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67 ソロ

(。ˇ艸ˇ)

「じゃあ、あっくん、行ってくるね」

「うん、気をつけてね」


嬉しそうに出掛ける琥珀。今日は浪川と遊ぶらしい。本当ならついて行きたいが、そこまで無粋でもない。まあ、心配事は結構あるけど、少なくとも浪川家の黒服さんが陰から護衛をしてるはずだから、きっと大丈夫だろうとは思う。


それはそうと、丁度琥珀が遊ぶ近辺に1人で買い物に行って見かけるくらいなら許されるだろうか。


「暁斗、ストーキングだけは止めてね」


父さんからそう言われてしまうが、何故分かったのだろ?それと、これはストーキングではなく、偶然の結果だと言いたい。


「父さんも母さんと出掛けてくるって言ってたよね?」

「まあね、暁斗も来る?」

「いや、流石に遠慮するって」


2人は気にしないだろうけど、新婚みたいなラブラブな2人を側で見る息子の気持ちも考えて欲しい。まあ、夫婦仲が良好なのは良いことではあるんだけど、琥珀が居ないとガチで場違い感が半端ないのだ。


俺も琥珀と結婚したらこうなりそうだとは思うけど……琥珀との子供かぁ、男の子でも女の子でも可愛いのだろうなぁ。多分溺愛してしまう。女の子なら嫁に出すのがかなり辛いはずだ。


いや、多分その子が幸せそうなら受け入れるけど後で琥珀に泣きついて新しく家族が出来そうな予感しかしない。


「父さん、俺も出掛けてくるよ」

「分かったけど……くれぐれも琥珀ちゃんの邪魔はダメだよ?」

「分かってるって。可愛い彼女が折角幸せそうなんだし、邪魔はしないよ。幸いにしてやる事は沢山あるしね」


そう言って俺も用意をして家を出る。なんか、1人で見知った道でも寂しく感じるものだ。やっぱり琥珀がいる方がいいなぁ……。






「黒華ちゃん!お待たせ」

「ううん、私もさっき来たから」


待ち合わせの場所で待っていると10分前には琥珀がやって来た。黒華は念の為20分前に来ていたが、決して楽しみすぎて早く来た訳ではないと本人は言うだろう。


「今泉は大人しく留守番?」

「あっくんも何か用事があるって」

「そう……」


なんの用事なのかは聞かない方がいいだろうと黒華は思う。まあ、用事にかこつけて近くでストーキングしてても黒華は驚かないが……琥珀の前ではカッコ良さをアピールしてる暁斗が堂々とストーキングするとは思ってないのでとりあえず置いておく。


「じゃあ、行こうか。とは言っても、私この辺のお店はあんまり詳しくないけど」

「大丈夫だよ。あっくんと何度が来てるから」

「それはデートで?」

「う、うん……」


恥ずかしそうに頷く琥珀。同性から見ても可愛いと感じるが、人によってはこれが演技と言いそうな輩も居そうだ。あざといとか言って。琥珀本人は決して演技をしてないとしても、悪意ある同性から見たらきっとウザく見えるのかもしれない。


(ま、それはあの彼氏が居なければの話かな)


暁斗が側にいる限り、そういう輩は優先的に排除されるだろう。なので、黒華もそこまで心配はしてない。


「黒華ちゃん?」

「……何でもない。じゃあ、行こうか」

「うん!」



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