表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/200

リリー11 (十五歳)

 


  スマホでね、タタタッて、押したらなんでも教えてくれる検索機能。


  ないんだよね。そうだよね。


  スマホ自体がないんだよね。


  だから悪の家のマップを活用し、調べものといえばあそこしかないよね、の、自宅図書館に行ってみたけど…。


  結論から言うと、そこでの収穫はゼロだった。


  そもそも入学手続きってさ、やっぱり子供独自じゃ無理じゃない?


  一応私、十五歳で成年として孤児院運営は任されたけど、入学手続きって、自分で出来るものなの?

 

  保護者の印鑑(サイン)を求められたら即アウト。


  この件に関しては、警備員も総出で私の敵にまわっている。


  (誰にもきけない。もちろん仲良しのお庭のおじちゃんにも…)


  過去に迷惑をかけた人々には、絶対に相談するなと冷酷ファミリーの瞳が語っている。


  しないよ、もう。


  なんにも知らなかった子供じゃないしね。


  「?」


  とぼとぼとお部屋に帰宅すると、またも手紙が届けられていた。


  たまーにじゃなくて、今回は三日後にやって来たグーさんの片道通信。


  「もう来たの? 早くない?」


  あれだけブロックしていたのに。


  これってまさか、


  マゾヒスト?


  そんな疑惑を浮かべたまま、既読を開始する私。まあきっと、先日のお手紙では学生寮から通うと書かれていたので、ホームシックで寂しいのかな。


  「ん…?」


  だが今回の手紙は、グーさんが王族の権力を活かして、私の入学を手伝ってくれるような内容だった。


  それって裏口入学?


  「悪役っぽいけど、なんかしっくりこないよね…」


  悪役は悪役なりに、堂々と正門から入学したいのが本音。


  こそこそ裏口から入学したくはない。


  この情報をくれたグーさんに、聞いてみようかな…。


  (グーさんが王族で、死亡フラグかと警戒していたんだけど、グーさん、四番目なんだよね…)


  四番目って、きっと脇役にも登場しない、名前だけのモブ率が高そうだよね…。


  よし!


  だから久しぶりにブロック解除して、返信を書いてみた。どうゆう事なのか、詳しい内容を教えてねって。


  待つこと三日。


  そしたらどうやら裏口ではないらしく、堂々と正門から通学してもいいみたい。しかも保護者の印鑑は必要なし。


  いいじゃん……。


 なので親兄弟には黙って、こっそり進学希望を出してみた。



 **



  ムフッ!


  本決まりした、学園ライフ!


  見て見て、王様の印鑑が押されてる入学許可証!


  この裏工作を知ったときの、パピーとマミー、そして二人の兄の驚きようといったら、それは見物だった。


  最近は、両親よりも、威圧的なブラザーズ。


  無言になった超クールお兄さまに、怒りに歯をギリギリと剥き出したやんちゃな不良お兄さま。


  でも今さら怖くないよ!


  だってお兄さまたちは、なんだかんだいって、私にとーっても甘いんだから。


  だてに長年、ゴマをすり続けてきたわけじゃない。


  兄弟がどこで何にキレるのか、または何にはしゃぐのかを、冷静に観察出来るのは末っ子の特権なの。


  過去世では一人っ子だった私。実は兄弟姉妹に憧れていたからね。


  二人の兄は、いい観察対象であった。


  ムフフッ!


  これって悪役、レベルアップしたんじゃない?


  あれ?


  それってあまり、よくないレベルアップじゃない?





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