表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/48

第45話 鏡の奥の声

中村は先輩と合流し、再びあの廃ビルへと足を踏み入れた。

しかし、以前とは様子が違った。 壁に貼られた写真が歪み、天井から水滴ではなく、黒い砂が落ちてくる。

「……これは、異空間が現実を侵食し始めている証拠だ」 先輩の言葉に、中村は絶望を感じる。

廊下の突き当たり、以前は無かったはずの大きな鏡が立っていた。

鏡の中の自分は、左半身が完全に透明になっている。

そして、その口が動いた。

『……代償を払え』 声は中村の口からではなく、鏡の中から響いた。

「これが……俺の半身……」

「そうだ。そしてそいつが、お前の記憶を喰らい、現実を歪めている」

先輩は鏡に映ったもう一人の自分を、冷徹な目で見つめていた。

『助けたい者がいるなら、この代償を受け入れろ。そうしなければ、お前の全てを奪う』

鏡の中の半身が、手を伸ばす。

その手が、鏡を通り抜け、現実の中村の胸に触れた。

次の瞬間、中村の脳裏に、奈央との思い出が次々と流れ込んでくる。

しかし、その映像は黒い砂で覆われ、やがて何も見えなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