23話
よし、レベル上げをしよう!……いやだってどう考えても、今解決出来ないし、解決した所がバレたら、ユニーク種ってバレちゃうし……討伐だー!ってなったら多分全部殺しちゃうし。進化したら解決できる方法が見つかるよ多分。
よし!森に帰ろう。
門から堂々と出ていく。誰にも気付かれることなく、森に帰る。森に戻るとまだ捜索している。
うわぁまだ探してるよ……これは向こう側の森を抜けてそっちを狩ったほうがいいね!
森を抜け、新しい森を目指す。
さてどっちの森に行こうかな?面倒だし真っ直ぐに行こうか!
更に真っ直ぐ進むと、アリスと名乗った、少女と目が合う。
目が合う?気配遮断してるのに?
「可愛い〜!危ないからこっちに来たら駄目だよ〜。」
「何と話してるんだ?」
「え?見えない?ここにネズミさんが、…あれ居ない?」
「ッ!そいつだ!そいつがユニーク種に違いねえ!看破持ちにしか見えてない!俺はそこら辺をさっき探したがネズミなんて見ていねぇし、居た痕跡すらない!」
「え?え?あ、ほんとだ痕跡がない……」
「今直ぐにギルドに帰るぞ!能力は見えたか?」
「えっと、わからないです……能力までは見えなかったです。」
「……そうか、看破持ちでも見れないか……」
男がアリスの手を引いて、走り出す。
しくじったなぁ……まぁいっか。どうせ進化したら見た目変わるだろうし。でもなんかムカつくなぁ……看破ずるいよ!
よし!切り替えてレベル上げだ!多分しばらくの間来ないだろうし危ないスキルも使えるね!
しばらくすると、時間稼ぎのための人を残して全員がギルドに戻る。
「どこだ!おい、見つかったか?!」
「駄目だ!何処にいるかわからねぇ!」
「チッ、看破持ちにしか見つけられないとかふざけてるだろ!」
「まったくだ。」
……普通は見つけられないみたいだね。……からかいたくなってきたよ!からかうか!
「うわ!足元を何かご通りやがった!」
「こっちもだ!」
「くそ!見えねぇのに、触ってやがる!」
「ああ!クソ、靴が齧られた!」
靴を引きちぎる。うん、美味しい!あ、そうだ!
「うわ!何だ!全身を何かが、走り回ってる!」
「こっちもだ!くすぐってぇ!」
「っておい!服と荷物がねぇ!」
「マジかよ!?マジじゃねぇか!」
いきなり全裸になる3人組。分身と悪食で、食い尽くす。
クスクス、ダンジョンで全裸になってやんの!
「まずいな、ダンジョンの外に居る連絡隊の元に行かないとな。」
「でもよ、俺等全裸だぜ?フル◯ンだぜ?」
「……報告しなければ、被害者が増えるからな。しかも今はダンジョンが修復中だから敵がいねぇ。……運が良いのか悪いのかわからないな……」
「まぁユニーク種に会って死んでないなら運はいいんじゃねぇか?」
「そりゃそうか」
そう言うと三人は連絡体のいるダンジョンの外に向かう。
よしじゃあ僕は深い所に潜ろうかな。目指せ新しい進化!
アリスSIDE──
「──だから!私が残らないと発見できないのですから私が残るべきです!」
「駄目だ!アンタしか姿を見ていないから、説明が出来ない。」
「この絵を見ればすぐに分かるじゃないですか!」
「何だこの絵は?」
「私が見たネズミさんの絵です!」
「これがか?はぁやっぱりギルドに戻れ。」
アリスが見せた絵は某お姉さんを彷彿とさせる絵であった。見たネズミはリスなのに、描いてある絵には特徴的な尻尾すらなく棒人間に耳が生えている。しかも彼女は自信があるようでまとめ役の男が頭を抱える。
「とりあえず帰るぞ!アイツラなら大丈夫だ。」
「でも…「信じれないか?」いえ……」
「仲間なんだから信じてやりな。アンタはアンタの仕事をこなせ。」
「わかりました!先にギルドにもど「おーい!助けてくれ〜!」今行きます!」
「ちょっと待てよ!」
男が止める前に走り出す。そして直ぐに悲鳴を上げる。
「キャアー!何で全裸なんですか!」
「わからねぇ。気づいたら全部無くなっていた。金属で出来た武器もだ。」
「はぁいきなり走るなよ!ってええ!何で全裸何だよ……」
「多分ユニーク種にやられた。報告と着替えに戻ってきた。」
「……そうか。おい!誰か着替えを出してやれ!」
渡された着替えに三人が着替え終えると口々に言う。
「今回のユニーク種は知能があまり高くないはずだよな?」
「ああ、こんな目立つ行動をするなら高く無いって話だ。」
「ああ、だがアイツは俺等を殺さずに無力化した。知能が高くないと出来ねぇはずだ。」
「確かにそうですね。私が見つけた時も私と目が合った瞬間に逃げましたからね。」
「……不味いな、続きはギルドで話そう。」
「そうだな。この情報は、共有するべきだ。」
ギルドに所属している全員が、ダンジョンから町に帰る。
ギルドに戻り、直ぐに二階に登る。
「あ、そこにいます!」
「何処だ!?何処にいる!」
「あの物陰にいます!あ、消えた…消えちゃいました。」
「……付いてきたのか?本格的に不味そうだ。」
「どうした?何かあったか。」
部屋の中から声が聞こえる。
「アリスです。入りますよ〜。」
「お前はどうして……」
中に入ると書類に埋もれたギルドマスターが居る。
「で、どうした?ダンジョン内を探していたはずでは?」
「ユニーク種が見つかりました。今回のユニーク種はネズミです。」
「なんだと?!」
「はい、私が見ました!私以外に見えなかったみたいですが、服と武器を食べられちゃった人がいます。」
「そうか……ご苦労だったな。」
「あとは知能が高い可能性が出てきました。」
「……本気で言ってるのか?」
「はい。その証拠に人間を傷つけることなく制圧しました。」
「……そう、だな。知能はたかそうだ。」
そんな報告を受けてギルドマスターがゲッソリしながら何故あんな行動をと小声でつぶやく。そして、追い打ちをかけるようにアリスが、
「あと、ユニーク種のネズミさんにそっくりなネズミさんがギルド内に居ましたよ。」
「……本気で言ってるのか?」
「はい。凄いそっくりでした。」
「今直ぐに看破と探知持ちを集めろ!俺は神殿に協力申請を出しにいく!」
そう言うと、凄い勢いで部屋から出ていく。変わりに勇者が入ってくる。
「なんであんなに慌ててるんですかね?」
「お前なぁ……もういい。」
「何があったんだい?ギルドマスターが君たちから事情を聴くように言われたんだけど。」
事情を説明すると勇者の顔つきが真剣なものに変わる。
「……それはかなり不味いね。僕も領主に事情を説明してくるから、他の皆に説明をしといてくれ。」
「分かった。ギルド内は俺らにまかせな。」
そう言うと、全員が行動し始める。もう既に町には居ないユニーク種を探して。




