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  作者: ティナ
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【 コントロール 】

しかし、サイネリアの手紙によってマルメロの意識が変わります。


『マルメロに報告があるの。私は母になるのよ!最高に幸せだわ』


この一文を読んだマルメロは、何故か無性に羨ましく感じてしまうのです。


「何で、いつもサイネリアが先なの!?」


マルメロは、サイネリアの手紙を握りしめ嫉妬します。


「絶対に負けたくない!」


マルメロは、子供が欲しいのではありません。

サイネリアに有って、自分には無い。

この状況が耐えられなかったのです。


母親は、マルメロの変化にすぐに気づきます。


「マルメロも、やっと母になる覚悟ができたんだね」


母親は、孫の顔が見れると密かに喜びました。


しかし、子供が欲しいと思ってもすぐに出来るモノではありません。


マルメロは、なかなか子供が出来ない事に苛立ちハンノキを罵ります。


「ハンノキ様が役立たずなのです」


「がははは!まったく、マルメロは言いたい放題だな!」


「もっと真剣に話しを聞いて下さい」


「聞いているぞ!まぁ、そんな慌てるものでもない。その時が来れば、ちゃんと子供がやってくる」


「今すぐじゃないと意味がないのです」


いくらマルメロが訴えても、ハンノキは大笑いをして聞き流します。


その間にも、サイネリアの子供は育っていってるのです。

マルメロは、焦りと苛立ちで気が狂いそうでした。


マルメロは二十歳の誕生日を迎えていました。


ハンノキがマルメロに聞きます。


「マルメロよ、何がほしい?」


マルメロはハンノキを睨み答えます。


「子供が欲しいですわ」


マルメロは、まだ子供を宿せてなかったのです。


しかも、サイネリアから『無事に男子が生まれました』と手紙が届きました。


マルメロは最悪の気分でした。

そんなマルメロにハンノキが話しかけます。


「マルメロよ、何故そんなに子供を欲しがるのだ?」


「母親になりたいからです」


「本当か?ワシには、何かと競っているようにしか見えんがな。焦る必要はない。まだ二十歳だぞ?人生は焦らずにいくことが大切だ」


「ハンノキ様は、のんびりしすぎです。それに、何も競ってなんかいません!」


「がははは!可愛らしい奴だ。サイネリアだな?」


マルメロは顔が引き攣りました。

そんなマルメロを見て、更にハンノキは笑います。


「嫌な事は、忘れろ!執着するから余計に苛立つのだ。マルメロよ、笑っていれば良いのだよ」


「はぁ。それはハンノキ様の考えであって私とは違いますわ。私は、そんな甘い考えはしません」


「マルメロは可愛らしい奴だな!がははは!」


マルメロは、ハンノキに子供扱いされていることに苛立ちます。

ハンノキを無視して、マルメロは部屋から出ました。


「プチ・ガーデンに行こう」


苛立ちや不安感が強い時は、いつもプチ・ガーデンに行きます。

マルメロは、馬車に飛び乗りました。


大好きなプチ・ガーデンに着いたマルメロは安らぎの時間を過ごしていました。


初めて来た時よりも、緑が濃くなり木は力強くなっています。

泉の水が流れる音を聞いていると心が落ち着いていくのです。


「ここは、私だけの場所」


マルメロは、お気に入りの石の上に座りボーッと泉から湧き出る水を見ていました。

太陽の光があたり、キラキラと光って見えます。

ここだけは、別世界のようでマルメロは素の自分に戻れるのです。


「私って苛立ちやすいのよね。ここにいる時は、全く大丈夫なのに…」


暖かい風が草花を揺らします。

その音もマルメロを癒してくれます。


「私は、ただ皆に認めてほしいだけよ。なのに誰一人として私の本質を見抜いてくれないの」


空を見上げマルメロは空気を吸い込みました。

生暖かい緑の香りが美味しくて、マルメロは眠たくなってきました。


「私のプチ・ガーデン。あなただけが友達よ」


泉がコポッと、まるで返事をしたように音がしました。

マルメロは思わず笑ってしまいました。


「サイネリアだって、悪い人じゃないのよ。でも、私は騙されやすいの」


段々とマルメロの本音が出てきます。

マルメロは元々は、とても優しい女の子でした。

いじめられ、嫌がらせを受け、今のマルメロが出来上がったのです。


プチ・ガーデンにいる時だけは、素直なマルメロになれますしマルメロ自身も素直な自分を出すようにしていました。


そうやって、上手く自分をコントロールしていたのです。


「でも、サイネリアの子供には会いたくないの…。まだ、会いたくない」


また、泉がコポッと返事をしてくれました。

マルメロは少し自信が出ました。


「そうよね。無理をしなくて良いのよね。きっと、自然と会える時がくるわよ」


マルメロは、落ち着きを取り戻しプチ・ガーデンに「また、来るわね」と言うと帰っていきました。


プチ・ガーデンから一歩外に出ると気の強いマルメロに戻ります。


マルメロは無意識に自分を守っているのです。


『大親友のマルメロへ



マルメロ、変わりはない?


