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story.50

「……何のようだ?」


クロスは追いかけてきたセフィを見て言うと、


「私、お金がなかったんですぅ」


セフィは宿泊費が足りないと言い、


「……」


クロスはセフィの様子に頭を押さえながらため息を吐く。


「それで、これを売りたいんですけど、良いお店ってないですかね?」


セフィは剣を売りたいと言い、


「……ついてこい」


クロスはいろいろと諦めたようでセフィを連れて歩いて行く。


武器屋


「いらっしゃい」


クロス、セフィ、フィルの3人がクロスの馴染みの武器屋に入ると、クロスやセフィと同年代の少年が店番をしている。


「ん? クロス……」


セフィはクロスが連れてきたセフィをみて、ニヤニヤと笑うと、


「アルト、変な勘違いをするな」


クロスは少年の名前を呼ぶと、もう何度目になるかわからない、このやりとりに疲れたようにため息を吐き、


「こいつの剣を買い取って欲しいんだ。後は俺に使えそうな剣はないか?」


この店にきた理由をアルトに伝える。


「まぁ、それが仕事だから、喜んで買わせて貰うけど、お前はいつもエリスのところに修理に出すだろ」


アルトと呼ばれた少年は首を傾げるが、


「急な仕事でな。直して貰ってる時間がない」


クロスは簡単に言うと、


「そう言う事か」


アルトは納得したようで、数本の剣をクロスに渡し、


「こいつはエリスの新作だ。あいつも良いものを打つようになってきただろ♪」


剣を誉める。


「あぁ……」


クロスは真剣に剣を選んでいるようでアルトの言葉に適当に返事をすると、


「それで、剣を見せて貰って良いかい?」


アルトは苦笑いを浮かべながらセフィに向かい言う。


「はい。お願いします」


セフィはアルトに剣を渡すと、


「……へぇ」


アルトはセフィの剣を鑑定しはじめ、


「こんなものかな?」


セフィに値段を提示する。


「こ、こんなに良いんですか!?」


セフィはアルトが提示した値段に驚きの声をあげるが、


「……アルト、安く買いたたこうとするなよ」


「クー」


クロスとフィルはアルトがだいぶ安く見積もったと決めつけているのか値段を見る事なく言う。


「いや、こんなもんだ」


アルトは平然と言い切るが、


「その剣はリシェルも見てるからな」


クロスがリシェルの名前を出すと、


「……あいつが見てんのかよ」


アルトはリシェルの名前を聞いて観念したのか買値をあげ、セフィはその値段でアルトに剣を売る。



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