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ありとあらゆる未来のある鼠として転生したから好き放題生きていく【旧】全ての可能性がある鼠に転生(仮)  作者: リント
第2章

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88話

「話してたら微妙な時間になっちゃったね。」

「そうだね。今日は帰ろうか。」

「あ、ちょっと寄りたい場所があるから先に帰ってもらってもいい?」

「?構わないけど、どうしてかは聞いても良い?」

「うーん、あんまり話したくないけど耳かしてもらっても良い?」

「うん。いいけど……なんか怖いんだけど」


おずおずと耳をフレデリックに近づけるアレクシス。


そう言えば加護ってこの世界だとどういう扱いなのか知らないけど良いかな?


内緒話をするように手でアレクシスの耳を覆いながら話し始めるフレデリック。


「加護って知ってる?」

「知ってるけど、まさか!」

「僕加護というか寵愛持ってんだよね。それも原初の女神の。」


叫びそうになって思わず口を塞ぐアレクシス。驚きのあまり目を見開きながらフレデリックを見つめながら訊ねる。


「それ本当かい?!」

「本当なんだよね。で、この国にいる女神教を訪ねようかなって思ってさ。」

「……はぁ、わかったよ。先に戻るよ。祭り上げられないように気をつけてね?祭り上げられたら二度と普通の生活を送れなくなるからね?」

「わかったよ。任せといて!」

「……凄い心配だ……大丈夫かな?」


自信満々なフレデリックを見て心配になるアレクシス。


大丈夫、大丈夫。最悪皆殺しにすれば大丈夫だから!


街の中心で分かれ、教会に向かうフレデリック。教会に着くと人々が教会を壊そうとしている。


「何してんの?」

「あ?見て分からねぇのか?俺達をこんな目に合わせた教会を壊してんだよ。」

「ふーん。誰の許可を得て壊そうとしてるのかな?」

「はぁ?許可?何を言って……ヒッ」


フレデリックに気付いた人々が手を止め怯えた表情を浮かべる。


はぁ、民度が低すぎじゃないこの国。利用したいから壊されるのは困るんだよね。


「今なら殺さないであげるからどっか行ってくれないかな?」


フレデリックがそう言うと蜘蛛の子を散らすように逃げる人々。


さて入ろうか。……どうやって入ろうかな?やっぱり蹴破る方が面白いかな?それとも中に突然現れたほうが面白いかな?


フレデリックが悩んでいると扉が静かに開く。


「おや、珍しいお客様ですね」


中から祭服を着た細身で長身の男が出てくる。


「やぁ、話があって来たよ。君達にとってもいい話だと思うな?」

「私達を陥れたあなたがそれを言いますか。」


目を細めながら敵意を隠そうせず、警戒する男。


「まぁ、ここでは何だし中で話そうよ。」

「……勝手に入ろうとしないでくれませんかね。」

「うん?なんで?」

「自分の胸に手を当てて考えてください。……はぁ、何言っても無駄そうですね。仕方有りません。……中へどうぞ。」


なんで嫌そうなんだろうね?僕にはよくわからないや。


神父に付いていき中に入っていく。中に入るとやつれたシスターが膝をつき女神像に祈りを捧げている。


「で、用は何でしょうか?」


神父のその言葉に祈りを捧げていたシスターが振り返りフレデリックの存在に気づくと顔をしかめる。


「まぁ、悪い話では無いと思うよ。まず君達がどこまで知ってるか聞いてもいい?」

「どこまでですか……生憎我々下っ端は何も聞かされておりませんね。」

「本当かな?これ君達が出したんでしょ?」


収納から紙を取り出して2人に手渡す。紙に目を通すと眉間にシワを寄せる神父と理解できていないシスター。


「……これは、どういうことです?」

「?書いてある通りだよ。君達女神教が原因で戦争が起きた証拠だね。」

「そんなの嘘に決まってます!!あなたが偽装したんでしょ!!そうに決まってるわ!」


ヒステリックに叫ぶシスターを諭すように神父が優しく口を開く。


「落ち着きなさい。都合の悪いことは認めない、あなたの悪い癖ですよ。それにこれは女神教の正式な書類に押される判が押されています。」

「っ!……申し訳有りません神父様。」

「その反応君達は本当に知らなかったってことでいいのかな?」

「ええ、神に誓って」

「わかった信用してあげるよ。」


まぁ首輪つけてるから嘘はついてないんだろうけどね。じゃあ本題と行こうか。


「で、君達に話が2つ有るんだ。」

「2つですか?」

「うん。1つ目は教育機関を作ろうと思ってんだけど教える人が圧倒的に足りないんだ。だからスカウトしに来たんだよ!」

「……回答はもう1つの用件を聞いてからでもいいでしょうか?」

「構わないよ。2つ目は原初の女神の寵愛を持ってんだよね僕。で、女神について知りたいんだよね。」


頭が痛そうに眉間に手を当てながら答える神父。


「……では魔道具を使った看破させてもらいます。」

「普通の看破と何が違うの?」

「まずはそこからですか。いいですか?普通の看破ではスキルしか見れません。ですが魔道具を使うと身体能力を数値化して見れたりスキルの練度、称号、加護を見ることが出来ます。」

「へぇーそうなんだ。因みに身体能力ってどれくらいが高いの?」

「そうですね……10000程でA ランクの冒険者の最低ラインと言ったところでしょうか。では魔道具を持ってきます少々お待ちを。」


神父が奥の部屋に向かいシスターと2人残され、敵意のこもった眼差しでフレデリックを睨んでいる。


「なに?言いたいことが有るなら言いなよ。睨んでも言葉にしないと伝わらないよ?」


フレデリックの挑発にわなわなと震えだすシスター。


「馬鹿にしないで!そもそもあなたのせいで私達が大変な目に遭っているのになんであなたの言うことを聞かないといけないのよ!」

「?頭大丈夫?人のせいにしてるけどやらかしたのは君達の上司でしょ?なんで僕のせいなんだよ。」

「あなたが皆の前であんな事を言うから信用がなくなったんじゃない!私が、神父様がどれだけ大変だったか知ってるの?」


感情が高まり過ぎてぽろぽろと涙を流し出すシスターに対し、


「知らないしどうでもいいかな?それとも同情されたいのかな?それなら同情してあげようか?あーあ可哀想だね……これで満足かな?」

「……あんまり煽らないでください。シスター、あなたは部屋に戻りなさい。」


手に水晶を持って帰ってきた神父が困った顔を浮かべながらフレデリックを止めに入る。


「で、でも」

「いいから部屋に行きなさい。」

「あはは、子供は寝る時間だってさ。ほら寝なよ。それとも1人じゃ眠れないのかな?子守唄でも歌ってあげようか?」


渋々部屋へ戻るシスターをフレデリックが煽る。煽られた怒りで顔が真っ赤になったシスターをなだめなが神父が面倒くさそうに


「はぁ、煽るのを止めてくださいって何度言えばわかるんです?あなたも反応したら彼の思うツボですよ。」

「……だってうざいんだもん。」

「気持ちはわかります。ですが、あなたの反応は彼を喜ばせるだけですよ。」


おー、眼の前に居るのに酷い言いようだね!でも気に入ったよ。彼にはアレクを手伝ってもらおうか。



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