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ちょっとした好奇心だった。

作者: 柚月 檸檬

ちょっと暗めです。

あ、今飛び降りたらあの電車に轢かれて死ねるのかな。本当にすぐ死ねるのかな。なんか、やってみたいな。


多分これはただの好奇心。未知の世界への探究心。死にたいわけじゃない。きっと誰にでもある感覚。誰もが持っているのに、そのことに気付く人はとても少ない。感じた疑問は感知される前に消されてしまっているから。敏感な人は周囲が当たり前にできる無意識下での感覚削除ができない。


「あんなに明るい子が自殺するなんて思わなかった」「辛いことがあったのかな」

「何にも気づいてあげられなかった」


もしかしたら全部的外れな感想かもしれない。だって自分自身も死のうと思ってたわけじゃないから。死にたいほど辛いことが続いたわけでも、悩みがあったわけでもないから。ただちょっとだけ、興味が湧いただけ。好奇心が抑えられなかっただけ。なんとなく気が向いてしまっただけ。


「そんな馬鹿みたいな理由があるわけない」

「そんなことで自分の命を無駄にするなんてどうかしてる」


どうしてだめなの?何が悪いの?ただ少し他の人より多感なだけ。今生きてる世界への執着が少ないだけ。未知の世界を知りたいという欲求が強いだけ。何がおかしい?何が馬鹿げている?その命は無駄だった?たとえそうだとして、それは誰にとっての価値観なのか。誰が決めた基準なのか。


自殺した理由はちょっとした好奇心だった。


それは限りなく探検に近い自殺だから。本当は誰もが行きたくなる道だから。そう、だから何もおかしくないよ。

ありがとうございました!

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