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レベル1の勇者は悪役令嬢に追放させられたので、王様倒してスローライフを目指します! ~瞬間装着は外れスキルじゃありません!~  作者: 三原みぱぱ


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第58話 王都到着

 超加速トレーニングシュミレーターで目が覚めたカイルは、その手に指輪がある事に気がついた。

 指輪をポケットにしまうとカイルは、まず、ドギちゃんに確認した。


「あれからどのくらい時間が経ちましたか?」

『208時間34分です』

「約8日半ですね」


 カイルは即座に答えた。


「ネーラは回復しましたか?」

『まだ、昏睡状態です。状態はまだ油断できません』

「わかりました。ネーラをよろしくお願いします」


 カイルは心臓から取り出された鍵を手に取ると、ドギンラから外に出た。


「蒸着!」


 カイルはコンバットスーツを装着して、ナビちゃんにエネルギー残量確認すると、500%程度になっていた。ドギちゃんがエネルギーの一部をコンバットスーツに充填していてくれたのだった。

 カイルは急いで王都へと移動した。


~*~*~


 王都の近くまで来ると、カイルは目立たないようにコンバットスーツを解除した。

 王都に来るのはノアールとメイ、カイルの三人で逃げ出して以来だった。

 あの時は王都の大きさや人の多さに驚いていて圧倒されていたが、今は全くそんな気持ちはなかった。

 カイルはゆっくりと街を抜けて城の入口へとやってきた。


「何者だ! 止まれ!」


 カイルよりも頭ひとつ背の高い屈強な門番二人が槍を手に、カイルを止める。

 以前、門番を見たときはなんて頼もしい人達だろうと思ったが、今のカイルの目にはなんとも儚げで頼りなく見えた。こんな門番が何十人いようと全く怖くなかった。

 しかし、ノブナガを、そしてノアールに会う必要があった。


「僕の名前はカイルと申します。ノブナガ殿に面会をお願いします」


 門番はカイルをジロジロと見て言い放った。


「光の勇者殿は忙しい身だ。貴様のような子供がたやすく会える相手ではない。帰れ!」

「僕はノブナガ殿から呼ばれているんです。取り次いで貰えないなら、勝手に探しますからそこを通してください」

「光の勇者殿がお前なんぞを呼ぶはずがない。嘘をつくな!」


 カイルは門番の態度に少しイライラし始めた。


「分かりました。取り次ぐ気がないなら勝手に探します」


 そう言ってカイルは城の中に入ろうとする。当然、門番はそうさせまいと槍をカイルに向けると、門番は吹き飛んだ。

 もう一人の門番は何が起こったのか分からなかった。相方が勝手に吹き飛んだようにしか見えなかった。

 しかし、カイルが城に入ろうとしているのを見て叫んだ。


「くせ者だ!」


 そう叫んで、笛を鳴らした。

 カイルはそんなことを気にすることなく門を抜けて庭へと入ると、あちらこちらから槍や剣を持った兵士達がやってきた。

 襲いかかる兵士をカイルは歩きながら投げ飛ばしていく。

 まるで子供と大人の戦い。実際には逆なのだが、そう表現するのが一番良い状態だった。

 そんな中、ある兵士が叫んだ。


「こいつ、闇の勇者だ!」

「なに!? 不意打ちで土の勇者様を倒し、敵前逃亡をした最低の勇者か!」

「確か、闇の勇者はレベル1だろう。なんでこんなに強いんだ?」

「そんなの知るか! どちらにしろ、こいつは逆賊だ! ここを通すわけにはいかない!」


 カイルが二十人ほど倒した時、兵士達はカイルを遠巻きに囲んで様子を見始めた。


「曲がりなりにも勇者のひとりだ。普通の兵士が敵うはずないだろう。どけ! オレが相手をする」


 その兵士の壁の向こうから龍が巻き付いたような装飾の槍を持った男が現れた。

 赤い髪は炎のように逆立ち、兵士達よりも一回り背が高かった。少し暑苦しそうな顔の男が槍をカイルに向けた。

 道を空けた兵士がその男に声をかけた。


「火の勇者様、お気をつけください」

「誰に口を利いているんだ? 火の勇者カンナヅキ・エンカ参る」

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