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生きる道を統べる王《凍結》  作者: モダンジャズ昆布茶
序章
6/33

羽化


 『――――――キミは、覇王だ。』




     ――――あぁ、知ってるよ。

 

 ____________

________

____



 「じゃ、最後に。覇王(エンド)カテゴリーの()()()ってのは、何だ」


 そこが一番謎だ。

 

 『ウン、やっぱり流してくれないよねぇ・・・』


 「当たり前だ。なんだかんだ言って、覇王云々のほうはそれなりに予測できる。

  だが、こっちのほうは字面から全く予想がつかない」


 『わかった、わかりました説明しますよぉ。

  覇王カテゴリーの呑み込むチカラは、既知の概念にはより強く作用するんだ。

  だから、呑み込むチカラに呑まれない者も存在し得る。』


  ・・・なら、存在すら知らなかったペトルス何某は、呑まれやしないのではないだろうか?

 

 『だけど、唯一、道系統だけは違う。

  ところでキミは、言霊、という言葉を知っているかい?』


 「・・・名前だけなら。」


 『なら詳しい説明は省こう。

  言霊とは、言葉に宿った魂、意志ある言葉を指す。

  そして、[道]という言葉には、隠された意味、意思がある。

  同音異義語によるダブルミーニング。

  これ即ち、総ての概念の出発点。――――()()だよ』


  なんか、大層な話になってきたなぁ・・・。


 『そのために、覇王(エンド)カテゴリーの道系統は、

  既知・未知を問わず、全てを呑み込むのさ。』


  ・・・これ、悪食って言われてる?


 『いやいや。せいぜいブラックホールくらいだから、安心しなヨ!』


 これ以上ないほど胡散臭いうえにそれ、安心させる気、皆無だよなぁ!?


 『―――それで、どうする?ペトルス君、呑んじゃう?』


 「よくわからんが・・・、呑もうかと」


 『オッケー、了解、承知致しましたぁ!』

 

 《重力神ペトルスの意思の消失により、新たな重力神になりました》


 ・・・ゑ?


 《[称号:神喰らい]を獲得しました》


 《条件成立により、重力の軛から解放されました》


 《人類の枷から解放されました》


 《神界制限が解放されました》


 《[スキル:封印]と[スキル:我が道を行く]が併合されました》


 《[スキル:覇道]を獲得しました》


 《スキルの併合により、自己存在内に自己宇宙論的世界(覇界)が生成されました》


 《霊格の著しい向上に伴い、レベルが上昇しました》


 《レベルが999上昇し、レベル1000になりました》


 《条件成立により、ギフトが付与されました》


 《条件成立により、[称号:格上殺し(ジャイアントキリング)]を獲得しました》



 「・・・おいコラ、クリュ。お前の軽はずみな提案のせいで、なんかおかしなことになったぞ」


 

 『いや、ボクのせいにしないでよ!?』




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