85話
そろそろ戻ろうか。カイも待たせてるし、目的だった進化も出来たしね。
ドロップした骨を回収しダンジョンから出て街へ戻っていく。街へ戻っていく最中見覚えのある青年を見つける。
「あれ?アレクじゃんどうしたの?」
「あ!フレイ久し振りだね!君が心配で見に来たんだよ!この国と戦争したって聞いたけど大丈夫だった?」
フレデリックの顔を見るなり飼い主を見つけた犬のように近づいてくるアレクシス。
「うん、大丈夫だよ。」
「よかった。フレイは強いけどやることが無茶苦茶だから心配だったんだよね。」
「酷い!まぁ否定はしないけど……あ、そうだ!」
「嫌な予感がするんだけど一応聞いておくね。」
「国を滅ぼして新しい国を作ったんだけどゼフィリア王国との戦争が始まっちゃって終わらせ方知らない?」
フレデリックの言葉にやっぱりかという顔をした後、頭を抱えながらフレデリックに尋ねる。
「はぁ、戦争の終わらせ方なんか僕も流石に知らないよ……で新しい国って何かな?」
「うーん、来てみればわかるよ。」
「ってうわ!じ、自分で歩けるよ。」
分身をだしアレクシスを拉致していくフレデリック。
「じゃあ行くよ!」
アレクシスの返事を聞く前に走り出すフレデリック。街まで戻ると門番として何人かの猫耳の生えたムキムキのエルフを見て目を擦るアレクシス。
「あ、おかえりにゃ!その担がれてる人は誰かにゃ?」
「ただいま。知り合いに会ったから連れてきたんだ。」
「猫耳の生えたムキムキのエルフ?どういうこと?」
混乱してるアレクシスを無視して城の中へ入っていくフレデリック。城の中に入ると更に多くの猫耳の生えた人々を見てさらに混乱するアレクシス。
「はぁ、やっと戻ってきたか。……で、誰だそれ?」
「紹介するね。僕の友達のアレクだよ。」
「フレイ、それじゃわからないよ。はじめましてゼフィリア王国勇者のアレクシスです。よろしくお願いします。」
「カイデンだ。カイと呼んでくれ。一応この国の王でもある。……コイツに押し付けられてな。」
「ライラよ。一応この国の大臣ってことになってるわ。同じく押し付けられてね。」
フレデリックの被害者3人が同情するような目で互いを見ている。
酷い!まるで僕が加害者みたいじゃん!危害を加えた覚えはないんだけどなぁ……まぁ、いいや。それより戦争の話をしないとね。
「じゃあ戦争の終わらせ方考えようか。」
自己紹介を終えた3人に話しかけるフレデリック。
「そうだな。ところでアレクシス、アンタはどこまでこの国のことを知ってんだ?」
「えーとゼフィリア王国と戦争してることは知ってるかな?他はこの国が新しくなったことくらいしか知らないね。」
「……色々端折ってるな。まず、1つ目は戦争になるかもしれないだな。コイツが以前の国を滅ぼしに来た兵士を皆殺しにしたんだ。で、そのせいで戦争が始まりかけてる。」
「えー、まるで僕のせいみたいじゃん。」
「……聞く限りフレイが悪い気がするんだけど……」
全員が何いってんだコイツといった少し引いた様な表情を浮かべる3人。
「原因を作ったのは僕かも知れないけど、そもそも新しい王が直接来たのに戦争を仕掛けてきたのは彼らだし、しかも話し合いをしようって言ってきたのは兵士が半分切ったときだしね。話し合いを提案してきた人が、頑なに敬語を使わなかったから全員殺しただけだよ。」
「……なるほど?理解は出来ないけど理由はわかったよ。」
?マークを頭に浮かべるアレクシスとライラ。
「で、どうしたら平和的に解決出来るかな?」
「……もう無理じゃないかしら?」
「うん、僕も無理だと思う。でも解決出来ないと皆殺しちゃうでしょ?」
「うん!なんなら面倒だから更地にしようか迷ってるところだよ。」
それか全員猫に変えちゃうのもありじゃない?モフモフだし、全員僕の支配下に置けるしなにより楽しそうじゃない?
満面の笑みを浮かべるフレデリックと頭を抱える3人。
「……それだけは止めろ。」
「でも戦争を終わらせられるよ?他に方法があるならやらないけどね。」
「1つ方法があるよ。僕がこの国の人質になれば良いんだよ。僕がこの国に居ればゼフィリア王国は手出しができなくなる。」
「……いいのか?この国に縛られることになるぞ?」
「構わないよ。フレイ、君がやりたい事が気になるんだ。それにもうゼフィリア王国に縛られたくないしね。」
「じゃあ頼らせてもらうね!でも、アレクがやりたいことが出来たら自由に生きていいからね?」
フレデリックに頼られて嬉しそうなアレクシス。
「だが、どうやってそれを知らせるんだ?俺等が言った所で信用されないだろ。」
「「あっ」」
そこまでは考えてなかったね。というかそれで戦争になってたの忘れてた。
「それならいっそのこと次のゼフィリア王国の軍が来るまでが来るまで何もしないで前回の進軍はモンスターに全滅させられたことにしたらどうかしら?で、アレクシス、アナタがこの国を認めたらゼフィリア王国も認めざるを得ないんじゃないかしら?」
「「それだ!」」
ライラを除く3人の声が響く。
確かにその手があったね。で勇者がモンスターを討伐したことにすれば兵士が死んだことは問題にならないね!しかもいい感じの素材がドロップしてるし良いかもね。




