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story.47

「まぁ、考えてくれるかい」


パナシェはセフィとエリトラにそう言うと、


「クロス、仕事を依頼したいんだが」


真面目な表情になり、クロスに言う。


「俺じゃなくて、ギルドの人間に任せろよ」


しかし、クロスはパナシェの依頼を断ろうとする。


「そう言うなよ」


クロスの態度にパナシェは苦笑いを浮かべながらも、


「ギルドに調査依頼がきたんだけど、動ける人間がいなくてさぁ」


クロスに引き受けろと言う。


「……失敗が続いているわけか」


クロスはパナシェの様子にこの依頼にギルドに登録している冒険者を派遣したようだが、上手くいっていないと判断したようでパナシェに向かい言うと、


「まぁ、そう言う事だね」


パナシェは苦笑いを浮かべて答える。


「中堅あたりの冒険者でもできると判断していたんだけど、違ったみたいでね。上級者の冒険者を回そうとも思ったんだけど、今は空いてるのがいなくてさ」


パナシェは苦笑いを浮かべたまま状況を素直に話すが、


「今は無理だな。俺もこう言う状況でな」


クロスは自分の剣をパナシェに渡すと、


「これはまた、ずいぶんと使い込んだみたいだね」


パナシェは刃こぼれしているクロスの剣を見て苦笑いを浮かべる。


「……あぁ。不本意ながらこいつをエリスのところに持って行かないとならない」


クロスは自分の剣を持っていくところがあると言い、


「修理が終わるまで、俺は仕事をする気ははい」


しばらくは依頼は受けないと言うが、


「エリスのところに持って行くなら、依頼を受けといた方が良いと思うよ」


パナシェは楽しそうに笑いながら言う。


「……何?」


クロスはパナシェの言葉の意味がわからずに怪訝そうな表情で聞き返すと、


「依頼は元々、エリスが所属している鍛冶師の組合からなんだ。今まで使っていた鉱山の奥から遺跡が発見されてね。奥から何かの唸り声が聞こえるって言うんだ。そこから出てくるモンスターは鉱山と変わらないし、3回ほど中堅を派遣したんだけど、3回とも失敗。鍛冶師の組合でも数回探索に行ったみたいだけど、唸り声の原因がつかめない」


パナシェは依頼内容をクロスに説明しはじめ、


「……それを俺1人で行けと?」


クロスは中堅クロスの冒険者達が失敗している依頼を1人で活動している自分に回す理由が納得いかないようでパナシェに聞き返すと、


「そうだね。クロスでも1人じゃ不安だから……」


パナシェは少し考えるような素振りをした後、


「2人について行って貰おうかな♪」


パナシェはセフィとエリトラを見て笑いながら言う。



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