたの


「おはよう」

あれおかしいな

いつも早く来てくれるはずの

あなたが今日はいないから

迎えに行ってみよう


熱なのかな

風邪でも引いたのかな



そんなのってないよ



命が儚くて

星もじきに消えて

虹だって空に溶けてゆく

「何もない」ができるの


当たり前のことのように

あなたは微笑っているの

昨日の微笑みとおんなじような

笑顔を灯して


【さようなら】


 ◇

命が儚いのに

消えるってわかっているのに

貴方が毎日優しい瞳で見つめていたものは何?


どうして微笑むの

どうして悲しまないの


そうか

私が泣かないように

笑っていてくれたのね


優しい嘘を毎日毎朝つき続けてくれていたのね


 ◇

命が儚くて

朝日が登るように

貴方が微笑むように

私達は消えてゆく


当たり前のように

流れてゆく時間も

涙も心も痛みも辛さも

全部を越える


勇気を



嗚呼


上ずった声で微笑んで

にこやかに愛していると言う

私がもらったあなたの最期の

笑顔がくれた勇気で


あなたに言ったわ


ねぇ


最近捨て猫を拾ったの

出会った頃のあなたみたいに

不貞腐れてるの


この子も

私より

早く居なくなるのは

知っている


でも


命が儚くて

それでも綺麗で

必死になるから


私達が朝を迎えるの

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