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「はい! 分かりました。ご協力ありがとうございます!」
ミスコンを2日後に控えた昼休み、またしても2、3時間目の休みの間に弁当を食べてしまった昌が、学食で買って来たパンをかじっている時にスマホが鳴った。
「徹! どうやら岡田生徒会長が主催するミスコンの賭けが締め切られたみたいだぞ」
昌が昨年岡田生徒会長の策略にはまって大損したした人の中から1番信頼できる人にもう一度賭けて貰い締め切りの日時を確認していたのだ。
「いよいよですね!」
家から持ってきたお手製のサンドイッチをほおばりながら徳井は嬉しそうに微笑んだ。最近は俺と昌と徳井でお昼をいっしょにすることが多くなった。始めのうちは女子の視線も厳しいものがあったがそれも自然に薄れていき3人でいることにも馴染んできた。
「そうだな。今日の放課後仕掛けるか!」
昌は意を決したように紙パックの牛乳を一気に飲み干して言った。
「徹! 白石先輩に連絡たのむ! 放課後、生徒会室に集合だ」
「わかったよ」
俺は早速スマホで凛先輩にメールを送る。それを見ていた徳井が
「じゃあ、僕は島田さんと長瀬さんに伝えてきます」
と言って斜め後ろの席で昼ごはんを食べている今日子と真美ちゃんの所に伝えに行った。
徳井が席を離れたのを見計らって昌は小声で俺に聞いてきた。
「白石先輩は大丈夫なのか?」
「うん。昌が言うように味方なのか敵なのかは分からないけど、俺は少しの時間だけどいっしょに過ごしてみて凛先輩が悪い事を企んでいるようには見えないんだ。だから……信じてみようと思う!」
真剣に話す俺の顔を見て昌はニヤリと笑みを浮かべた。
「徹らしいな。わかった。俺も信じるよ。徹はいつも言ってるもんな! まずは自分が信じることって!」
「ありがとう」
俺は昌の笑みに満面の笑顔でこたえた。




