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ありとあらゆる未来のある鼠として転生したから好き放題生きていく【旧】全ての可能性がある鼠に転生(仮)  作者: リント
第1章

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35話

「うん、獣人だよ?何なら看破持ちに見てもらってもいいよ?」

「それはさせてもらうけど、何か気配が獣人よりモンスターに近いんだ。」

「どういうことだ?」

「気づかないのかい?多分僕が斬り掛かったら反撃してくるよ彼。」


そう言うと一旦剣から手を話す

凄いね。流石勇者だね。うーん、どうしようかな?適当にストーリー作るかな?


「僕ね、親が死んでから数年間森で過ごしてたんだ。」

「?どういうことだい?」


2人が首を傾げる。


「開拓村生まれで親が居ない子供ってなると殺したり目の前で死ぬのを見たくないから森に捨てるんだ。普通は直ぐに死んじゃうんだけど僕は魔法が使えたから死なずに済んだんだよ。」


ギルドマスターと勇者の顔が曇る。


「で、ゴブリンやら、鼠やら色んなモンスターを生で食べてたり、泥水を啜ってた時期があってお陰で悪食のスキルも持ってる。多分気配がモンスターに近いのはそのせいだと思う。数年間森で生活してたんだけど爆音が聞こえたから、森での生活に自信がなくなって出ていく事を決めたんだ。でも、服はないからここに来る前に村から盗んできたんだ。」


しばらくの間沈黙が流れる。

捨てられた事は違うけどあながち間違いじゃないもんね!でも場の空気は更に死んじゃった。

気まずそうにギルドマスターと勇者が目を泳がせる。そんな沈黙を破ったのはノックの音だった。


「アーシャです。看破持ちの方を連れてきました。」

「ああ、入ってくれ。」


ギルドマスターが言葉を被せるスピードで話す。中にアーシャと、解体場で会った男性が入ってくる。


「でこの子を看破すれば良いですか?」

「ああ、頼むよ。」

「はい。……獣人ですね。スキルは少し分からないです。」

「そうか。忙しいところ済まないな。」

「いえ、大丈夫です。では私共はこれで。」


この場の空気が死にすぎていて長時間居たくないのか、2人が出たあと直ぐに勇者が口を開く。


「ごめん。僕が倒したユニーク種が人に擬態してることがあって、子供が大人を倒したって聞いてもしかしたらと思ったんだ。」

「済まない。私も少し気になってしまってな。」

「大丈夫だよ。かわりにお願いがあるんだけどいい?」

「何だ?要件によるが基本的には叶えよう。」

「僕に出来ることなら言ってくれ。」

「いや簡単なことなんだけど、戦い方とかギルドでスキルの、講習をやりたいんだよね。」

「それくらいなら構わないぞ。明日から始めよう。」

「僕も手伝います。」


2人が割と簡単に承諾する。

うーん?なんか忘れてる気がするなぁ………あ!そうだった宿に泊まれないからどうにかして欲しかったんだ!


「あ、あと宿に泊まれるようにしてほしいな。」

「分かった。泊まれる宿を探しておこう。しばらくの間はギルドに泊まってもらうことになるが、大丈夫か?」

「うん。大丈夫。じゃあ解散してもいい?」

「構わないぞ。」


返事を聞くとすぐに出ていく。時間が昼を過ぎたこともありお腹が減っている。

近くから、脂が火に当たる、いい匂いがしてくる。臭いの方に近づくと串を売っている屋台があった。があった。もう既に昼を過ぎていた為か、人は居ない。


「嬢ちゃん、買っていくかい?2本で銅貨1枚だよ。」

「うん!はい、お金。」


お金を払い串を受け取る。

性別を否定するのが面倒になった今日このこのごろ。まぁ見た目はいいよね。……薄々気付いて居たんだけどさ、衛兵が裏道に入らないよう全力で妨害してくるね……


はぁ、とため息をつきながら串に齧り付く。

美味しい!火を通すとやっぱり違うね!何の肉かな?ウルフに近いかもね。

気がつくと串を全て食べきってしまった。


【Levelが上がりました】


お、分身も頑張ってるね。ただ、時間がかかりそうだね……

そのうち色んな世界に分身を配置して狩りの効率上げたいね!そうしたら進化が早く終わりそうだよね!


串を食べ終え、門の外に向かう。門の外を見るとマイケルが立っている。


「マイケルおじさん、税は、いつ払えばいい?」

「だからおじさんじゃ…ってフレデリックか?」

「うん。今の所払って無いから払いたいんだけど。」

「ああ、子供が気にするな。俺が払っといたからな。」

「ありがとう!じゃあ行ってくるね!」


マイケルに手を振りながら出て行く。


「日が沈むまえに戻らないと、門を閉じるから気をつけろよー!」

「分かったー!」


元気に返事をして町から出てダンジョンに向かう。

マイケルおじさん普通にいい人だね!そう言えばダンジョンって名前有るのかな?あとで聞いてみよっと。



ギルドマスター&勇者SIDE──


フレデリックが、ギルドから出て直ぐのこと、


「……まさか彼にあんな重い過去が有るなんて……」

「ああ、明るく振る舞ってはいるが、まだ立ち直れていないのかもな。」

「大人である僕たちがフォローしないとですね。」


フレデリックが知らない間に、親らからの愛を知らない可哀想な子供扱いされていた。


「なぁ、もしフレデリックと殺し合いをしたらどっちが勝ちそうだ?」


紅茶を一口飲んで喉を潤した勇者が話す


「……どう、ですかね。初撃で殺せなかったらわかりません。もしかしたら、初撃も当たらないかもしれません。」

「……そんなヤバそうだったか?」

「ええ。確信したのは看破でスキルが見えなかった時です。」

「?何故だ?」

「看破は見る側と見られる側の強さに依存しますよね?見る相手と見る側強さの開きがある程度なら、名前、種族、スキルをみれますよね。逆に相手が強く自分と強さが開いている場合、名前とスキルは見ることができません。」


ギルドマスターが、手で顎を触りながら独り言を言うように喋る。


「確かに彼は一般人だがオーク程度のスキルなら見ることが出来る。確かに異常だな。」

「モンスターで言うならSランク以上は確実だと思います。」


2人揃って頭を抱えてため息をつく。


「……常識ないから、扱いづらいんだよなぁ……喧嘩を売られて殺そうとするぐらいには本当に、常識がない」

「……しばらくの間僕が一緒に行動しましょうか?」

「頼んでもいいか?アイツ次に絡んできたやつ殺す宣言しているから止めてやってくれ。」

「……その話は先に聞いていたかったですね。」


2人が胃薬を常飲するようになるのは数日後だった。







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