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デッド・ハイツ〜死ぬほど愉快なアパートに引っ越してしまいました〜  作者: はしたか みつる


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エピソード4:心霊少女の魔払い教室 / 4

 縁利は夏の風に袈裟を揺らしながら、本殿ではなく、お寺の敷地内にあるログハウスへと歩みを進める。お寺にログハウス。似合わないが、似合っていた。縁利という風変わりな「レディ」には。ログハウスの中に入る時、縁利は鍵を使わなかった。ただ一言、南無、と言い、玄関の施錠を外した。南無は生体認証的なものに使える言葉なのだろうか。


 無言で付いてきた和茶と八重に、縁利は笑いかけた。柔らかくて、毒っ気のない笑顔だった。うちなら何も居ないわよ、と言い、ログハウスの中に入る。八重はどこか安心したような表情をしている。縁利に勧められ、小さなログハウスに似合わない大きなソファに座り、和茶は縁利が出してくれたジュースを口にした。酸っぱかった。



 「あの、縁利姉さん?で、いいんスよね?」


 「えぇ、いいわよ。何かしら、霊感青年」


 「……魔除け的なもの、ないですか」



 言ってから、少しだけ不安感が浮かんできた。もし、デッド・ハイツの人々に迷惑を掛けてしまったら。しかし、大家の嶺想寺はお札を手書きするような人だし。和茶が色々と考えていると、縁利がチェストから小瓶を取り出し、和茶の方へと放った。小瓶は透明で、中には塩のようなものが入っていた。そう、それは紛れもなく塩だった。


 しかし、ただの塩ではなかった。それを縁利が説明する。そして、和茶は少しだけ安堵するのだった。



 「これ、何ですか?」


 「清め塩。撒いちゃ駄目よ?あと、盛るのも駄目。白湯に溶かして飲んで」


 「……どういった効果が?」


 「魔除けよ、魔除け。それならデッド・ハイツの住人には害が無いから」



 和茶は思った。この人、人の心が読めるのか?と。和茶の不安は消え去った。これなら、デッド・ハイツの住人にも、大家の嶺想寺にも、何も害は無い。日も落ち掛けたところで、和茶は八重と一緒に縁利のログハウスを後にした。帰り道、和茶は決めていた通りに八重にアイスを奢った。そして、帰り道、八重、そして、八重の家庭のことを聞いた。

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