103話
フレデリックを掴んだクト■ゥ■フがゆっくりとフレデリックを持ち上げ口の中に放り込む。
わぁ、食べられちゃったね。うわ、臭!なにコレヘドロみたいな臭がする!……どうやって抜け出そうかな?あ、動けるようになってる!とりあえず溶かしてから考えれば良いか。最悪自爆使って内部から吹き飛ばせばいいよね?
胃袋の中に落ちたフレデリックは酸魔法で大量の酸を作り内部から溶かそうとする。が、どんなに強い酸を出しても胃袋は溶けていかない。
うーん、壊毒は効いたから酸も行けると思ったんだけどダメみたいだね。仕方ないし今度は毒で試そうか。
壊毒を生成し、胃袋の中へばらまくとク■ゥル■内蔵を溶かしていき体に穴ができる。
おー、これで出られるね!でも体液が汚すぎるしやっぱり自爆で消し飛ばした方が良さそうだね。それに面倒だし再生できないレベルまで吹き飛ばせばきっと殺せるよね?
鼠型の分身を出しフレデリックが開けた穴からク■ゥ■フの体の外に出ていった分身が地面を埋め尽くしたのを確認した後分身を少し時間を置き連鎖的に自爆していく。
分身が爆発し始めると眼の前が真っ白になり爆音とともに爆風がボス部屋の全てを消滅させていく。
たまや~!あれ?これじゃネズミ花火じゃなくて大玉花火のが近いのかな?まぁそんなことはどうでもいいかな?
【Levelが上がりました】
【Levelが上がりました】
︙
【Levelが上がりました】
1時間程度ボス部屋を蹂躙し続けた後自爆は終わり上は星空が見えている。気が付くと階層が下に変わりゴツゴツとした岩肌が露出している。
あれ?消滅させられたかな?させられないと少し不味い気がするんだよね。多分、僕が殺せないならアレが世界に出た時点で終わりなんだけどね!まぁ、知ーらない、じゃあ進もうか!
■トゥ■フの肉片やドロップアイテムすら残さなかった鼠は死体やドロップアイテムを探そうとはせず下へ向かう扉を探す。
で、ここはどこなんだろうね?更地になってるせいでさっぱりわかんないね!
フレデリックが歩き出そうとした瞬間眼の前に鼓動する心臓が埋まった赤色のクリスタルが浮きながら現れる。
「あなたが新たなダンジョンマスターですか?」
無機質な女性のような声で淡々と尋ねてくる。
うわ、話しかけてきたよ。無視して帰ろうかな?
フレデリックが露骨に嫌そうな顔をしてクリスタルを背に別の階層に進もうとすると瞬間的に回り込み話しかけてくる。
「聞こえていますよね。ここのダンジョンマスターを殺したのは貴方ですよね。」
RPGの話を聞かないとストーリーが進まないNPCかな?……面倒だけど話聞こうか。
「そうだけど何か用?急いでるから早くしてほしいんだけど。長いようなら後にしてよ。」
「そうですか。急いでいる中、申し訳有りません。ですが貴方にはこのダンジョンのダンジョンマスターになってもらいます。」
そう淡々と告げるとフレデリックの下に魔法陣が出てくる。
なにこれ?!とりあえず避けないと!
反射的に後方へ避けるとクリスタルがフレデリックにゆっくりと近づいてくる。
「この魔法陣はなにか聞いても良い?」
「回答します。これはダンジョンマスターを倒した者を新たなダンジョンマスターに登録する為の魔法陣です。」
うーん、デメリットがなければ良いけど何か聞かずにやってきた辺りなんか有りそうだよね。
「デメリットってなんかある?」
「黙秘します。」
素直に聞いて答えるわけ無いよね。……良いこと思いついた!成功したら面白そうなことになりそうだし試してみようか。
新たな魔法陣と鎖がフレデリックの足元に現れ、鎖がフレデリックを拘束しようとしてくるが無視してクリスタルの方に走り進化の軌跡で姿を変え爪でクリスタルに傷をつける。
さて、成功してると良いな。失敗だったら……面倒だし壊せばいいよね。
振り返りクリスタルの姿を確認すると地面に鼓動を続ける心臓と体のあちこちから赤色のクリスタルが生えた猫が呆然と座り込んでいる。
成功だね!心臓はクリスタルの一部じゃないんだね。……何かこれ確認しておいたほうが良い気がするよね
■■■の心臓、■初の■神の心■。■ラ■ラにされ■印された■初の女■の17の■位の1つ。
うん!後でマイケルに見せてあげようか!きっと泣いて喜ぶと思うんだよね!
心臓を収納にしまいながら満面の笑みで猫に近づいて話しかけるフレデリック。
「さぁ、君の知ってることを話してもらうよ?」
「わかりましたにゃ。マスターの望むままににゃ。何を聞きたいので?」
跪きながらフレデリックの問いに答える猫。
「まず君の名前だね。何ていうの?」
「名前ですかにゃ?名前はありませんが強いて言うのであれば封印石ですにゃ。」
思っていた答えと違い首を傾げるフレデリック。
「封印石?変な名前だね。そうだ!僕が君の名前を決めてあげるよ!そうだなぁ……ねぇ、君って男?女?どっち?」
「石に性別があると思いますかにゃ。どちらでもないですにゃ。」
ジト目でフレデリックを睨みながら答える猫。
「結構毒舌だね……そうだなぁイリスでどうかな?どちらかと言えば女の子みたいだしどうかな?」
フレデリックが名前を決めると考えるようにしばらく目を閉じ数秒考えたあとフレデリックの方を向き口を開く。
「それでいいですにゃ。」
そう一言言うとそっぽを向きながら毛づくろいを始めるイリス。
……明らかに不服じゃん。まぁ、これで名前ができて呼びやすくなったしいいかな?




