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輝く彼女と星間飛行(スタートラベル)  作者: 鋼我
第一章 星の世界へ
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最悪の眠り、最悪の目覚め

 ここで、彼について語っていこう。彼の名はカイト・カスカワ。漢字では粕川快人と書く。彼は十八歳になるまで、自国の一般的青年と大して変わらぬ生活と人生を送っていた。


 裕福ではないが生活に困らぬ家庭に生まれ。小中高と学生生活を送り。大きな事故や病、特筆するべき不幸もなかった。そんな彼の人生が一変したのは、高校卒業が見えてきた十二月の事だった。


 より正確に語るならば、一変したのは彼の人生だけではない。地球に住むすべての生命の運命が、その日激変した。宇宙から、星の海を渡る船団がやってきたのだ。


 ドレイクの方程式、というものがある。簡潔に説明すれば、地球を含む銀河系の中に人類とコンタクトできる技術を持つ生命の数を算出するものである。


 星の数はまさしく天文学的数字。しかし生命体が成長し文明を作れるレベルの惑星が自然発生しうる確率を考慮すると、その数字は途端に下へ向けて真っ逆さまに落ちていく。それに加えてその技術が星の距離を越えうるまで高まり、地球を見つけられるかという所まで含めるとなれば。さながら広大な砂漠の中で一かけらの宝石を見つけるようなもの。夢物語のレベルにまで確率が落ちるのは、数学にろくに触れていない者でも容易に分かる。


 その夢が現実になったのだから世界は当初、驚愕と喝采に包まれた。未知の知的生命がやってきた。宇宙時代の幕が開く。閉塞感が地球世界を覆っていただけに、新たなソレへの期待はすさまじいものだった。


 未知の勢力と接触することに、不安や警戒はもちろんあった。だが、極めて低い確率を超えて地球にやってきた存在だ。相応の知性と理性を持ち合わせていると期待するのを過度であるというのは酷な話だ。


 しかしラヴェジャーは、あらゆる期待を裏切り予想の底を抜いた。一切の対話を必要とせず、初手で略奪し始めたのだ。当然、地球国家は抗った。戸惑いもしたが、そのための準備もしていたのだ。


 しかし悲しいかな。しょせんは一つの惑星の上で、単一種族が積み上げた技術である。数万年、星間国家がしのぎを削り合ってうまれたソレには太刀打ちできるはずもない。たとえ略奪してきた装備であっても、格差がありすぎた。


 地球の軍隊は、雑に蹴散らされた。物資や資源、なにより民間人が巻き込まれても全くお構いなしだった。ラヴェジャー側からしてみれば、配慮する意味も価値もなかった。たくさんいるし、たくさんある。潰れても違うものを拾えばいいじゃないか。そんな意識である。


 ラヴェジャー飛来から一か月。状況に希望はなく、ただ蹂躙と略奪が続いていた。最初の二週間で多数の戦力を失った地球側は反攻を停止。防衛と民間人の避難誘導に注力する。それすらも思うようにいかず、被害は増え続けた。


 そしてその日、カイトの住んでいた街にもラヴェジャーの宇宙船が侵攻してきた。人々は逃げ惑った。建物の中も、シェルターや地下鉄の中も無意味である。分解光線で解体され、諸共宇宙船に吸い込まれてしまう。場合によっては殺されて、ゴミと一緒に排出される。


 宇宙船に入って、助かったものはほとんどいない。船から逃げるのが、唯一確かな方法だった。カイトもまた逃げた。


『ハアッ、ハアッ……くるな、くるな。くそ、電話に出てくれよ!』


 家族と連絡を取ろうとしたが、繋がらない。回線が混雑しているのだろうと分かってはいるが、納得できるはずもない。カイトはいったん諦めて、逃走に集中した。地方都市、栄えているという言葉が絶えて久しい田舎。その商店街を、多数の人々が逃げ惑っている。


