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70 自分磨き

(A;´・ω・)フキフキ;;;;;;

琥珀を通りすがりに助けてから、俺は本屋へと向かっていた。目的は漫画やラノベ……などではなく、将来を見据えて資格関係の本を探しに来たのだ。


浪川の家でのアルバイトと新聞配達、部活のテニスと体を鍛えることに関してはそこそこ充実してる。まあ、1番は浪川の家でのバイトだろうね。お茶くみとか雑務以外にも喧嘩の仕方とかも教わってるし。


そんな訳で、頭の方も少しは鍛えたいので自主的にこうして参考書を求めて来たのだ。琥珀との甘い時間のためには苦手なことでも得意にならないとダメだ。まあ、絵に関しては琥珀は「可愛い絵だね」と言って微笑んでくれるのがなんとも複雑だから上手くなりたいけど、いきなり上手くはならないのでいずれかな。


「あの……すみません」


そんなことを考えて歩いていると、後ろから声をかけられた。振り向くと女性がいて、唐突に聞いてきた。


「貴方は今、幸せですか?」


……宗教の勧誘かな?まともに相手をするのは無駄だけど、着いてこられても厄介だ。


「生憎と俺には女神がついてるので」

「女神?」

「天使でもあるかな」


俺は懇切丁寧に琥珀とのイチャイチャを説明する。だんだんと涙目になっていく女性だが、知ったことか。そうしてしばらくして逃げていったのを確認してからようやく俺は本屋へと着いたのだった。


こういう時は相手がうんざりするくらいの惚気をすればいいと誰かに聞いたから実践してみたが、意外と楽しかった。まあ、もう勧誘はして来ないだろうけど。


「さてさて……やっぱり高いなぁ……」


中学生のお小遣いだとそう思えてしまう参考書の数々。漫画やラノベが安く感じるが、パラパラと捲ってから何冊か購入しておく。ついでに琥珀が欲しがりそうな雑誌も買っておく。


琥珀にかける費用はケチってはダメだしね。琥珀はあまり俺におねだりとかしない……というか、むしろ遠慮してしまうのでこのくらいしてもおかしくはないだろう。


彼氏に集る彼女とかたまに見るけど、あれって上手くいってるのかね?なんか都合のいいATM扱いの方が妥当に見えるが、まあ、本人が幸せなら別にいいのか。


傍から見れば俺も彼女に貢いでるように見えるのかな?それならそれで仕方ないけど、琥珀自身は本当に無欲なんだよねぇ……デートで奢る時も心から申し訳なさそうにするし、むしろ自分で払おうと伝票の争奪戦になりそうになるくらいだ。まあ、琥珀に出させるなんて論外だから俺が払うけど。


代わりに琥珀には帰ってから存分に色々頼むしね。そういう意味では俺と琥珀のカップルは上手くいってると個人的には思う。まあ、他人からどう見えようと俺は琥珀のこと大好きだし、ただ側にいたいだけなのだが。






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