私は毎日、毎日、子育てにおわれているわ。


とても可愛らしい子よ。


でも、とても手のかかる子なの。


一人の時間なんて取れないわ。


ごめんなさい、愚痴ばかり書いちゃったわ。

少し疲れがたまってるのかもね。


マルメロと話しがしたい。


時間が取れたら会いに来てね。


マルメロに息子も見てほしいの。


待っているわ。


サイネリア』



サイネリアからの手紙を、澄ました顔でマルメロは読んでいました。


サイネリアから招待を何度も受けているのですが、マルメロは色々な理由をつけて断り続けています。


「鈍感な女ね。私が拒否をしていると何故分からないのかしら」


マルメロは呆れた表情で、サイネリアからの手紙を破り捨てました。


「サイネリアと関わると、面倒な事ばかりよ。代償として、サイネリアには何とか役に立ってもらわないとね」


マルメロは、すっかり元の気の強いマルメロに戻っていました。

子供が欲しいという想いも無くなっています。

マルメロは「更に上に行くには子供は邪魔」と結論付けたのです。


「何かきっかけが欲しいわ。そのためには、やっぱりサイネリアが必要よね。彼女の実家の力だけは認めてあげてるのよ」


マルメロがサイネリアと関わり続ける理由は、サイネリアの家柄にあります。


サイネリアの実家は、長い歴史があり王族との関わりもあるのです。


マルメロにとって、それは魅力に溢れた話し。


「王族と関わりがあるだなんて魅力的だわ。この繋がりを利用しないだなんて信じられない。サイネリアには働いてもらわないとね」


マルメロは意を決して、サイネリアへ手紙を書きました。


『大親友サイネリアへ


私は変わりないわ。


サイネリアは、毎日大変みたいね。


私もサイネリアと話しがしたいわ。

やっと時間が取れそうなのよ。


だから、サイネリアの家にお邪魔させてもらえそうよ!


