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64 秘密の日記

♡~(>-<`๑)のーと

壮行会の後、帰り道で琥珀を大会の応援に誘ってみたら1発でOKが出た。嬉しそうに笑みを浮かべる琥珀たんはやっぱり可愛いものだ。ただ、『後で部屋に来て欲しい』と言われた時にはちょっとやばかったけど。


うん、分かってる。このお誘いは俺のリビドーとは無関係だとね。でも、可愛い彼女に部屋に招かれて嫌な男は居ないだろう。そんな訳で帰ってから少し時間を置いて部屋に向かう。


コンコン。


「琥珀?いいかな?」


シーンっと呼びかけても返事は無かった。紳士な俺が許可なく部屋に入ることはしたくないが、寝ているのかもしれないと思って部屋に入る。すると、やっぱり机の上で寝息を立ててる琥珀がいたので納得した。今日は少し眠たそうだったし仕方ないよね。


そういえば、琥珀の部屋に入るのは最初の頃以来かもしれない。母さんが琥珀好みに部屋をカスタマイズしてるから女の子らしい可愛い部屋になっているのだが、同時にいい匂いがして素晴らしかった。


「すぅ……すぅ……」


寝息を立てる琥珀が可愛すぎて起こすのが勿体ないと思っていると、机の上に裁縫道具があるのに気づいた。何か作っているのかな?とりあえず見なかったことにしておく。きっと後で分かるだろうしね。


しばらく琥珀の寝顔を眺めていようと思ったのだが、机の引き出しの中に見えた日記のようなものが何故かとても目に止まった。普段なら絶対に見ないだろうけど、琥珀がどんなことを書いてるのか気になって思わず手を伸ばしてしまう。


(後でちゃんと謝ろう)


そう思って取り出した日記のタイトルに数秒フリーズする。


『あっくんノート5』


……あっくんノート?何それ?

気になって中を見てみる。日記らしく、日付順になっているが、分量が半端なかった。2,3ヶ月で5冊……ペースが尋常では無かった。


『今日もあっくんは凄くかっこよかった。壮行会でも、あっくんは誰よりもキリッとしてて、でも私を見つけたら笑顔を向けてくれた。気のせいかもしれないけど、凄く嬉しかった……えへへ……。あと、帰りにね、あっくんが部活の大会の応援に誘ってくれたの。精一杯あっくんが勝てるように応援しないと!あと、あっくんのためにお弁当も頑張るの。あっくんがいつも私にしてくれてることに比べたら些細なことだけど……私も、大好きなあっくんのために少しでも頑張りたいの。あとね……その……いいお嫁さんになれたらなぁ……なんて、えへへ』


………叫ばなかった俺を皆褒めて褒めて。日記で悶えるなんて想像して無かったよ……なんなの、琥珀たんは俺を萌え殺そうとしてるの?もうさ、十分メロメロなのに更に好きになっちゃうじゃん!


パタンと日記を閉じて、そっと元の位置に戻す。そして琥珀のベッドに座ると琥珀の寝顔を眺めることにした。先程の日記全部見てみたいが、にしても、まさか琥珀がこんなに可愛いことしてるなんて……少し重たいって思う人は心が小さいよね。こんなに可愛いことしてる恋人に惚れない道理はない。


まあ、俺としては自分がかなり愛情が重い方なのが分かってるから多少琥珀がヤンデレに近づこうと構わないと思ってる。むしろ琥珀にはヤンデレを目指して欲しいくらいだ。とはいえ、ピュアピュアな琥珀たんなので、今のままでも十分可愛いし、きっとどんな琥珀だろうと俺は好きになったのだろう。



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