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story.94

「まぁ、今の唸り声の正体をつかむのが依頼だしな」


エリトラはセフィの様子に苦笑いを浮かべながら言うと、


「確かにそうなんですけど」


セフィは不安げな表情のまま、壁を見つめた時、


「ぐおおおおお」


再度、壁の奥から唸り声が響く。


「まぁ、ここに居ても仕方ないですし。わたしたちは調査に来てから大分たちますけど、今まで唸り声が聞こえなかったのに、少し引っかかるところがありますけど、調べない事には始まりませんし、調べに行って、絶対に敵わない相手だと思ったら退却すれば良い訳ですし」


エリスは原因に何かを感じながらも、セフィに向かい言うと、


「行かないと言うなら、ここに1人でいろ」


クロスは怯えているセフィは邪魔だと言い切ると1人で壁の中に消えて行き、


「おい。1人で行くなよ」


エリトラはクロスの行動にため息を吐く。


「セフィ、いつまでもここに居ても仕方ないぞ。ここから進まないって言うなら、クロスが昨日から言ってるように冒険者も止めた方が良い」


エリトラはセフィに言うと、クロスの後を追いかけて行く。


「セフィちゃん、行きましょう」


エリスはセフィの前に手を差し出すと、


「何があるかはわかりませんけど、今回の依頼は1人で受けたわけじゃないんですから、何かあったら、みんなでフォローしますから」


優しく微笑みかけて言い、


「クー」


フィルは自分が守ると言いたげに胸を叩き、


「お、お願いします」


セフィはエリスの腕をつかみ、


「それでは行きましょう」


「はい」


3人は壁を通り抜ける。


「お、ちゃんとついてきたか」


エリトラは少し遅れながらも後をついて来たセフィを見てそう言うと、


「はい。ご迷惑をかけるかも知れませんがよろしくお願いします」


セフィはクロスとエリトラに向かい頭を下げる。


「……」


クロスはセフィの様子を気にする事なく、ランタンを前に出し奥を覗き込んでいると、


「クロスさんもよろしくお願いし……ふぇっ!?」


セフィはクロスに向かい頭を下げようとしてクロスの隣まで行って頭を下げようとするが、足元は今までの整備された通路ではないため、バランスを崩して倒れ込みそうになる。


「……お前は何がしたいんだ?」


クロスは表情を変える事なく、セフィの腕をつかんで、セフィが倒れるのを防ぐと、


「今までの通路とは違って天然の通路だ。さっきまでの感覚で歩くとケガをするぞ」


無愛想な口調のままだが、セフィに向かい注意しろと言い、


「は、はい」


セフィはクロスの言葉に慌てながらも返事をする。


「それじゃあ、進みましょうか」


エリスはクロスとセフィの様子を見てクスクスと笑うと先に進もうと言うが、


「待て」


奥をうかがっているクロスがエリスの言葉を静止し、


「何か気になる事でもあるのか?……そう言う事か」


エリトラはクロスが進むのを止めたのが気になったようで、奥を覗き込むと少し歩いた先には道がなく、急斜面の下り坂になっている。


「ずいぶんと急な坂ですね。滑って転んだら、痛そうです」


エリスはクロスとエリトラの隣に並び、下り坂を覗き込み言うと、


「………どうして、私を見るんですか?」


クロス、フィル、エリトラの視線がセフィに向けられ、セフィは苦笑いを浮かべながら聞き返すが、


「転がらないようにするにはどうするべきだ?」


セフィを無視して、エリトラはクロスとエリスに意見を求め、


「とりあえず、転んでも転がり落ちないようにどこかに命綱を縛っておけばいいんじゃないですかね? 帰る時はそれをつかんであがってきたら、良い訳ですし」


エリスは命綱は必須だと言い、


「先を見てくる」


クロスはセフィが転がり落ちても大丈夫なのか確認しに行くと言う。


「ですから、どうして、私が転がる事が前提何ですか!?」


セフィは声をあげるが、


「クー」


フィルはそれ以上は何も言わない方が良いと言いたげにセフィの肩を叩き、


「フィルちゃんまで!?」


セフィは声をあげると、


「私だって、坂道くらい転がらないで降りられます」


バカにされているのが不服のようで頬を膨らませて言い、


「みなさんが行かないなら、私が先におります」


軽く意地になっているようでそう言い歩きだしたところで、


「……あれ?」


クロスがランタンを持っているため、暗闇の中に足を出したせいで、足元の確認を怠ったため、早速、足首が変な方向に曲がり、


「ふぇぇぇぇぇ!?」


坂を転がって行く。


「……何と言うか。お約束な事しかしないよな」


セフィが転がって行ったのを見て、エリトラはため息を吐き、


「そうですね」


エリスは苦笑いを浮かべると、


「フィル、先に行け」


「クー」


クロスはフィルにセフィの様子を見て来いと言い、フィルは頷きセフィを追いかけて行く。



どうも、作者です。


セフィ、転がる。(爆笑)


なぜか彼女をいじめたくなるのは作者がSだからでしょうか?


後書きを書くのは久しぶり? もしくはこの作品は書いてないかも知れません。


ここ2、3日は集中して書きたいと思いますが約束はできません。

感想などをいただけると頑張れる気がしますので心やさしい方はお願いします。

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