 都市部から逃げてきた人々を宇宙船が追ってくる。地元の大人たちはそれを恐れていた。排斥する声が出ないでもなかったが、具体的行動など誰も取れなかった。そんな労力も権力もなかった。そして今日という日を迎えた。


『いやぁ!? たすけて、おかーさん、たすけて!』


 少女の悲鳴が、背後から聞こえた。振り返るべきではない。わずかに冷静な部分がそう判断するが、恐怖と感情が振り返ることを選択させた。


 涙を流す少女が、空中に吸い込まれていく。女性の悲鳴も聞こえる。彼女の母親だろうか? そして、すぐにそんなことを考えている余裕もなくなった。カイトもまた、身体が地面から離れたのだ。


『うわ、わあああああ!?』


 分かりやすい光線など、宇宙船は出してくれなかった。不可視のパワーによって、空中に浮かぶそれへ吸い込まれていく。カイトは、生まれ育った街を始めて空から見下ろした。それは新鮮な刺激だったが、当然楽しむ余裕はなく。恐怖と混乱に包まれたまま、宇宙船の中へと拉致された。


 そこは、薄暗く広い部屋だった。天井に輪の形の機械が据え付けてあるが、カイトにはそれが何かわからない。彼らを地上から吸い寄せた力場操作装置であるなどと、分かるはずもない。


 そうやって周囲を見渡して、ラヴェジャーを始めて目の当たりにした。古いUFO番組のネタだった、小柄の体格の異星人を。


『リ、リトルグレイ……!? 本当にいたのか、ガァ!?』


 全身にしびれが走って、動けなくなった。ドローンに装備されたスタンガンに撃たれたのだ。そのまま、物を運ぶように運搬される。人体であることを全く考慮していない。カイトと同じように捕まったものなどは、この移動の最中に怪我をしたものまでいた。


 そして、長方形の箱に放り込まれた。機械的であり、なんらかの装置であること以外はカイトにはわからない。密封された途端、ゲル状の液体が流し込まれ始めた。


『なんだこれ!? 助けて、だれか! グレイ! 聞こえてるのかおい!』


 しびれが残っている為、まともに動くこともできない。ほどなくして液体は装置を埋め尽くした。息もそれほど長くは止めていられない。肺に入る。咳き込む。初めは苦しかったが、窒息はしなかった。


 昔のアニメでこんなのが出たな、と思えたのはわずかな時間だった。液体が急激に熱を失っていく。当然、カイトの身体も冷えていく。


(さむい。なんだこれ、眠くなってきた。一体これから……)


 そこで、カイトの思考は闇に落ちた。長く、長く、夢も見ずに。


 そして再び意識が浮かび上がると、何もかもがおかしかった。目は開かず、身体は動かず、息も苦しい。思考はまとまらず、全身の神経が鉛になったかのように鈍い。


 浮き上がり始めた意識も、今度は永遠の闇に落ちそうになったその時。全身を、ここまでの生涯で感じた事のない激痛が覆った。


(ああああああああああああああああああ!?)


 例えるならば、あらゆる神経に針を刺されたかのよう。爪の間に差し込まれるかのような痛みが、あらゆる場所から発せられた。


 悲鳴を上げることができたら、全身の力を持って放っていた。それほどの痛み。その衝撃で、意識が完全に覚醒する。同時に、息苦しさも改善され始めた。鉛のようだった体の感覚も、わずかながら戻ってくる。


(なんだ、これ。どうなって)

『この言葉が、届いていますか?』


 新たな感覚が、カイトにもたらされた。一番近い表現をするならば、目を閉じているのに文字が見える。状況を把握できない彼には、混乱の元を増やすだけだった。


『もし、届いているのならば返答を入力してください。声ではなく、データで』

(データ? 入力? ……キーボードのように?)


