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ありとあらゆる未来のある鼠として転生したから好き放題生きていく【旧】全ての可能性がある鼠に転生(仮)  作者: リント
第2章

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56話

フレデリックSIDE──


ふっふっふ、良いこと聞いちゃったね!


「……何笑ってんだ?」

「内緒!」

「教えてくれアンタの内緒は怖いんだ。何を企んでる」

「あはは、後で分かるよ!それよりそろそろ街につくんだからこの話は終わりだよ。」


街につくと魔法で門の修復をしていた。土魔法でレンガを作り積み重ねていく。直している人を見ていると目が合い説教が始まる。


「あー!君血だらけだけど、この門を壊した子だよね?」

「そうだけど?」

「おかげで非番なのに私が直さないといけなくなったのだけど、どうしてくれるの?しかもレオニアの軍が攻め込んでくる前に破壊するなんて!ちょっと聞いてるの?!」

「聞いてるよ。それにもう攻め込んでくる心配はないよ。僕が殲滅してきたからね。」

「何言ってんのよ!アナタも直すの手伝いなさい!」


フレデリックの手を引いて連れて行こうとする茶髪にポニーテールの長身女性。それを慌てて止めるカイ。


「あー、済まないが本当のことなんだでコイツを連れてギルドに説明しにいかないといけないんだ。」

「何を言って、ってカイ?!はぁ、カイが言うなら本当なんでしょうね。いいわ。行きなさい。」


危ない、危ない。もう少し出直すの手伝わないといけなくなるところだったね。壊すのは好きなんだけど直すのは嫌いなんだよね。


カイに連れられて街の中を歩いていくと、皆がぎょっとした風に見てきたり、悲鳴を上げたりする。

何でだろうね?あ!今返り血を浴びて真っ赤だった!


「しまった。水浴びをさせてから連れてくるんだった……」

「そうだね。ここまで来ちゃったし説明してから体をきれいにしようか。」


ギルド内に入るとヒッと軽く悲鳴が上がるが直ぐに返り血であることに気づくと安堵のため息を付く。


「……できれば体を洗ってから入ってきていただきたかったですが、何のようでしょうか?」

「あー、できれば、ギルドマスターに直接話があるんだ。できれば不特定多数に聞かれたくない。」

「わかりました。少々お待ちください。只今門が破壊されたとの報告があり修復に回っているため先に体を洗ってください。」

「わかったよ。ところでどこで洗えばいいの?僕知らないんだけど。」

「俺が連れて行く。こっちだ。」


カイに付いていくとギルドの解体場に連れて行かれ、中心にある井戸で体を洗おうとすると


「待て、待て。まだ俺がいるだろうが……いや、待て名前からして、男か、アンタ。見た目で勘違いしていた。」

「そうだよ。僕男だよ。よくわかったね。」


解体場にいた全員がえ、っと小さな声を出す。カイが頭を抱えながら、


「悪いが体を隠しながら洗ってくれないか?」

「何で?面倒だし見られても僕気にしないよ?」

「それでも駄目だ。若いやつが変な性癖に目覚めたらどうすんだ。」

「仕方ないなぁ」


水魔法で水球を作ってその中で体を洗う。まだ乾ききってなかったようで直ぐに血と汚れが落ちる。汚れが落ちきると風魔法で服と髪の毛を乾かしていく。


その光景を見ていたカイが普通の獣人は魔法を使えないんだがな、と呟いていてからジト目でフレデリックを睨む。


「……出来るなら歩いている途中でやってほしかったな。」

「忘れてたから仕方ないよね。きれいになったし戻ろうか。」

「はぁ、もういい。さっさと戻るか。」


体を洗いギルドに戻ると門で会った女性が受付で話している。


「──それで、ありえないわよね。門を破って外に行ったのよ、あの子。」

「はぁ、既に2回ほど聞いているのですが……」

「何度だって言いたくなるわよ!私今日非番よ?なのに戦争は再開されるし門は壊されるしで私の休みを返して!」


そのまま受付に突っ伏す。割とよくある光景なのかギルド内にいる人達が気にしていない。


うわぁ、社畜だ。可哀想に。こうはなりたくないね。


「もしかしてライラ、アンタ、ギルドマスターになったのか?」


カイが驚いたように突っ伏して人に話しかける。ライラと呼ばれた女性が顔を上げてカイの方を見る。


「そうよ。誰もやりたがらないせいで押し付けられたのよ!誰かさん達は戦争が終わったら姿を消しちゃうし、すごい大変だったんだから!」


ジト目でカイを睨みながら叫ぶライラ。流石にバツが悪かったのか目を逸らしながら


「……済まなかった。」

「済まなかったじゃないわよ。本当に心配したんだから。で、話って何よ。」

「ああ、ここで話すには人の目が多い。できれば別室で話がしたい。頼めるか」


チラリとフレデリックを見ながら真剣な顔をしてライラに頼み込む。

なんか茶化せ無いね。しばらく黙っとこうか。


「はぁ、わかったわよ付いてきなさい。」


執務室に入るとライラが


「で、その門を壊した子に関することなのよね?」

「ああ、コイツがレオニアの軍を壊滅させやがった。」

「はぁ!?嘘をつかないでほしいのだけど……アナタはウソを付くような人じゃないわよね……」

「ああ、同じ反応が来ることを予想してたのと混乱を避けたくてな。」


こんな話誰が信じるのよと呟きながら頭を抱えるライラ。

組織のトップって大変そうだね!後で胃薬でも探してあげようかな?


「で、何でアナタは関係ないみたいな顔をしながら座ってるのよ……アナタのは話しでしょ」

「もう終わった戦いに興味はないし後始末は任せたよ!」


フレデリックが笑顔で話すとカイも頭を抱える。


「……こういうやつなんだ。コイツは。しかも無駄に強いから面倒なんだ。」

「ええ、何となくわかったわよ。大変だったわね。でもどうしたら良いかしら?戦争が始まる前に終わったなんて誰が信じるのかしら。」

「ああ、だから聞かれたくなかった。あとは何時公表するかの相談しに来た。」


ため息を付く2人。その状況を笑いながら見ている元凶(フレデリック)。そんなカオスな状況でノックの音が執務室に響く。






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