近々、そちらに伺うわ。


マルメロ』



マルメロは、手紙を書き終え笑いました。


「私って、性格が悪いわね」


マルメロは、自分が嘘つきだと笑ったのです。

しかし、嘘つきでも何でも自分の夢を叶えるためなら何でもすると誓ったマルメロは余裕の表情です。


「必ず、夢を叶えてやるわ」


マルメロは、サイネリアとの再会に気合いをいれました。


「マルメロ!久しぶりね!!さぁ、早くこっちに来て!」


サイネリアの弾むような声がします。


マルメロがサイネリアの家に訪れたのです。


暖かい日差しが気持ちが良い日を選びました。

サイネリアの気持ちを和らげるためです。

マルメロはサイネリアから何か面白い情報を聞きだそうと考えていたのです。


そんな事も知らずにサイネリアはマルメロが来てくれた事に大喜びです。


「あぁ、マルメロ!忙しいのに、わざわざありがとう。とても、嬉しいわ!今日は、天気が良いしお庭でお茶でもしましょうよ!」


「良いわね。気持ち良さそうだわ。そういえば、赤ちゃんは?」


「今日はお医者様にアザレアが連れて行ってるのよ。直に帰ってくるわ」


マルメロは「私に神は微笑んでおいでね」と思いました。

邪魔者がいなくて、ゆっくりと話せると考えたのです。


庭に出た二人は、椅子に座りました。

穏やかな雰囲気の中、二人は会話を楽しみます。


サイネリアが嬉しそうに話し始めました。


「マルメロ、本当にありがとう!こんなに楽しい気持ちになるのは久々よ。子育てばかりの毎日に正直、嫌気がさしていたのよ」


「サイネリア、私も楽しいわ。毎日、つまらないのよね。堅苦しい事ばっかりよ」


「そうなのよ!ふふ、やっぱり私達って似た者同士なのね!とても気が合うんだもの。こうして話していると、初めて会った日を思い出すわ」


マルメロは嫌な過去を思い出しました。

しかし、冷静に答えます。


「そうね。でも、まさかサイネリアとアザレアが結婚するとは思わなかったわ」


「私もよ。まさかアザレアと結婚するとはね!今もそうよ、この結婚が正しかったのか分からなくなる時があるの…」


マルメロは「ここね」と、瞬時に察します。


「サイネリアどうしたの?何かあれば話してちょうだい」


「何かあるんじゃなくて、何もないのよ。毎日が淡々と過ぎていくの。幸せだと言われればその通りだけど…。でも、息がつまりそうになる時があるの」


「分かるわ。私は子供がいないのにサイネリアと同じ気持ちになる時があるの。サイネリアは子供までいるのよ。きっと、私には想像もできないくらい辛いのね」


サイネリアは、マルメロの言葉を聞いて目が潤みました。

マルメロは続けます。


「何か楽しい事を見つけましょうよ。そうね…、例えば何処かの舞踏会に行くとか!私達が出会った日に戻れるように!」


マルメロは、本題に入っていきます。

マルメロはサイネリアに問います。


「サイネリアなら、何かそういう招待もあるんじゃないの?」


「あるにはあるけど…。でも、子育てや主人のこともあるから断っているわ」


「勿体ない!気晴らしに二人で行きましょうよ!」


「でも、家はどうするの?夜に出かけるだなんて子供が泣くわ。マルメロのご主人も許さないんじゃない?」


「私は大丈夫よ。サイネリア、これは貴女のために言っているのよ?ずっと、家に篭っているから気分が晴れないのよ。久しぶりに騒ぎましょうよ」


「確かにマルメロの言う通りね。とても楽しそう。でも、子供が…」


マルメロは苛立ち始めます。

ウジウジとしているサイネリアを情けなく感じたのです。


「まぁ、サイネリアが嫌なら仕方ないけど」


マルメロは冷たい口調で言いました。

すると、サイネリアは慌てて答えます。


「嫌なんかじゃないの!私だってマルメロと一緒に行きたいわ。でも、子供の事を考えると難しいのよ」


マルメロは、自分に子供がいないことに優越感を感じました。

子供というシガラミに捕われているサイネリアが虚しく見えたからです。

しかし、サイネリアも舞踏会を嫌がってる訳ではないと知ったマルメロはニヤつきました。

そして、話します。


「一日くらい平気よ。アザレアに任せれば良いじゃないの。何なら私が言ってあげるわ」


「え!?マルメロが言ってくれるの?でも、そこまでしてもらうのは…」


「サイネリア、正直に答えて。舞踏会に行きたいの?それとも行きたくないの?」


サイネリアは黙り込みました。

マルメロは、余裕の表情でサイネリアの答えを待ちます。

サイネリアは小さく答えました。


「マルメロとなら…、行きたいわ」


マルメロは満面の笑みを見せ答えました。


「決定ね!二人で楽しみましょう!!」


「そうね…、うん!そうよね!マルメロ、ありがとう。何だか急に楽しみになってきたわ!」


「ふふ、私もよ。で、何処からの招待があるの?できれば、大きな舞踏会が良いわね」


「それなら、私の実家がある町の王の誕生日ね」


サイネリアはさらりと言いました。

マルメロは、あまりの事に声を失いました。

サイネリアの実家の力の強さを肌で感じた瞬間です。

サイネリアは続けます。


「ただね、私は王が嫌いなのよ。厭らしくて有名なの!欲深くて、傲慢で、とにかく最低よ。だから、違う舞踏会にしましょう!」


マルメロは慌てます。


「いえ!それにしましょう!大きな方が自由に楽しめるわ。ね?サイネリア、それにしましょう?」


サイネリアは渋っています。

しかし、マルメロは絶対に王族の舞踏会に行きたいのです。


「神は私の味方のようね!こんなに上手くいくだなんて!」


マルメロは、込み上げてくる笑いを抑えサイネリアを説得しました。


サイネリアは渋っていましが、マルメロの必死の説得に少しずつ納得していきました。


「ね!?サイネリア、それにしましょうよ。二人で思いっきりお洒落をして、豪華な一時を過ごすのよ。日常を忘れるには、もってこいじゃない!」


