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喪失の窮鼠  作者: 硝煙弾雨
1/1

目覚め


・・・


・・ん・何だ・・


すごく長い時間眠っていたような気もするし、少しの間微睡んでいたような気もする。

どこか遠くから来たような気もするし、ずっとここにいたような感じもある。


へいへい、ここどこやねん。

なんか洞窟っぽい。でもなんか綺麗すぎるな。

狭い袋小路にいる。というか体の感じ変じゃね?視線が低いような気が・・・

歩いてみよか、んー?歩く?二足歩行感ないな。もぞもぞ感あるし、なんやこれ。


[あー、テステス、あー。]


わー、びっくりした。


[あれー、聞こえるー?聞こえたら返事してねー]


なんやねんこいつー、なれなれしいなー。

とりあえず、なんやわからへんし、返事してみよか。


「ちゅー」


あれ、ふざけたつもりないんやけどな。ま、もっかい言ー


[お、聞こえとるみたいやね。]

[はいどーも。こんちゃ。はいではね、ちょっと説明していこうと思いますけど、いいですかー]


あ、はい。いろいろあるけど、とりあえず聞こか。

おなしゃーす。


[返事がないけど、続けるよ。まずね、最初に言うと君今、ねずみになってますね、はい。]

[んで、次に「ち、ちゅー」


ぽーーー。整理できへんわ。ねずみて、そんな感じしとったけどねずみて。

そこまで嫌いじゃないけど、ねずみて。

でも、ねずみにしてはちょっとでかい様な気がするえ。

ここまで大きいのは今までみたことないし。

ん?今まで?今までなにしよったんや、僕。名前は・・・わからへん。

そもそも僕って言ったけど、男だったんか?女やったんか?

どこに住んでたんや?俺は生きてたんか?何をしてたんや?家族はどうなった?

家族はおったんか?あの子はどうなった?あの子って誰や?


        俺は誰や?


[あの、いいですかー。わからない事が色々あると思うけど、それは転生時の弊害みたいなものだと思ってください。あ、でも心配しないでね。無くなったのは記憶だけで、物の使い方とか必要な情報とかは覚えてるからね。それで改めて言うけど、君今ねずみになってます。それでここはイルミナ。端的に言うとダンジョンみたいな所だね。]


てんせい?ということは何処かから飛ばされたということ?何処から?記憶がないのはその弊害?というかやっぱりねずみって何!うわーーーー!情報量が多いわ!もうわけわからへんわ!とりあえず話聞いて考えよ。


[でね、この世界はいわゆるファンタジーの世界なんだ。なんとなく分かるでしょ。スキルとかステータスとかもあるから。とりあえず説明はめんどいからこの子用意したから、後はこの子に聞いてね。んじゃオルボワール]


あれ?もう説明終わり?めっちゃテキトーやね。説明責任を全うせられたし。私はこの酷遇に不平を申し上げるぞ。ほんで、この子ってだれやー。

『はい』

あれ?僕今声出してないけど?

『問題ありません』

あ、そうなの。で君は誰なの?

『私はビオ。ご主人様によってあなた様のお世話役を仰せつかりました。』

ビオね。どうも。それで教えて欲しいことがあるんやけど。俺の過去について何か知ってる?

『いいえ。存じ上げません。私は任されているのはこの世界のことのみです』

そうですかー。というかこの世界?この世界のことは何でも教えてくれんの?

『いいえ。なんでもという訳ではありません。私がお伝えできるのはレベル3の情報までです。』

レベル3?そこもレベル制なんだ。んじゃ例えばこの転がってる小石について教えてよ。

『それはイルミナ石です。イルミナでのみ採取できる石で魔力を含むため、動力として利用されます』

おぉ。それっぽい。というか聞いてばかりやね。

『問題ありません。この状況下、その精神状態を保っていられるのは素晴らしいと思います』

あ、どうも。んじゃめんどくさいかもしれないけどこの世界のことについて色々教えてよ!







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