story.33
「……いや!?」
セフィは腰が引けていたせいか、その攻撃に驚き足が動かずにその攻撃を剣で受け止めようとするが、
「ぐふ」
フィルの炎が肉食獣に向けられ、
「クー」
セフィに向けられた爪は止まり、今度はフィルに向けられる。
「フィルちゃん!?」
セフィはフィルに助けられながらも腰が抜けたようで地面にへたり込んでしまうと、
「死にたく無かったら、立て」
クロスは近くまで戻ってきてたようで、そう言うとセフィの前に現れ、
「……クマか? とりあえずは食料確保だな」
セフィとフィルを襲っていた肉食獣を見て言うと、
「クー♪」
フィルはその言葉に返事をし、
「……な、何を言ってるんですか!?」
セフィはクロスとフィルの様子にそんな事を言ってる状況じゃないと言いたいようで疑問の声をあげるが、
クロスとフィルはセフィの言葉に反応する事なく、クマに襲いかかる。
(一撃でも喰らうわけにはいかないな)
クロスは襲いかかる鋭い爪を交わしながら、
(……この剣じゃ斬れないか)
刃の欠けた剣で斬りつけて行くが、クマの硬い皮膚はなかなか斬り裂けないようで細かくクマの皮膚に傷をつけて行くが致命傷をつける事はできず、
「クー」
フィルはクロスがクマの攻撃を一手に引き受けているため、炎を吹く準備を始め、
「クー」
準備ができたようでクロスに向かい合図をすると、クロスはクマの爪を交わし、一歩後方に飛ぶと、
「ぐわぁぁぁ」
フィルの炎がクマを襲いかかり、クマはあまりの熱さに地面を転がる。
「とどめだな」
クロスはこちらに攻撃をする余裕がなくなったクマの眉間に剣を深々と差し込むとクマはその活動を止める。