71話
「何をしてる!!」
先程出ていった男たちが異変に気づき戻って来る。
「何ってこの腐った国をどう滅ぼそうか考えてたんだよ?で、どうやって死にたい?」
「何を言って……ギャァァァl!」
「カルノ!貴様何を──」
いきなりカルノと呼ばれた男の両腕を切り落とし、心配した男の頭を叩き潰す。
「うるさいなぁ。僕はどうやって死にたいか聞いたんだけど答えないなら仕方ないよね。皆、殺して良いよ。」
フレデリックがそう言うとぽかんとしていた人々が殴り始める。
「よくも私達を家畜のように扱ってくれたわね!」
「死ね!死ね!」
「やめ──グハッ。た、たの──」
「止めてって言って止めたことがあんのか!!」
そのまま殴り続け死んで頭の原型が無くなるまで殴り続ける。全員が落ち着いたところを見てフレデリックが質問する。
「皆、気が済んだ?気が済んだなら質問を受け付けるよ。聞きたいことある?」
フレデリックの言葉に一人の女性がおずおずと質問する。
「……私達の子供を知りませんか?」
「本当に知りたい?」
「……ええ、覚悟は出来てます。」
「皆死んだよ。」
フレデリックの一言で泣き崩れる人が出てくる。それを見ながら淡々とフレデリックは告げる。
「爆弾に変えられて、この国の戦争で自爆していったんだ。『死にたくない』、『助けて』って言いながら死んでいったよ。」
「……許さない……」
「じゃあどうするの?力のないまま行ってもただ死ぬだけだよ?」
「それは……」
厄災は笑う。──邪悪に、無邪気にそれでいて優しく。
「だから力を貸してあげるよ。『七生報恩の目』」
フレデリックがスキルを使用すると人々が輝き出す。
眩しいね。人数が多いからかな?
光が落ち着くと全員に猫耳が生えている。他の獣人も猫耳に変わっている。
「にゃ、にゃんだこれ!語尾もおかしくにゃってる!」
「あっははは、こんな風になるんだね。」
「おい、これ戻るんだよにゃ?」
「んふふ、戻ると思うよ。それより身体能力はどう?試しにジャンプしてみなよ。」
「はぁ……わかったにゃ。うわぁ!!」
数十メートル跳ぶ人々。着地に失敗するが傷一つつかない。
おー、もともとどれくらいのステータスかわかんないけど上がってるんじゃないかな?そう言えばこれ戦闘が終わるまで上がるってことになってるけどもしかして戦争が終わるまで続くのかな?
「あくまで、一時的なバフだから戦争が終わったらもとに戻れるよ。で戦争は10日後に始める予定だからそれまで僕が鍛えてあげるよ。」
「ニャンタに鍛えられるにゃは怖いけど頼れるのがニャンタしかいニャイ。」
「ニャゴニャゴうるさいよ?まぁ僕のせいなんだけどね。で、ダンジョンでレベル上げるよ。」
ケタケタ笑いながら答えるフレデリック。既に彼に頼ったことを後悔し始める人々。
「先ずは武器だね。面倒だから槍でいいかな?」
全員の手元に武器生成で槍を生成していく。
【武器生成の練度が上がりました】
【武器生成の練度が上がりました】
︙
【武器生成の練度が上がりました】
【武器生成の練度が上がりました】
あ、練度最大になった。……武器作り直そうか
「ごめん。武器作り直していい?」
「……どっから突っ込んで良いのか分かんにゃいけどニャンタの好きにしニャよ」
武器を一度消して作り直す。今まで歪だった武器が滑らかに変わり洗練された武器の見た目は芸術品のようで、月の光を怪しく反射している。
「……さっきとぜんぜん違うんだにゃ?こんにゃ武器を使って良いのかにゃ?」
「気にしなくて良いよ。いくらでも作れるし。それより武器が壊れて死なれる方が困るよ。じゃあ行くよ。」
「いくって何処に──ニャーーー?!」
突然大量の鼠型の分身が人々を連れ去っていく。
「さっきも見たでしょ?何を驚いているの?」
「「そういうことは早く言うにゃーーー!!」」
「面倒だったし嫌だよ。あ、行き先はダンジョンだから頑張ろうね。安心して死なないようにフォローはしてあげるから。」
最後の方は聞こえなかったのか反応が帰ってこない。
僕は先に行っておこうか。
ダンジョンに着くと「にゃーー」と叫び声を上げる集団が近づいてくる。
あ、来たみたいだね。でもあんなに叫んでたら近所迷惑じゃないかな?
「うるさいよ皆。近所迷惑になるでしょ。」
「はぁはぁ、早速ニャンタに付いてきて後悔してるにゃ。」
「まぁ君達のためでもあるんだから諦めてね。」
「で、ここは何処にゃんだ?」
「さっきも言ったけどダンジョンだよ?」
「はぁ聞き間違いじゃにゃかったか……もうここまで来たらにゃけだ。にゃけだ。行くぞニャンたら!!」
彼の言葉に気合を入れ直す人々。
なんか一人リーダーシップがある人がいるね。まぁそんなに肩の力入れなくてもいいのにね。




