story.13
「嬢ちゃんがか?」
店主はセフィの言葉に少し考えると、
「……坊主と組むなら、請けても良いぜ」
苦笑いを浮かべながら、クロスと一緒なら、セフィに任せても良いと言うと、セフィは間髪も入れずに、
「クロスさん、請けましょう!!」
セフィは何故かクロスとともに依頼を請ける気で、クロスに向かい言うが、
「……何で、お前と組まないといけない?」
クロスは当然、呆れたような表情でため息を吐く。
「クロスさんは人として、色々と気づかないといけない事が多すぎます。それを教えるのが、私の役目です。そもそも……」
セフィは熱く拳を握りしめ、クロスに向かい説法を始めるが、
「……おい。昨日のザコ」
クロスはセフィの説法を聞く気はなく、頭を押さえながら、昨日、クロスに向かってきた男を呼びつけるとセフィを指差し、
「これ、持ってけ。話の邪魔だから」
男にセフィを連れていけと言うと男はクロスに逆らえるわけもなく、黙って頷きと、セフィを引きずって行く。
「良いのか?」
その姿を見た店主は苦笑しながらそう言うと、
「腕がたつのが条件だろ……あいつを連れてってもダメだろ」
クロスは疲れたようなため息を吐く。
「確かにな」
店主はクロスの言葉に苦笑いを浮かべながら頷くと、
「なら、他に手頃なものはないか?」
クロスは他に依頼がないかを店主に確認するが、
「お前のレベルに出せるのは無いな。護衛と遺跡調査くらいだな」
店主は数枚の依頼書をクロスに渡す。
「……やっぱり、こんなもんだよな」
クロスは依頼書を見て考え始めると、
「別にこんなところで探さなくても良いだろ。お前なら、よそでいくらでも仕事があるだろ」
店主はクロスがこの町で仕事を探しているのを疑問に思い聞く。
「……まぁな」
クロスは依頼書に目を通しながら頷くと、
「何か入り用か?」
店主はクロスに何かあったのか気になったようで、聞き返す。
「親父の墓の前に小屋を建てようと思っただけだ。それで、前に聞いた費用だと手持ちが足りない」
クロスは店主に隠す必要などないと思っているようで素直に話すと、
「あいつに借りれば良いだろ?」
店主はクロスの知り合いに心当たりがあるようでクロスに言うが、
「……足を洗った人間に迷惑はかけられない」
クロスははっきりとした口調で言い切る。
「あいつは気にしないだろ」
店主は引かずに返す。