表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デッド・ハイツ〜死ぬほど愉快なアパートに引っ越してしまいました〜  作者: はしたか みつる


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

26/28

エピソード5:酒飲みおじさんの闇鍋パーティ/ 3

 本間は和茶の部屋に上がるなり、1番エアコンの風が上がる位置に座った。そして、冷たい飲み物を要求してきた。和茶は熱湯でも出してやろうかと思ったが、よく知らない相手に先制攻撃を仕掛けるのは戦略としてイマイチだと考えた。和茶は冷蔵庫にあった炭酸ジュースをペットボトルごと渡した。コップに入れなかったのは、細やかな攻撃だ。


 一香にも飲み物を出した。ちゃんとコップに入れた、濃いめに作ったジュースを。自分は適当に冷茶を飲む。さて、本間には何から話してもらおうか。やはり1番は「特殊体質」か。生きているのか、死んでいるのか、特殊体質なのか。あぁ、と、和茶がため息を吐く。思考が暑さでやられている気がする、と。本間はジュースを味わっている。



 「本間さん。特殊体質って、なんスか?」


 「あぁ、俺、都合が悪くなると幽霊になれんの」


 「……死んだ経験は?」


 「臨死体験なら」



 ……余りにもサラッと言うなぁ、というのが、和茶の感想だった。そして、聞きたくもないエピソードを本間が語り出し、和茶は本間を部屋に上げたことを後悔し始めた。飲み屋の帰りに美女が運転する車に轢き殺されかけた、という命に関わるエピソードも語られ、この人は死んでもこの人なんだろうな、と思う。


 その交通事故が切っ掛けで特殊体質になったんだよなぁ、と語る本間は、懐かしい記憶に浸っているようだった。一香はそんな本間の語りを、うんうん、と相槌を打ちながら聞いている。付き合う前から思っていたが、一香は豪胆だ。そして、天然なところもある。そういったところも含めて好き、なのだが、たまに付いていけない。



 「本間さん、闇鍋パーティって、どんな物を持ってくればいいんですか?」



 ほら、何も恐れずに本間と話している。普通、臨死体験で特殊体質になったイケおじと何事もなかったかのように話せるだろうか。本間はイケメンフェイスをだらしなく緩ませて一香に答える。──大体の人が死んでるから何でもいいよ。……俺とか俺とか俺とか、まだ現役で生きてるんですけど!?死んでない人も来るよな!?


 和茶はちゃぶ台をひっくり返したいような気持ちになり、本間を部屋から追い出すことを決めた。重要なことは聞けたんだ、もういいだろう、と。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