story.86
「暗いですね」
鉱山に入るとセフィは暗闇に入り、目がなれていないせいかそう言うと、
「……黙ってろ」
クロスはセフィの反応が目障りなのかそう言い、持ってきたランタンに灯りを点ける。
「ランタンか? 鉱山なんだし通路に灯りを点けた方が楽じゃないか?」
エリトラはクロスがランタンに灯りを点けるのを見て言うと、
「エリトラさんがその費用を出してくれるなら、直ぐに点けますよ」
エリスは笑顔でエリトラに言い、
「……冗談は止めてくれ」
エリトラはエリスの言葉に苦笑いを浮かべるが、
「エリトラさんが費用を出してくれるみたいですから、盛大にいきましょう♪」
エリスはエリトラの言葉を気にせずに通路に灯りを点けようとし、
「クー♪」
フィルは灯りを点けるなら、任せろと言いたげに小さく火を吹き、
「あの、エリトラさんは無理だって言ってるんですけど」
セフィは苦笑いを浮かべながはフィルとエリスに言うと、
「セフィちゃん、ノリが悪いですよ。先はまだ長いんですから、楽しくいきましょうよ」
「クー」
フィルとエリスはセフィにノリが悪いと言うが、
「お前らのノリで大赤字を出したくねぇよ」
エリトラは額に青筋を浮かべながら、フィルとエリスに言う。
「エリトラさん、冗談なんですから怒らないでくださいよ」
しかし、エリスはエリトラの様子を気にする事なく言うと、
「……無駄話はそれくらいにしろ」
クロスはいつまでたっても先に進もうとしないメンバーに向かい言い、
「行くぞ」
ランタンを前に出して歩き出し、その後ろを4人は追いかけて歩く。