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放課後、俺は昌と岡田生徒会長に会いに行った今日子と徳井の帰りを待っているときにさっき言った言葉の真意を昌に問いただした。
「凛先輩に気をつけろってどういう事なんだ?」
「ああ、さっき言った事か……白石先輩が何かを隠しているような気がするんだ」
「隠している?」
「そう。なんか不自然な気がするんだ」
「例えば?」
「徹の家に来た事、生徒会室に連れて行ってパソコンで作業をさせた事、そして何より不自然なのは生徒会副会長の職にいる事なんだ」
昌は席から立ち上がり教室の壁にもたれながら言った。
「でも、俺の家に来たのは家庭の事情だし、生徒会室でパソコンの作業したのは人手が足りなかったからだろうし、生徒会副会長なのは岡田生徒会長が任命したからだろう。何が不自然なんだ?」
俺は自分の席から立っている昌を見上げて聞く。
「タイミングだよ」
「タイミング?」
「全てのタイミングが良すぎるんだよ。何か俺たちをこの事に巻き込みたくて行動しているように見えるんだ」
「でも、そんな事をして凛先輩に何の得があるというんだ?」
昌は腕を組み真っ白な天井を見やって目を閉じた。
「うーん。わからない。わからないけど少なくとも俺と徹は岡田生徒会長のブラックリストに載っている。その二人がこうして巻き込まれているのも偶然とは思えないんだ」
「えっ! 俺も載っているの!?」
「ああ、備考欄はかなめ」
かなめ? なんだそれ?
俺が不思議そうな顔しているのを見て昌が話し出す。
「えーと、意味は 物事の最も大切な点や事柄,また人物。要点。 ってスマホで調べたら書いてあるな。まあ、岡田生徒会長にとって物事行う上で最も邪魔な人物っていうことじゃないかな」
はぁ~っ? 最も邪魔な存在だって? 俺は岡田生徒会長の邪魔なんてした事はないぞ! 岡田生徒会長は何書いてんだ!?
「訳わかんないよ!」
「あははは……徹はそう言うと思ったよ」
「じゃあ、昌にはどういう意味か分かるのか?」
「おいらにはわかんないずら」
「昌! おまえまたそのキャラでごまかしたな!」
昌はニンマリと笑いながら言った。
「まあ、今は焦らなくてもいずれ知ることになるさ」
「なんだよ? それは!」
「まあ、とりあえずは白石先輩をしっかり監視してくれ。俺たちの味方なのか、敵なのかはわからないけど注意しておいたほうが良いだろう」
俺にとって凛先輩から受ける印象は学園にいる時と違って喜怒哀楽が激しく真っ直ぐで一生懸命、時々暴走するけど昌が思っているような悪だくみを出来る人だとは思えない。
昌の考え過ぎじゃないかな。
そんな事を思っていると今日子と徳井が生徒会室から帰って来た。
今日子の話だと生徒会室では岡田生徒会長との会話はほとんど無くミスコンに出場する為の書類を幾つか書いただけだったらしい。
まあ、これで作戦は順調に進んではいるのだが、さっきの昌の言葉は気にかかる。




