何しに来た、俺。
「やっほー」
何の用だ、俺は見ての通り、忙しいんだが?
「邪魔しに来たに決まってるじゃないか」
いや、むしろその行動を悪いことだと思わないのか?
「悪い行動だと思ったからこそ、眠いのを我慢してやっているんじゃないか」
眠いんだったら、邪魔せずに寝ててくれ。このお邪魔虫め。
「わっちがそんなことするとでも?」
いつもしてるだろう?
「そうだったっけ〜?」
本当は覚えているだろう?テスト期間中なのに、こうやって俺のところに話しにきたり途中でテレビ見たりしてさ。
「そんなこともあったね〜」
ついさっきの話なんだが?
「はて、記憶にございませんな」
コイツ、すげぇ腹たつ。
「じゃ、気が晴れたから寝るよ」
さっさと寝ろ。お前が出てると、俺も眠くなっちまうからな。
「いいじゃん、そのまま寝ちゃいなよ。テストなんてすっぽかしてさ」
黙れ、眠たがり。
「え?わっちはそんなんじゃないよ?」
じゃあお前はどういう存在だよ。疑問だよ。俺と分裂体と、アイツと壊したがりはしっかりと名前があるのに、お前だけは不安定な挙句名前がねぇんだよ。
「えー……不安定ってちょっとひどくない?ちゃんと良いことか悪いことか考えて行動しているのに」
その行動が良いことだけになれば、俺も特に何も言わねぇんだが?
「それはちょっと……まあ限度はわきまえてるから、何も問題はないよ?だって、まだ迷惑かけてないし……」
ほほう……『まだ』?
「おっと間違えた。『まだちょっとしか』だったね」
なおさら悪いわ。なぜ言い直した。言い直さない方がまだ良かったぜ。
「うん、知ってる」
コイツ……はぁ……もうやだお前、面倒臭い。
「え?それって褒め言葉?」
褒めてねぇよ!もうやだよ、お前『壊したがり』より面倒臭え!
「照れること言うねー」
あーー!!もう、お前帰れ!面倒臭がりめ!
「はい、名前いただきましたー。じゃあねー」
あ……やべぇ……名前やっちまった……ま、いいか。どうせ寝てるだけだし。
さて、分裂体はどんな感じかね?もう一週間経ったけど。
これで立ち直ってなかったら、本当に困るぜ?