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召喚されました

最初は説明多めです

大陸の中には4つの国が存在していた、そして4つの国は独自の発展をしておりお互いに国交を行い豊かな生活を国民は送っていた。しかし、今現在その4国は戦争中である。

理由は簡単であり人口の爆発的な増加による食料の不足である。多種族とのわだかまりも消え去り、それぞれが適材適所の物事を行なっていたところまでは良かったのだが、いかんせん豊かになりすぎてしまい子供の数が爆発的に増加、国の統治も間に合わず国民の反乱を恐れたそれぞれの国の王はその怒りの矛先を他国になすりつけあったのだ。


その中でも魔術において他国よりも先進的な技術を持っているリベ王国で国内でも屈指のの魔術師、召喚士による異世界からの召喚が行われようとしていた。リベ王国で切り込み隊長をしていた男、ジョセフが死亡した戦力の穴埋めと士気の向上のためだ


「異世界から人間を召喚するなどということが可能なんでしょうか」

痩せ型のメガネをかけた中年、この国で王の側近として働いている男ガイドの問いに召喚士はもう何度目だとウンザリしたような顔で答えた


「ええ、理論上は可能です、予定どうりに準備も完了しましたし最終確認も済ませました、ただ問題があるとすれば対象を選べないということです 。しかしこれに関しては 複数回の召喚が可能ですので 時間はかかっても能力のあるものを手にいれることはできると思われます」


異世界については魔術師が先に異世界の状況を確認せており非常に発達した技術力のあるのはすでに確認できていた


「そろそろ予定の時刻になります」


「わかりました、とりあえずその召喚で能力あるものが来るのを祈るばかりです」


王宮の地下室で入念に準備された召喚の門から眩しい光が放たれ始めた

そして、やがて光が消え、そこにはボサボサの頭をした冴えない男が立っていた


「えっ?」


戸惑う男に構いもせずガイドは訪ねた


「お前は、何が出来る? どんな能力を持っている?」


「えっ?ちょっとどうなっているんですかっ! さっきまで家でゲームしてたはずなのに まさか 夢っ?

いつのまにか寝落ちしてたのかっ!」


相手が動揺するのは最初から想定されていたので ガイドは護衛に目配せをした すると護衛はおもむろに心を殴りつけた


「ぐへぇ いきなり何するんですか!」

護衛はそれに答えることなく代わりにガイドが口を開いた


「質問に簡潔に答えろ お前には何が出来る?」


「ゲ、ゲームが得意です」

心はその時恐怖から正直に思考停止し突発的に頭に浮かんだことを言ってしまった

引きこもりのゲームオタクである心は恐怖に対する耐性がないため人からの殺意を初めて向けられ思考停止したのもしょうがない事なのだ


「ゲームとはなんだ?」


「娯楽ですっ」


「それ以外は?」


「ちょ、ちょっと待ってください、今考えますから」


ガイドは目の前の男を見た、戦闘面では論外であり高い技術力もなさそうである

召喚に成功し、喜びの感情をうまく隠しながら高圧的な態度を取っていたガイドだが、もはや目の前の男にはなんの価値も見出せず暗澹とした気持ちになっていた


「こいつはダメそうです、さっさと次行きましょう」


「そうだな、はぁこの様子じゃ先は長そうだな」


「そいつはもういらん、処分しておけ」


「承知しました」

護衛が3人ほど心に近ずくとガッチリと拘束をして連れ出そうとした


「ちょっと待ってくださいよ、いきなりわけわかんない所に呼び出しておいて処分とかわけわかんないじゃないですかっ」


ガイドはそれに答えずに護衛に再度命令した


「連れて行け」


護衛は暴れる心を処刑場へ連れて行った


「お金もなんもいらないのでこのまま逃してもらうだけでいいんでお願いします」

処刑場で必死に懇願するが護衛はただ淡々と仕事を終わらすように剣を抜き、もう1人がその前に心を正座させる


「ふっ」

その首を一撃で落とすために護衛はそのむき出しのクビに剣を振った

その時、心の頭の中で声が聞こえた


「キャラクターを選択してください」


「えっ?」


どういう事だ?心の周りの風景は時間を止めたようになっており心自身も動けなかった

すると、目の前に大量の毎日見ていた見慣れたキャラクターが並んでいた


どういう事だ?これはTS onlineのキャラクターじゃないか

この中からキャラクターを選ぶとどうなるんだ? もう考えていてもしょうがないとりあえずこいつに決めた!


心は半分ヤケクソになりながらキャラを選択した


心の選んだキャラはレオニダス、スパルタの王でありTS onlineの星5キャラでも屈指の防御力を持ったキャラである




すると周りは金色の光に包まれた


護衛side

名前も知らない男ではあるが、見た感じおそらく悪人ではない、しかし王の側近の命令ではどうしよもない

せめてもの慈悲に一瞬で終わらせるよう

そう思っていた護衛の目に前でいきなりその男は光だしそして今、目の前には長身の女性にしてはガタイの良い美女が立っていた

その顔は男でも女でも見惚れるほどに整っており、手には大きな盾と長い槍、そして必要最低限の急所を守るように金色の防具を身につけていた


「お、お前何をした!」

事情はわからないが目の前の美女からはただならぬ雰囲気を感じる

能力を隠していた可能性もある

アイコンタクトで1人を事情を知らせるために、ガイドの元へ走らせた その間も決して警戒はとかない


「そこでじっとしてろ、下手な動きをすると殺す」

目の前の美女は何も言わずじっとこちらを見ていた

しかし突然にその姿はかき消えた そして同じく警戒していたもう1人の護衛を吹き飛ばしそのまま、鉄で出来たドアも切り裂き目にも見えぬ速さで逃亡した


「転移者が逃げたぞー!」

周りのものに知らせるためにとっさに護衛は大声で叫んだ

すぐに、バタバタと走る足音が無数に聞こえてきた


「一体、どうなっているんだ」

護衛のつぶやきに答えるものはいなかった


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