お祈り2。
「ねぇねぇ。君は、もう属性教えてもらった?」
苦笑いしながら、銅像の方を見てると不意に声を掛けられた。
「え?まだだけど・・・君は?」
「僕はバジルだよ。よろしく!」
そう挨拶すると、手を差し出してきた。
「よろしく!俺はエディ。」
差し出された手を握る。
「僕、教会に来たの初めてなんだ!」
「俺もだよ!あとどんな属性か楽しみ!」
「楽しみだよね!どんな属性が使えるのか!・・じゃあさ、一緒に行こうよ!」
「うん!」
バジルと一緒に司祭の所に向かった。
銅像の近くまで行くと水晶を持った司祭がいた。
どうやらあの水晶で調べるみたいだ。
「すいません。僕はバジルです。属性を調べるのはここですか?」
バジルが、司祭に話しかけた。
「!!!・・・・はいここで合ってます。調べるにはこの水晶に触って頂きます。」
司祭は最初何かに驚いていたが、すぐ落ち着いた・・・なんだったんだ?
しかし、触るだけでわかるのか。
「エディ、僕からやるね!」
「うん!」
俺からの返事を聞くと、バジルは水晶を触った。
すると水晶から、緑と青色の光が出た。
「バジル様は、風と水属性ですね!2つの属性持ちとは珍しい!おめでとうございます!」
おぉー属性2つー!
「やったよ!エディ!」
「おめでとう!!」
嬉しそうに伝えてきた。
「次はエディの番だよ!!」
さぁ、早く!と言わんばかりにグイグイ背中を押してくる。
水晶の目の前まで来た俺は水晶の上に手を置いた。
すると先ほどと同じように光りだす。
ただ、光ってる色は違った。
それは黄色ではなくライトのような白っぽい感じ。
「これは、光属性ですね。これもあまりでない属性です。エディ様おめでとうございます!」
光属性か!やっぱり魔法は回復魔法とかかな?
「エディ!光属性おめでとう!すごい!」
「ありがとう!でもバジルだってすごいじゃないか!属性2つだし!」
いやいやそんなと2人で言い合ってると、司祭から声が掛かる。
「お二方、まだ終わりではありませんよ。あちらのアヌの銅像の前で祈りを捧げてください。」
そう言われ、銅像まで行き祈った。
さっきアヌの銅像だと聞いたときは、嫌な予感がしたが特に何も起きなかった。
司祭にお辞儀をして、その場を後にした。
入口まで来ると俺とバジルの馬車があった。
「じゃあ僕は行くね!またどこかで会えるといいね!」
「うん!また会おう!またね!」
挨拶を終えると、馬車に乗った。
道中今日の事を思い出していた。
今日は良かった!属性もわかったし、友達も出来たし!
・・・あ!でもちゃんと名前教えてなかったな。
まぁいいか!いつか会えるだろうし。
微笑みながら窓の外を見ていた。