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story.59

「……何をするんですか?」


クラウドは自分が間違った事をしているとは思っていないため、クロスを睨みつけたまま言うが、


「悪いな。俺にはあんたの味方をする義理はない」


クロスは視線を逸らす事なく言い、


「俺としてはあんたを殺しても良いんだが、あんたはここで命を落としても良いのか?」


クロスはクラウドなど相手ではないのか殺気を込めながらも淡々とした口調でクラウドに言うと、


「モンスターをかばうなど、あなたは何を考えているんですか?」


クラウドはクロスの質問に質問で返し、後方に跳ぶとクロスに向かい剣を向ける。


「クラウド先輩、クロスさん、止めてください!!」


セフィは2人の間に割って入り、2人を止めようとするが、


「……セフィリア、どきなさい。モンスターをかばうこの男も邪悪です。この男は生きていても平和の妨げにしかなりません」


クラウドはフィルとともにクロスを邪悪と判断する。


「クラウド先輩、落ち着いてください。フィルちゃんはモンスターじゃないって言ってるじゃないですか。竜精って言う精霊の一種なんです」


セフィはクロスとクラウドの無意味な戦いを止めようとフィルがモンスターではないと言うと、


「竜精?」


クラウドはフィルを見て言い、


「クー」


フィルは胸を張る。


「フィルちゃんはモンスターなんかじゃないんですよ。クラウド先輩の勘違いなんです。ですから、こんな事を止めてください」


セフィはクラウドを止めようとクラウドが勘違いをしていると言うと、


「……わかりました。私の勘違いだったようです。申し訳ありませんでした」


クラウドはセフィの様子にセフィの言葉を信じたようで素直に自分の非を認める。


「……」


クロスはクラウドの態度に何も言う事なく剣を鞘に戻すと、


「失礼しました。私はセフィリアと同じ教会に属しています。クラウド=ハルバードです」


クラウドはクロスに向かい名乗るが、


「……あんたとなれ合うつもりはない」


クロスは基本的に教会に属している人間を信用する気はないため、クラウドに向かい言い、


「知り合いがいたなら、もう良いな。フィル、行くぞ」


クロスはフィルを呼び歩き出すと、


「クー」


フィルはセフィとの一時の別れを悲しむような表情をしながらもクロスと一緒に人ごみに消えて行く。



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