四扇(200字)
※注
灯火……主人公。(男)
虚空……ライバル。(女)
「暑ぃー。虚空、あおいでくれ」
だらだらと汗を流しながら、灯火は懇願する。
「嫌よ」
こっちだって、暑いんだから。
と。
虚空は拒否した。
「なんだよ、ケチ」
「ケチで結構です」
「ばーか、あーほ」
「もう、しつこいわね」
「だったらあおげ」
「わかったわよ」
虚空は了承し、
「局所的突風(風速40メートル)」
「ええーっ!」
灯火はあまりにも凄まじい風力によって、吹き飛ばされてしまった。
これぞまさしく。
「風前の灯」であった。
局所的突風(風速40メートル)
……虚空の技。その名の通り、40メートルの突風を繰り出す。
誕生日記念作品です。