 彼は試してみることにした。キーボードをイメージして、入力しエンターを押す。


『あいうえお』

『入力を確認しました。意思疎通は可能ですか?』

『何これ、どうなってるの?』

『詳細を説明するには時間がありませんので簡潔に。まず、貴方は死にかけています。長期間のコールドスリープと、雑なシステムメンテナンスが貴方の身体を適切に保存しませんでした』


 表示された文字を、カイトはしばし眺めた。理解と納得を拒む内容だった。


『続けてもよろしいですか?』

『よくない。これ本当? 何でこんなことに?』

『それではラヴェジャーについて簡単にご説明します』


 ここでカイトは、初めて彼がリトルグレイと認識する異星人についての知識を得た。辺境宇宙を渡り歩く略奪種族。傲慢で、他種族を搾取対象としか見ないその性質。そしてラヴェジャーを利用する勢力についても。


『ラヴェジャーはいわゆる宇宙海賊等と交易を行います。誠実さなどというものは最初から持ち合わせていないので、往々にして取引は失敗します。結果、不良在庫を抱えることが多々あります。アーシア人……地球人もまた、奴隷として販売するために捕縛されました』

『奴隷』

『はい。貴方がた地球人の多くは、様々な種族に売られていきました。しかし、売られなかった人々……在庫は一定数ありました。長い年月でその在庫も売られていきましたが……そうでない扱いを受けた人々もいました。そもそも品質管理という意識がラヴェジャーにはありません。装置の破損、管理不行き届き、事故などでそのまま命を落とした人々も数多くいました』


 なんだそれは。ふざけるな。カイトの中で、怒りが芽生えた。これまではあまりにも衝撃的な体験と情報で、そこまで及ばなかったのだ。


『そして、いつしか在庫を抱えている事すら忘れられました。……貴方は、その最後の在庫。売れ残りの、廃棄品なのです』


 あまりのことに、言葉もなかった。感覚の鈍さを上回る、怒りの血潮が巡り始める。


『そして、廃棄されたからこそ貴方を回収することができました。我々は、貴方たちを解放し救出するリソースが無かったのです。見殺しにしてしまった件については、謝罪いたします』

『あんたは、誰だ。死にかけた俺に、何をした?』


 思考は怒りに鈍りつつあった。それでもまだ何とか、この疑問を出力した。


『情報開示が遅れました。我々はハイ・フェアリー。電子知性です。演算システムの中で独立した思考をもつ知性体です。現在は、ラヴェジャーのシステム内に潜伏しています。どうぞフェアリーとお呼びください』


 この言葉には、カイトも怒りを忘れて驚いた。地球でも大分AI技術は発展していたわけだが、流石に意識をもつAIというのはまだフィクションの存在だった。疑いが脳裏をかすめたが、自分の置かれている状態を思い出す。すでに現状が、地球人類の技術を超えている。ラヴェジャーの事もある。仮に証拠を出されても、それを正しく判断できるだろうか?


『貴方への処置ついては、我々の状況を説明するべきでしょう』


 自称AIが端的に説明する所によれば。フェアリーたちは同じ船に乗っていたが、戦闘で航行不能になってしまった。復旧作業をしていた所、ラヴェジャーに発見されて捕縛されてしまう。


 船ごと運ばれたのは、ラヴェジャーの基地。脱出するためには船が必要。自分たちの船を解放できれば脱出できる。しかしAIだけではそれもかなわない。自分たちのできない所を補ってくれる、協力者を探していた。


 本当にシンプルな説明だった。カイトも疑問は多々あったが、それは飲み込んだ。自分が瀕死の状態であるならば、フェアリーというAIは命の恩人となるからだ。半信半疑ではあるが、事実がはっきりするまで失礼をするのは躊躇われた。


 質問は最低限、状況を動かすために。カイトは入力する。


『瀕死の俺に何ができる?』

『はい。貴方にした処置が、計画の鍵となる道具です。レリックについて……説明している時間が無いので、これもまた簡単に』


 曰く、星間航行を可能にする技術があるこの世界でも特別でレアな装備がある。ラヴェジャー達はそれを複数保有している。その中の一つ、暴乱細胞レイジセルをカイトに装備させた。瀕死の人間の生命維持すら可能にする特別な装備とのこと。


『あくまで生命維持。治療ではありません。貴方には治療が必要ですが、現状それを施す余裕も設備もありません。その為には、ここを脱出する必要があります』

『助かりたければ、手助けしろと。その特別な装備とやらを使って』

『その通りです。その行動は、私たちの解放にも繋がります。このまま、メンテナンスがろくにされていないシステムの中で身を潜め続けていても消滅を待つだけなので』

『一蓮托生ってわけか』

『質問。一蓮托生の意味を入力してください』


 相手が地球人でないことをカイトは忘れていた。そもそも、なんで日本語が通じているのだろうかと新たな疑問が浮かんだが、今聞くべきことではない。


『死ぬときは一緒とか、そういう意味だ。それから、協力の件は了解だ。言っておくけど、俺はただの一般人だ。戦いの経験は全くない。それでもいいのか?』

『あなたが装備した暴乱細胞は、それを十分に可能にします。我々はそれを使えないので。それでは、さっそく使用を開始してください。まずは、外部カメラを作成からです。現在の入出力の延長でそれが可能になるはずです』


 作成、とはどういう事だろうか? フェアリーに聞けば、暴乱細胞というものは機械的なものならばほぼ何にでも変形するという。なるほど、特別な宝などといわれるわけだとカイトは納得する。入力と同じ方法、と意識してカメラをイメージした。目の位置に、同じように働くカメラを。


 システムは、タイムラグ無しで反応した。わずかな動きと共に、外部の映像が見えるようになった。今まで真っ暗闇だったのに、唐突に現れたそれに若干驚く。そして見えてきたものに、カイトの思考は停止した。


 そこは薄暗く、しかし広い部屋だった。学校の体育館よりも広いその場所は、工場のようだった。映像はすぐに光量補正がかかり、はっきりとした姿をカイトに見せた。


 人が倒れていた。一人ではない。何人も、何十人も。もしかしたら百人以上かもしれない地球人が、無残に打ち捨てられていた。


 死んでいた。腐っていた。欠けていた。ゴミのように、いや実際そういう扱いなのだろう。先ほど、フェアリーは廃棄という話をした。怒りで鈍っていたし、突飛な話すぎて実感がなかった。カイトの目の前にある光景が、廃棄の現実。


 見た事もない羽虫が、宙を飛んでいる。人々の死体にも、よくわからない虫がたかっている。おぞましい事に、それらはまだましな部類だ。別の場所には、明らかに人の形を保っていない死体が転がされている。


 腕が多い。頭が多い。体の一部がアンバランスかつグロテスクに肥大化している。他人同士で繋げられている。人体の上に別人が生えている。腕や足が、異星の生物のそれへ置き換えられている。


 人に対する扱いではない。命の尊厳というものをことごとく足蹴にしてる。その確固たる証がこの場だ。ここはただのゴミ捨て場ではないと、システムが告げる。


 ではなにか。有機物分解工場である。生ものを集め、薬品その他で分解し、植物の肥料に変えるリサイクル工場。今も工場は無慈悲に稼働し、集まった『廃棄品』を細かく分解している。


 カイトは、声の出せぬ身体で叫んでいた。吠えていた。泣いていた。おぞましい光景に悲鳴を上げた。あまりの扱いに怒っていた。失われた命を嘆いていた。それらが一体となって彼を震わせていた。


 そして彼は見た。解体機械のすぐ近くに、小さな手が力なく転がっているのを。身体は見えない。他の死体に埋まっているのか、それともその部位しか無いのか。脳裏に、少女の泣き声がリフレインした。母親に助けを求める、あの声が。


 飛び出そうとした。身体は動かない。どれだけ唸っても、指一本動かせない。だったら別の方法を取るしかない。カメラを作れるくらいなのだ、移動する機械だって作れるはずだ。


