表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハロウィンの狂愛  作者: AAA


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/2

第1話:黒薔薇の盟約

 森は黄葉の季節。冷たい風が枝を揺らし、落ち葉が舞う。

カインの呼吸は浅く、瞳は薄れていく。

セシルは胸を押さえ、必死に呟く。


「いや……まだ……死なないで……お願い……!」

セシルは必死にカインを抱き上げ、息を吹き込む。

カインは魔女狩りに巻き込まれたセシルを庇い、ほとんど息がなかった。

魔法の炎は消えかけ、体は冷たく硬直していく。


胸の奥で衝動が走った。

──この命を、絶対に救いたい。


魔力も時間も尽きかけ、救う手立てはほとんど残っていなかった。

その時、禁忌の魔法が脳裏に浮かぶ――《黒薔薇の盟約》。


愛する者の魂を代償に、命を救う契約。

代償は大きい。魂を縛ることで、救った命は永遠に魔女の力の中に囚われ使い魔となる。

しかし、セシルは迷わなかった。

「……ごめん、カイン。君を縛ることになるけど……それでも生きてほしい!」


黒薔薇の花びらを浮かべ、契約の呪文を唱える。

光が爆ぜ、カインの体を包み込む。紅い瞳がゆっくりと開く。

魂は永遠にセシルの魔力に縛られ、彼はもう人間には戻れなくなった。


「君……?」

微笑みは確かに彼のものだった。


「……永遠に……これが呪いになる……」

胸に痛みを抱えながら、セシルは呟く。

黒薔薇は森の闇の中で咲き、二人の運命を絡め取った。

カインは生きたまま、セシルの魔力の中で永遠に離れられない存在となった。


「君の中にいられるなら……それでいい」

カインの微笑みは、呪いを受け入れた愛そのものだった。


──これが、狂おしくも甘い《黒薔薇の盟約》の始まりだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
多数作品掲載中 AAAのnote
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