49 ファミレス
( ゜∀゜)o彡°おひる!おひる!
午前中は軽く本屋を見て終わり、現在俺と琥珀はお昼を食べるために近くのファミレスに来ていた。もう少しオシャレなところでもいいと思ったけど……琥珀が入ってみたいと言ったのでそうした。
琥珀はあまり外食とかしないから、ファミレスでも珍しいのだろう。これから色んな所に連れていきたいものだ。
「うーん……どれも美味しそう……」
むむむっとメニューを見て悩む琥珀がなんとも可愛いのものだ。基本的に琥珀は少食でゆっくり食べるが、好き嫌いがあまりない。肉も野菜も魚もなんでも一応食べる。まあ、あとは甘い物は別腹みたいだ。そういう琥珀も俺は好きだけど。
俺もメニューを見ているが、速攻で決めてるので琥珀が決まるまではメニューを眺めるフリをして琥珀の観察をしていた。だって、可愛いもの。
「あっくんあっくん」
「ん?どうかした?」
「あのね……どっちがいいかな?」
どうやら琥珀は、ドリアとパスタで悩んでるみたいだ。ふむ……
「じゃあ、琥珀が選ばなかった方俺が頼むから、少し分けてあげるよ」
「いいの?」
「もちろん」
元々頼む予定だったものは当然キャンセル。まあ、これで琥珀にあれをする口実が出来た。しばらくして来た店員さんに俺がパスタ、琥珀がドリアを頼んでドリンクバーもついでに頼む。琥珀はドリンクバーのコーナーで何を飲むか悩んでいたけど……オレンジジュースというなんとも可愛いチョイスで俺を萌えさせたのは当然だろう。
「あっくん、コーヒー飲めるようになったの?」
そして俺はコーヒーと烏龍茶を持ってきていた。烏龍茶は食事なのでなんとなく。コーヒーはもちろんブラックで。この年の頃は本来ダメだったけど、なんか今はいけるんだよね。
「琥珀は紅茶は良かったの?」
「うんとね……後で飲もうかな」
えへへと可愛らしく笑う琥珀。本当に可愛い……もうさ、なんかお腹一杯だわ。そんなことを思っていると、流石はファミレス。かなり早くに先にドリアとパスタが到着した。琥珀はドリアを見て嬉しそうにスプーンで掬ってふーふーっと、冷ましてから食べて――それでも少し暑かったのか、はふはふとしていた。
やべぇ……何この可愛い生き物。
俺もパスタを一口食べてから、琥珀に食べさせるためにフォークに巻き付けて琥珀に差し出した。
「琥珀、あーん」
「ふぇ!……あ、あーん……」
驚きつつも恥ずかしがりながらもぐもぐと食べる琥珀。ふ、これで間接キスだぜ(キリッ)
「琥珀のドリアも少し欲しいなぁ……」
「う、うん……あっくん、あ、あーん……」
断れない琥珀たんは俺に食べさせてくれる。このドリアは多分これまでの人生で一番美味しかったと思う。そんな感じでお昼も大変に楽しみました。というかさ、琥珀が何をしてても可愛いのでヤバい。