 カイトは、煮えたぎる頭で暴乱細胞レイジセルとやらがどんな形をしているのかを把握した。必要なのは、入出力だ。データが欲しいと入力すれば、返ってくる。求めた情報はすぐに開示された。


 端的に表現すれば、それはデカいスライムだった。あるいは、大型の寝袋とでもいえばいいのか。ともかくそれがカイトを覆っている。これで動けるはずもない。


 足が、そして腕が必要だ。彼の手足を包み、代わりに動くそれが。スライムモドキは優秀だった。すぐさま、望んだとおりの形に変化した。操作は、初め苦労した。上体を持ち上げるのにも、いちいち入出力が必要だった。


 しかし、それもすぐに解消された。一度行った動作はスライムモドキが覚えてくれた。類似する行動も、最初ほど手間を取らずに動けるようになった。動き始めて三十分ほど経っただろうか。普通に歩く分には自分の身体のようにできるようになった。


 試しに、自分の全体像を改めて確認する。真っ黒なタールでできた不気味な怪物がそこにいた。


『お見事です。もっと手間取るかと思っていました』


 カイトの試行錯誤を黙って見ていたフェアリーがメッセージを送ってきた。深呼吸したかったが、それすらままならない。幸いというべきか、作業に集中したおかげで爆発するほどの激情は勢いを弱めていた。もちろん、消えてはいない。一生消えないだろうとカイトは思った。


『それで、なにをすればいい? 正直、あまり長くはもちそうにない。俺も、こいつも』


 少しづつ、何かが削れていく感覚があった。身体を支えるコレが、カイトの意識を繋ぎとめているのは感覚的に理解している。そしてそれにも限界があるとも。


 さらにいえば、この暴乱細胞とやらも稼働限界があるようだ。試しに残存エネルギーを表示させるようにしてみれば、のこり30%と出た。とても余裕があるとは言えない。


『ナビゲーションします。補給しつつ、ラヴェジャーが保有するレリックを奪います。最終目標は、宇宙船の解放です』


 フェアリーのメッセージを受け取った直後、カイトの意識に触れるものがあった。目覚めてから彼の常識を超える経験ばかりだったが、これはその最たるものだった。


(おねがい。たすけて)


 それは弱く、儚いメッセージだった。勘違いかと思ったが、それにしてはイメージが焼き付いている。なまじ怒りに煮えたぎっていたからこそ、はっきりと違和感があった。


『フェアリー。いま、不思議なメッセージを受け取った。何か知っているか?』

『我々は感知できません。ですがおそらく、救出するべきお方からのものかと。我々が脱出するために不可欠な存在です。詳しくは、移動しながら説明します』


 カイトは、改めて有機物分解工場を眺める。あの小さな手は、とっくに見えなくなった。人々の亡骸は、無慈悲に処理されていく。


『一つ確認したい。手伝えば俺たちは助かる。それはわかった。ラヴェジャーはどうなる? お宝が盗まれてそれで終わりか?』


 許せない。このままにしておけない。報復しなければならない。復讐しなければ、腹の虫がおさまらない。カイトは人生で、これほどまでに他者を害したいと思った事はなかった。


『一言で申し上げますと、破滅します』

『最高だ。やろう』


 カイトは最後にもう一度だけ、惨状を目に焼き付けた。自分と同じ境遇だった人々を。自分もまた、この中の一人だったのだと。


(天国で見ていろよ。たっぷりやり返してやるからな)


 たとえ誰一人望んでいなくても、自分はやるのだ。カイトは怒りを込めて最初の一歩を踏み出した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 新作ありがとうございます。 [一言] 地球滅んでる? コールドスリープで何百年位経っているのか気になります。
[一言] 立て、鉄の男よ。 だなぁ
[良い点] 主人公の状況(ハンドアウト)開示、地球が想像以上にひどいことになってた! [気になる点] ラヴェジャー、ゴブリンより能力と保有技術は上等だった。頭がいい分ゴブリンより質が悪いモノだった。 …
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