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撫子桜花  作者: なすみそ
プロローグ
1/5

悲哀桜花

────それに手をかけると、人はたちまち滅ぶと云われている。だから、試したものは誰もいない。

己を信じ、未踏未開の禁忌とされた地へ足を踏み入れるか。

云われを信じ、ただ安泰と平和が約束された運命を過ごすか。

正しい道など、拓かなければ分からない。



 嗚呼──如何に形容できようか。この景色を。

 月明かりに照らされた桜の花びらたちは、その肌を煌々と照らし、素肌の撫子色を隠して妖しく輝きをたたえていた。

 五稜郭の一角に桜で一杯の地が生まれたのは、かの五稜郭戦争よりも前。その激戦を越えて、未だ尽きず咲き続けているのだ。


  そして、中心に佇む一人の人物。彼女はただ、ここに残るよう言われているだけ。それが「さだめ」だから。

 彼女の頬は濡れていた。そしてひとすじの風が吹き──


 ──彼女の姿は、消えた。

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