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ミッション;ハル先輩&健太

ミッション10;再会したルームメイトとの友情を確認せよ

作者: 黒坂 志貴

なろう小説大賞6に参加させてもらってます。

お題全てのクリアを目指すべく、シリーズ化したハル先輩&健太の社会人ラブ。

今回はハル視点、お題は「ルームメイト」です。

「あれ、ハル?」


お気に入りの雑貨店で声をかけてきたのは、高校からの友人で専門学校時代はルームメイトだった亜理沙だ。卒業と同時に地元へ戻って就職した私と違って、今もアルバイトをしながらイラストレーターを目指している。

懐かしさから一気に学生に戻った気分で盛り上がり、近くのカフェで互いの近況を聞くことに。


「え?めっちゃすごくない?」


月刊誌の企画コーナー、ウェブマガジンの4コマ、配信動画用のイラスト等、定期不定期あわせていくつかの顧客がついてるらしい。もう立派なプロじゃない?


「まだ安定しないし、上手い人はいっぱいいるもん。イラストだけじゃ厳しいよ」


互いの仕事、それから共通の友人の話。

二十代の半ば、まだ社会経験もたいして積んでいないのに、人生バリエーションは豊富なもの。たまたまなのかバラツキありすぎて、多様性を実感する。


一番早く結婚したエミは二人目を妊娠中、思ったより手がかかるとかで育休を諦めて退職したらしい。若すぎる母も風当り強いって嘆いてたな。


二番目に結婚した琴子は、最近別れたとか。もう男なんて信用しない!なんて豪語してるみたいだけど、中学から彼氏が途切れない恋多き女だったから手のひら返しそう。


忙しすぎて休みが取れない、って言ってた咲奈は先月、緊急入院したのよね。もう退院したけどビックリしたわ。お見舞いに行ったら、健康診断サボるな、って怒られたよ。


千鶴は劇団員、続けてるのよね。脚本や演出もするって言ってたかな。舞台決まったら観に行こうよ。


なんて。それぞれの人生を試行錯誤で歩んでいて、みんなけっこう逞しい。



「それで?ハルはどうなの、その彼と」


やっぱり、コイバナ当事者がいたら気になるらしい。地元や一部親族みたいな圧が無いから、気楽に話せていいけどね。


「まあ、順調かな?」


紹介を兼ねたエピソードを一つ二つ話すと、亜理沙はうんうんと聞いてくれる。


「いい感じじゃん。ハル、雰囲気も良くなったと思う」


それは意外な指摘かも。


「前より素直で、背伸びしてないトコロがいいよ」


屈託のない笑顔も、ストレートな表現も変わってない。

アパートをシェアしていた2年間、ぶつかる事も多かったけど、気付く事や学ぶ事もたくさんあった。

今は会う機会も少なくなったのに、本音トーク出来る貴重な存在が健在で嬉しい。



「じゃあね、ハル。相談したくなったら連絡して」


「亜理沙もね」


カフェの前で手を振り、別方向へ歩く足取りは軽い。

読んで下さって、ありがとうございます。

残るお題は「寝言」のみですが、あと3話くらい書く予定。

目指せ、ハッピーエンド。

お付き合い頂けると幸いです。

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― 新着の感想 ―
日常のひとコマですね。友だちと話して晴れやかな感じに共感します。
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