やっと終わりかよ、俺
「よう、初めまして」
なんだよ。
「オレはお前だよ。騙したがり」
何言ってんだ。俺はもう、騙したがりじゃない。
「ああ、そうだった。オレが騙したがりになったんだっけ?」
ああそうさ。俺はなんの特徴もない人格さ。
「ふうん。それで、お前はどうするんだ?」
どうする、とは?
「消滅するのか?吸収されるのか?」
いや、俺はこのまま残る。お前らを制御するためにな。
「制御?」
ああ。お前らと交代するのに、精神力をかなり使うんだ。
主に、旧壊したがりとかな。
「旧壊したがりといえば、旧面倒くさがりっていうやつもいたな」
ああ、今は違う名前だけどな。
「んで、隠したがりはどうした?」
ん?あいつはすでに、俺たちに吸収された。
「なるほど。でも、記憶はあるんだろう?」
まあな。あいつの記憶は吸収されたと同時に、俺の方に流れ込んできた。
「ほう。それはそれは。まあオレもその記憶は知ってんだけどな」
元は同じ、ということか。何を考えるか違うだけで。
「その通り」
ぶっちゃけ、旧壊したがりが出てきた後が一番大変なんだよなー。
「どんな感じになるんだ?」
こう、やる気がなくなるというか、『死』について考えるようになるというか…
「なるほど、『死にたがり』か…厄介だな」
そうなんだが…まあ仕方ないか。一応、そいつも俺なんだからな。
「そうかそうか、それで、気分はどうだ?」
すこぶる悪い。頭痛がする。
「意識を全体に広げてるようなものだからな」
当たり前だ。お前らと会話するのに、他の奴らを認知しなければいけねぇからな。
『死にたがり』は別だけどな。あいつは精神力がなくなりかけない限り、出てこないからな。
「左様ですか」
それじゃあ、またな。
「ああ、また」