「まぁ、確かにねぇ。そうね、これにしましょうか!分かったわ、返事を出しておくわね」


マルメロは心から喜びました。

マルメロの夢が現実味を帯びてきたからです。


そんな話しで盛り上がっていると、アザレアと子供が帰ってきました。


アザレアはマルメロを見て少し緊張します。

アザレアはマルメロが苦手なのです。


サイネリアは、アザレアに気づき言いました。


「アザレアお帰りなさい。クンシランはどうだった?」


マルメロはサイネリアに聞きました。


「クンシラン?息子の名前?」


「ああ!ごめんなさい。まだ、紹介してなかったわね。この子がクンシランよ」


アザレアに抱っこされている、可愛らしい男の子。

サイネリアはクンシランを抱き抱え、マルメロに見せました。


「直に、一歳になるのよ。ちょっと体が弱くてね。でも、愛嬌のある子よ」


サイネリアはクンシランを抱き抱えながら、嬉しそうに語ります。


「マルメロ、抱っこしてあげて?」


サイネリアはマルメロにクンシランを抱っこするよう奨めました。


「え!?私はいいわよ。落っことしたら大変だもの。赤ちゃんなんて抱いた事ないから!」


マルメロは、クンシランを見て恐がりました。

クンシランは、純粋な瞳でマルメロを見ています。


サイネリアは笑いながら「大丈夫よ」と、マルメロに強引に抱かせました。


マルメロはクンシランを落とさないよう、しっかりと抱きしめました。


暖かくて、柔らかくて、思ったより重たくて、しかも全てをマルメロに委ねているように力が入っていません。


マルメロは緊張しすぎて、声が出ません。


そんなマルメロを見てサイネリアは笑いました。

マルメロは「もう、いいわ。サイネリア、クンシランを抱っこしてあげて」と必死に言います。


すると、クンシランが突然笑い出したのです。


マルメロは驚きました。

クンシランは何が面白いのか分からなかったからです。


サイネリアは驚き言います。


「まぁ!クンシランったら。マルメロの事が大好きなのね!」


マルメロはサイネリアに聞きます。


「笑っているだけよ?そんな事分かるの?」


「分かるわよ。クンシランが誰かに抱っこされて笑うだなんて初めて!マルメロの優しさを感じたのね」


その言葉を聞いたマルメロは、胸が痛くなりました。


「サイネリア、ごめんなさい。早くクンシランを抱っこしてあげて」


サイネリアは、不思議そうな顔です。

マルメロは、クンシランの純粋さに居心地の悪さを感じたのです。


「子供は苦手よ」


マルメロは思いました。


舞踏会の件をアザレアに言うと、意外とすんなり許しが出ました。


「気晴らしに良いと思うよ。マルメロさんも一緒なら安心だしね」


アザレアはマルメロを見て微笑みました。


サイネリアは嬉しそうにしています。


そんな和やかな雰囲気を見て、マルメロは心がズキズキと痛むのです。


「何なのよ!私は別に悪いことなんてしてないわ!」


マルメロは自分に苛立ちました。

それに、幸せそうなサイネリアに嫉妬のような感情が芽生えている事にも苛立ちました。


「どうしてサイネリアばっかり!」


マルメロはサイネリアを睨みつけます。

しかし、クンシランと目が合うとマルメロは目をそらしてしまいます。


「こんな赤ちゃんに負けるだなんて…」


マルメロは悔しく思いました。


その後、すぐにマルメロはサイネリアの家を出ます。


「マルメロ。もっと、ゆっくりしていけば?」


サイネリアに止められても、マルメロは「この後、少し用事があるの」と嘘をついて断ります。


「じゃあ、また手紙を書くわね」


マルメロは、逃げるようにサイネリアの家を出ました。



馬車に乗り、マルメロは言います。


「プチ・ガーデンに行ってちょうだい」


馬車は、ゆっくりと走り出します。


「この心のざわつきを抑えなくちゃ駄目ね」


マルメロは、馬車の窓から外を眺めながら思いました。

プチ・ガーデンに着いたマルメロはボーッと考えていました。


「小さい頃から、何も成長していないわ。ちょっとした事ですぐに動揺するねよ」


「私は皆から認められたい、ただ、その夢に向かって歩いていけば良いだけ」


プチ・ガーデンは、今日も穏やかな雰囲気です。

暖かい気候も手伝って、草と土と太陽の香りが気持ちを落ち着かせてくれます。


「クンシランか…。赤ちゃんって可愛らしいけど恐いわ」


マルメロは、サイネリアの子供と触れたことで分かったことがありました。


「私は子供が嫌いなのね」


何を考えてるか分からない未知の生き物だとマルメロは考えたのです。


「よかった…、子供を産まなくて。こんな私が母親だなんて絶対に無理よ」


マルメロは、自分に子供ができない事を少し自慢に思いました。


「さぁ、いよいよ私の夢への物語が始まるわ。サイネリアには感謝してあげてもいいわね。王族と関わりがあるなんて、なかなか無いもの」


マルメロは、泉に近づきました。

泉はとめどなく美しい水を溢れさせています。


「このチャンスをモノにするわ。王を魅了してやる」


マルメロは泉に話しかけます。


コポッと泉が返事をしました。

マルメロは一人笑ってしまいます。


「上手くいけば、都入りもできるわ!そうなれば、人々は嫌でも私を崇拝しなければいけない!」


マルメロは体に力が入りました。

この町の人々は、マルメロを昔から嫌っています。

ハンノキと結婚してからも、その事には変わりはありませんでした。

寧ろ、妬みや嫉妬が増えました。


「見返すチャンス。面白くなってきたわ」


マルメロは、すっかり自信と落ち着きを取り戻していました。

後は、ハンノキに許しを得るだけです。


「ハンノキは余裕ね」


マルメロは笑います。

しかし、マルメロの予想とは違いました。

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