131 プチ嫉妬
(´・ω・`).。oO
「すみません、ご飯そろそろ出来ま……」
そう言ってピタリと止まる琥珀。視線の先にいる俺は、未だに麗奈姉さんから抱きつかれていて、引きはがせないでいた。まあ、無理矢理引き剥がすことは容易だったけど、琥珀の足音が微かに聞こえたのであえて、そのままでいてみた。
隣がどんちゃん騒ぎの中で、台所からの本当に僅かな足音で琥珀を特定出来てしまうのは、きっと愛おしさ故だろう。足音以外にも琥珀の気配を感じたのだが、多分室内ならある程度場所の特定は可能かもしれない。
「あの……麗奈さん……」
「もう!お姉ちゃんって呼んでよ〜!」
「えっと……お姉ちゃん、何をしてるんですか?」
「ん〜?弟とのスキンシップかな?」
すっごい、そう言った途端に、可愛らしく頬を膨らませて拗ねる琥珀が可愛すぎた。レアな表情が見れたし、そろそろいいかな。
「麗奈姉さん、少し離れて」
「うん、いいよ〜」
立ち上がると、俺は琥珀の方に歩いていく。拗ねてる琥珀の構ってオーラがなんとも可愛すぎて、内心めちゃくちゃ悶えていたが、そんなところは見せずに微笑んで言った。
「麗奈姉さんからすれば、俺は弟で琥珀は妹なんだよ。だから、あんまり気にしなくていいよ」
「……分かってるけど」
「けど?」
「……あっくんに、抱きつくのは私だけがいいなぁ……なんて……」
あかん。何なのこの可愛すぎる生き物。俺っちもう、我慢が辛すぎるぉー!!!
……ごほん。取り乱しました。
にしても、少し悪いことしたな。こういう琥珀も可愛いけど、身内のスキンシップも考えないと。幸い、俺ももう中学生。そろそろ可愛い弟分ポジションも辛いだろうし、他の従兄弟に譲るとしても、なるべく琥珀が嫉妬しないように頑張らないとな。
思った以上に、俺のことを好いてくれてるようだし、この調子ならヤンデレ化も夢じゃないよね! (ゲス顔)
そんな我ながら汚れてる心を欠片も見せずに、俺は優しい表情を意識して琥珀の頭を撫でて言った。
「俺の全ては琥珀のものだから、大丈夫だよ」
「……うん」
「でも、なるべく琥珀以外の女の子に触らないようにするから、許してくれるかな?」
「……わかった」
頭を撫でていると、膨れていた頬も緩んで可愛らしい笑みを浮かべてくれた。うん、やっぱり笑ってる琥珀は本当に可愛すぎる!
まあ、俺も琥珀が俺以外の男に触れるのは絶対嫌だし、触れた男はこの世からログアウトして貰うことになるけど、これは普通の感性だよね?琥珀が可愛いから仕方ないのだ。
そんな俺たちのやり取りを麗奈姉さんは特等席でニマニマしながら見ていたが、気にしたら負けだな。




