荒れてるな、俺。
「おい」
どうした。
「すっげー今、何かを壊したい気分なんだが」
そうか。それで?
「殴っていいか?」
そうきたか。一体どうしたんだ?
「知らん。俺様がなぜこんなにも、何かを壊したい気分になるのかわからねー」
さよですか。で?
「だから、殴っていいか?」
気分で殴られちゃたまったもんじゃねぇな。とりあえず、ほれ。
「……何だ?この灰色と水色の水が滴り落ちている謎物体は」
隠したがりから出た『ストレス』の塊だ。これでも壊してろ。
「なあ、これ、本当に俺様が壊すのか?触りたくないんだが」
言っとくが、その水は『涙』だから問題ない。水色は悲しい気持ち、灰色はよくわからん。
「せめて、灰色の正体をしっかりしてほしい」
無茶言うな。それに、それは隠したがりから出たとは言ったが、別に隠したがりから生み出されたものじゃねぇからな。多分、アイツの『ストレス』だろうな。
「アイツって……ああ、アレか」
本体を『アレ』呼ばわりかよ。
「仕方ないだろ。俺様がなんとかしなきゃいけないんだし、少しくらい『アレ』呼ばわりしても、怒らんだろ。まだ子供だし」
『まだ』じゃなくて、『永遠の』だろ。アイツの年齢を引き継いだのは俺と隠したがりが分裂する前の奴なんだからな。
「そうかよ」
つぅことで、それ壊しといて。
「ま、仕方ねーか。そうしないと、俺様たちは自分というものを保っていられなくなっちまうしな」
わかってんじゃねぇか。
「そりゃな」
まあ、頼んだぞ。
「りょーかい。じゃあな」
ふぅ。やっとあの『ストレス』が消えるのか。
正直、あれを抱えるのは少し疲れるんだよな。しかも、最近頭痛がひでぇし。
俺らには壊したがりがいるからなんとかなっているが……さて、大丈夫かねぇ?




