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食パンをかじる

作者:
掲載日:2026/02/11

皆さんこんにちは。

 トースターでパンを焼く。

 トースターは、その前面に左右二つのつまみと窓がある。つまみの左側は温度を決めるもので、つまみの右側は約時間を決めるものだ。窓からは中が見えるようになっている。

 パンは食パン。スーパーで良く売ってる6枚切りの超熟。まだ袋に入っている。白くてもちもちしていておいしそうである。

 まず袋から取り出す。食パンを一枚。パンを「枚」で数えるのには違和感があるが、食パンだけは「一枚」だろう。つまり、ディオは人のことをパンではなく食パンにたとえたのかもしれない。残った五枚の食パンは袋を押さえて空気を抜いてから、開け口をくるくるまいて縛っておく、乾いた食パンはおいしくない。

 さて、取り出したパンをトースターの中に入れる。網の台の上に置くのだ。左のつまみは250度。時計回りにぐるりと回す。右のつまみは3分。こちらは一度10分まで時計回りに回してから、反時計回りに7分戻して、三分の位置にもっていく。良く知らないが、こうした方がいいと、昔、祖母が言っていた。

 トースターの窓からパンを見ながら少し待っていると上下の電熱線が徐々に、いやジョジョに赤くなっていく。食パンも少しずつ焼けてくる。白色がきつね色に変わる。右のつまみも時間が減っていく。

 二分。

  一分。

  チンと高い音が鳴って目盛りがoffになる。

 トースターから、食パンを取り出す。そして一口、なにもつけずにかじる。 サクっというか、ザクっとというか、かじる音が心地よい。そしてかみしめる。こめかみが動いてくのを感じる。甘みも感じる。口の水分が持っていかれるから、苦労して飲み込む。この、のどが詰まるような感覚。悪くない。もう一口。ザクっとやる。二口目は耳じゃないから、やわらかい。もちもちしている。耳よりこっちの方が好きだ。そして少し、のどに詰まらせつつ飲み込む。少し甘い。温かいうちに、サクサク、ザクザクやる。

 トーストを何もつけずに食べるのは久しぶりだ。けれどこうしてたまにやってみるのも良いものだ。

  私は今まで食った食パンの枚数を覚えてはいない。しかし、せっかく食べるのだから、一枚一枚を美味しく食べたいものだ。

それでは。

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― 新着の感想 ―
夢中になって拝読いたしました。 独特な擬音使いが実に見事で、最後まで一気に読み進めてしまいました。次回の新作も楽しみにしております。
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